トリコ悶絶⁉︎ 世界一臭い食材を捕獲せよ!
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
……IGO会長・一龍から出された修業食材の残りは二つ。その内の一つは人間界最大の樹海・ロストフォレストにあるという。トリコは占い寿司職人・モンチーにその食材の在り処を占ってもらうことにする。
そして美食四天王と瑞貴と小松らは、恵方巻の材料となるマダムフィッシュを捕獲した!
☆☆☆☆☆
……トリコと小松と瑞貴は、卸売商・トムの船に乗ってある島に向かっている。しかしとある海域に入った途端、海がよく見かける青色ではなく黄緑色をしていた。
「スー……スー……」
「瑞貴の奴、よく寝てんな」
「そっとしましょうよ。昨日は寄付活動であちこち行ってたみたいですから」
船の壁にもたれながら眠る瑞貴は、まるで初めて会ったときのように寝ている。最近の瑞貴は修業食材捕獲に付き合ってもらったり、舞獣姫として寄付活動やホテルグルメの手伝いもしているので、トリコと小松は目的地に着くまでは寝かせてあげることにした。
「ん? あれは……」
小松がふと水面を見ていると鮫特有の背びれを見つけた。しかも大きさからしてかなり大物だ。
「う~わ! 大きな鮫!」
「へべれけシャークだな」
トリコが骨付き肉を食べながらそう言うと、赤い体をするへべれけシャークは水面から飛び出して船の上を飛び越えた。
「うわああっ!」
「心配いらねぇよ。ただ酔っ払ってる鮫だ」
「えっ! ええっ!?」
バシャ――ンッ!!
「わああっ! ――ん?」
へべれけシャークが海に潜った衝撃で船にかかるほどの水飛沫が上がる。小松はなるべく体に当たらないよう腕でガードしたが、ある匂いに気づいて手の甲に付いた水をひと舐めする。
「これって白ワインです! どうもさっきからワインの香りがすると思ってたんですよ!」
「さすが酒の海・『酒海』だ! うめ~!」
「スー……スー……」
小松と違ってトリコは水飛沫をガードするわけでもよけるわけでもなく、口を開けて飲んでいた。ちなみに瑞貴はちょうど船の壁がガードとなっていたので無事である。
「あの~……酒海って?」
「ここらの海はなぁ、ワインにウィスキー、ビールに焼酎といろんな酒でできてんだ」
「えー!?」
「トリコ! 見えてきたぜ! ――酒豪諸島がよ!」
トムが示す先には酒でできたカラフルな海の中心にあり、あちこちの島には山がグラスやジョッキの形をしている。ここが今回トリコたちの目的地らしい。
「シュゴウって……大酒飲みの、あの酒豪ですか?」
「ああ。シャンパン島にカクテル島……いろんな酒が捕れる島が集まってる。二十歳(ハタチ)未満は入れないエリアだ。小松、お前は大丈夫なんだよな?」
「もちろんですよ! というか、トリコさんと同い年ですって」
「えっ? 俺とタメなの?」
「はい!」
「そろそろ着くぞ!」
トリコが小松の年齢を初めて聞いたのか驚く中、トムは諸島の中心にある一番大きな島に近づいていることを教える。
「なんかワイングラス見たいな島ですね」
「酒の楽園・酒乱島だ!」
港はないので直接島の端に船を停めた。これから島に上陸するのだが……ここである問題が起こる。
「起きないな……」
「起きませんね……」
「スー……スー……」
島に着いたというのに瑞貴は熟睡したままなのだ。第六感が働けば跳び起きるだろうが、今は何も察知していないせいか起きない。しかもヘタに起こせば、前にサンドガーデンへ行くための道中のように攻撃される危険性がある。
「小松、お前起こせ」
「ええっ!? 嫌ですよ! トリコさんが起こしてください!」
「俺だって嫌だっつーの! また前にみてぇに凍らされたくねぇ!」
「僕だって!」
「――おいおい、降りねぇと思ったらなんの騒ぎだ?」
上陸の準備を終えたトムが顔を出すと、トリコと小松が熟睡している瑞貴を前に言い争っているのでトムはなんとなく察した。
「なんだ、お前ら結構付き合いが長いのに瑞貴ちゃんを起こす方法知らねぇのか?」
「起こす方法?」
「ムリヤリ起しちまうと、攻撃されるんだぞ?」
「まあ見てなって」
不思議に思うトリコと小松の間を通り、トムは瑞貴の前にしゃがんで口を開くと――。
「あっさでっすよ~?」
「ええっ!?」
「ンなんで起きるか!」
「……ん? 朝?」
「「起きた!?」」
トムはただ声を掛けただけなのに瑞貴は普通に起きたのだ。まだ寝足りないのか欠伸はしているが。
そして美食四天王と瑞貴と小松らは、恵方巻の材料となるマダムフィッシュを捕獲した!
☆☆☆☆☆
……トリコと小松と瑞貴は、卸売商・トムの船に乗ってある島に向かっている。しかしとある海域に入った途端、海がよく見かける青色ではなく黄緑色をしていた。
「スー……スー……」
「瑞貴の奴、よく寝てんな」
「そっとしましょうよ。昨日は寄付活動であちこち行ってたみたいですから」
船の壁にもたれながら眠る瑞貴は、まるで初めて会ったときのように寝ている。最近の瑞貴は修業食材捕獲に付き合ってもらったり、舞獣姫として寄付活動やホテルグルメの手伝いもしているので、トリコと小松は目的地に着くまでは寝かせてあげることにした。
「ん? あれは……」
小松がふと水面を見ていると鮫特有の背びれを見つけた。しかも大きさからしてかなり大物だ。
「う~わ! 大きな鮫!」
「へべれけシャークだな」
トリコが骨付き肉を食べながらそう言うと、赤い体をするへべれけシャークは水面から飛び出して船の上を飛び越えた。
「うわああっ!」
「心配いらねぇよ。ただ酔っ払ってる鮫だ」
「えっ! ええっ!?」
バシャ――ンッ!!
「わああっ! ――ん?」
へべれけシャークが海に潜った衝撃で船にかかるほどの水飛沫が上がる。小松はなるべく体に当たらないよう腕でガードしたが、ある匂いに気づいて手の甲に付いた水をひと舐めする。
「これって白ワインです! どうもさっきからワインの香りがすると思ってたんですよ!」
「さすが酒の海・『酒海』だ! うめ~!」
「スー……スー……」
小松と違ってトリコは水飛沫をガードするわけでもよけるわけでもなく、口を開けて飲んでいた。ちなみに瑞貴はちょうど船の壁がガードとなっていたので無事である。
「あの~……酒海って?」
「ここらの海はなぁ、ワインにウィスキー、ビールに焼酎といろんな酒でできてんだ」
「えー!?」
「トリコ! 見えてきたぜ! ――酒豪諸島がよ!」
トムが示す先には酒でできたカラフルな海の中心にあり、あちこちの島には山がグラスやジョッキの形をしている。ここが今回トリコたちの目的地らしい。
「シュゴウって……大酒飲みの、あの酒豪ですか?」
「ああ。シャンパン島にカクテル島……いろんな酒が捕れる島が集まってる。二十歳(ハタチ)未満は入れないエリアだ。小松、お前は大丈夫なんだよな?」
「もちろんですよ! というか、トリコさんと同い年ですって」
「えっ? 俺とタメなの?」
「はい!」
「そろそろ着くぞ!」
トリコが小松の年齢を初めて聞いたのか驚く中、トムは諸島の中心にある一番大きな島に近づいていることを教える。
「なんかワイングラス見たいな島ですね」
「酒の楽園・酒乱島だ!」
港はないので直接島の端に船を停めた。これから島に上陸するのだが……ここである問題が起こる。
「起きないな……」
「起きませんね……」
「スー……スー……」
島に着いたというのに瑞貴は熟睡したままなのだ。第六感が働けば跳び起きるだろうが、今は何も察知していないせいか起きない。しかもヘタに起こせば、前にサンドガーデンへ行くための道中のように攻撃される危険性がある。
「小松、お前起こせ」
「ええっ!? 嫌ですよ! トリコさんが起こしてください!」
「俺だって嫌だっつーの! また前にみてぇに凍らされたくねぇ!」
「僕だって!」
「――おいおい、降りねぇと思ったらなんの騒ぎだ?」
上陸の準備を終えたトムが顔を出すと、トリコと小松が熟睡している瑞貴を前に言い争っているのでトムはなんとなく察した。
「なんだ、お前ら結構付き合いが長いのに瑞貴ちゃんを起こす方法知らねぇのか?」
「起こす方法?」
「ムリヤリ起しちまうと、攻撃されるんだぞ?」
「まあ見てなって」
不思議に思うトリコと小松の間を通り、トムは瑞貴の前にしゃがんで口を開くと――。
「あっさでっすよ~?」
「ええっ!?」
「ンなんで起きるか!」
「……ん? 朝?」
「「起きた!?」」
トムはただ声を掛けただけなのに瑞貴は普通に起きたのだ。まだ寝足りないのか欠伸はしているが。