トリコ悶絶⁉︎ 世界一臭い食材を捕獲せよ!
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「目的地の酒乱島着いたんだね……って、なんで二人はびっくりしているの?」
「なんでって、お前こそなんでそんな方法で起きるんだ!?」
「トムさん、いったいどんな魔法を!?」
「普通に起こしただけだぞ?」
「「普通過ぎるにもほどがあるだろ/でしょ!」」
「瑞貴ちゃんは無理矢理起こされるのが嫌いなだけなんだよ。普通に呼びかけたり多少の揺さぶりなら起きるが、力任せだったり近所迷惑なくらいの音や大声だとキレるってわけだ」
「「あっ……なるほど……」」
……トリコと小松は『瑞貴を起こすときは優しく起こそう』と、心に決めるのだった。
「ありがとございました~!」
「お土産のお酒、用意しておきますね~!」
去って行くトムさんに小松さんと私はお礼を言った。滞在最終日に迎えに来てくれるから、それまでに奥さんと飲めるいいお酒を探しておこう。
「あの、なんでこの島に来たんですか?」
「恵方巻の具であるマダムフィッシュは、もう届けたんだよね?」
「それがモンチーの所に行ったら……」
『アホォ!! マダムフィッシュだけで恵方巻作れると思ってんのかー!』
『えっ!? ダメなの!?』
『酢飯はどうすんだよ! 酢飯の『酢』がなけりゃ恵方巻は作れねぇんじゃよ! とーっとと酢を捕って来んかい! アホォ!』
「だとよ……」
その結果、追い返されたのね……それにしても、相変わらずモンチーさんは『アホ』が口癖なんだなぁ。
「じゃあ酢を捕りにこの島に?」
「お酒は発酵すれば酢になるもんね」
「まあな。酒乱島の極上の酒が発酵して、酢の王様と呼ばれる『王酢』になるんだ」
「王酢って、超高級酢! 滅多に市場にも出ないという幻の酢じゃないですか!」
「うまい酢飯が作れそうだろ?」
「はい~! わ~楽しみですね~!」
「……また命懸けになりそうだけどね」
「えっ」
ワクワクしている小松さんに悪いけど、私が水を差してもらったら固まった。
〈ブオオォォオオオ!!〉
「のぎゃー! 酔った牛が突進ー!?」
「酒乱牛か!」
赤い体でこちらに向かってくる酒乱牛に、小松さんのワクワクは本当に驚きと共にどこかへ吹っ飛んだ。
「マンサム所長のフルコースメニューの牛……この島にもいるとはな!」
「どうりで聞いたことが……――えっ? 食べるの?」
「道中のいいつまみになるだろ!」
あからさまに仕留める気満々なトリコ。酒乱牛は捕獲レベル30の哺乳獣類だから大丈夫だろうけど……船に乗る前にかなり大きい骨付き肉買ってたよね?
私がそう思っている間、トリコは右手を構えてジャンプした。
「ナイフ!!」
着地しながらもトリコのナイフが酒乱牛を一閃し、見事倒すことができた。こちらを振り向いたトリコはとても笑顔である。
「さっそく、いい酒のつまみが捕れたな!」
「王酢を捕りに行く道中も、飲む気満々だったんだね」
「せっかく酒の楽園に来たんだぞ? 飲まなきゃ損じゃねぇか。とりあえずメインは酒だからシンプルに焼いてくれ」
「あのねぇ……」
「なんでこんな凶暴な牛がいるんですかー! 全然楽園じゃあないですよー!」
トリコの頼みにぶつくさ言いながらも私はリュックから包丁を取り出していたら、小松さんが両腕を大きく振って訴えてきたけど。
とりあえず酒乱牛を捌いて焼いて骨付き肉の形にした。私と小松さんにも少し分けてもらったけど、残りは全てトリコのだからかなり大きめなんだよね。
「島の猛獣はみんな酔っ払っててな、中には凶暴になってるのもいるらしいんだ」
「え~……。みんな酔っ払ってるんですか……」
「単純な『酔っ払い』どころか『悪酔い』のレベルだよ、きっと」
「おっ! この匂いは……!」
トリコが持ち前の嗅覚で何かを発見したようで私たちもあとを追う。ちなみに酒乱牛はこの瞬間にもうなくなっちゃったよ。
「高級ブランデーの泉か!」
「わ~!」
「綺麗な色だね~!」
どこからか溢れ出る水源(というか酒源?)から流れ出し、全く濁りがなく底まで見えるほどの透明度がある天然のブランデーだ。
「ん~! 芳醇な香り~! この深い琥珀色は、まるで宝石みてぇだ~!」
〈グルルルル……〉
「あ?」
猛獣の唸り声が聞こえて顔を上げると、反対側の岸から酔っ払った虎がいた。
「なんでって、お前こそなんでそんな方法で起きるんだ!?」
「トムさん、いったいどんな魔法を!?」
「普通に起こしただけだぞ?」
「「普通過ぎるにもほどがあるだろ/でしょ!」」
「瑞貴ちゃんは無理矢理起こされるのが嫌いなだけなんだよ。普通に呼びかけたり多少の揺さぶりなら起きるが、力任せだったり近所迷惑なくらいの音や大声だとキレるってわけだ」
「「あっ……なるほど……」」
……トリコと小松は『瑞貴を起こすときは優しく起こそう』と、心に決めるのだった。
「ありがとございました~!」
「お土産のお酒、用意しておきますね~!」
去って行くトムさんに小松さんと私はお礼を言った。滞在最終日に迎えに来てくれるから、それまでに奥さんと飲めるいいお酒を探しておこう。
「あの、なんでこの島に来たんですか?」
「恵方巻の具であるマダムフィッシュは、もう届けたんだよね?」
「それがモンチーの所に行ったら……」
『アホォ!! マダムフィッシュだけで恵方巻作れると思ってんのかー!』
『えっ!? ダメなの!?』
『酢飯はどうすんだよ! 酢飯の『酢』がなけりゃ恵方巻は作れねぇんじゃよ! とーっとと酢を捕って来んかい! アホォ!』
「だとよ……」
その結果、追い返されたのね……それにしても、相変わらずモンチーさんは『アホ』が口癖なんだなぁ。
「じゃあ酢を捕りにこの島に?」
「お酒は発酵すれば酢になるもんね」
「まあな。酒乱島の極上の酒が発酵して、酢の王様と呼ばれる『王酢』になるんだ」
「王酢って、超高級酢! 滅多に市場にも出ないという幻の酢じゃないですか!」
「うまい酢飯が作れそうだろ?」
「はい~! わ~楽しみですね~!」
「……また命懸けになりそうだけどね」
「えっ」
ワクワクしている小松さんに悪いけど、私が水を差してもらったら固まった。
〈ブオオォォオオオ!!〉
「のぎゃー! 酔った牛が突進ー!?」
「酒乱牛か!」
赤い体でこちらに向かってくる酒乱牛に、小松さんのワクワクは本当に驚きと共にどこかへ吹っ飛んだ。
「マンサム所長のフルコースメニューの牛……この島にもいるとはな!」
「どうりで聞いたことが……――えっ? 食べるの?」
「道中のいいつまみになるだろ!」
あからさまに仕留める気満々なトリコ。酒乱牛は捕獲レベル30の哺乳獣類だから大丈夫だろうけど……船に乗る前にかなり大きい骨付き肉買ってたよね?
私がそう思っている間、トリコは右手を構えてジャンプした。
「ナイフ!!」
着地しながらもトリコのナイフが酒乱牛を一閃し、見事倒すことができた。こちらを振り向いたトリコはとても笑顔である。
「さっそく、いい酒のつまみが捕れたな!」
「王酢を捕りに行く道中も、飲む気満々だったんだね」
「せっかく酒の楽園に来たんだぞ? 飲まなきゃ損じゃねぇか。とりあえずメインは酒だからシンプルに焼いてくれ」
「あのねぇ……」
「なんでこんな凶暴な牛がいるんですかー! 全然楽園じゃあないですよー!」
トリコの頼みにぶつくさ言いながらも私はリュックから包丁を取り出していたら、小松さんが両腕を大きく振って訴えてきたけど。
とりあえず酒乱牛を捌いて焼いて骨付き肉の形にした。私と小松さんにも少し分けてもらったけど、残りは全てトリコのだからかなり大きめなんだよね。
「島の猛獣はみんな酔っ払っててな、中には凶暴になってるのもいるらしいんだ」
「え~……。みんな酔っ払ってるんですか……」
「単純な『酔っ払い』どころか『悪酔い』のレベルだよ、きっと」
「おっ! この匂いは……!」
トリコが持ち前の嗅覚で何かを発見したようで私たちもあとを追う。ちなみに酒乱牛はこの瞬間にもうなくなっちゃったよ。
「高級ブランデーの泉か!」
「わ~!」
「綺麗な色だね~!」
どこからか溢れ出る水源(というか酒源?)から流れ出し、全く濁りがなく底まで見えるほどの透明度がある天然のブランデーだ。
「ん~! 芳醇な香り~! この深い琥珀色は、まるで宝石みてぇだ~!」
〈グルルルル……〉
「あ?」
猛獣の唸り声が聞こえて顔を上げると、反対側の岸から酔っ払った虎がいた。