100回記念で四天王全員集合!
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「なんならウチを、釣り上げてほしいしー!」
「なんでだよ……」
「そしてそのまま養ってほしいしー!」
「なんでだよ……」
「1・トリコといたいから! 2・トリコといたいから! 3――」
とにかく1秒でも長くトリコと一緒にいたいと言うリンに、いつものこととはいえさすがに呆れるトリコ。
リンが幼い頃から自分に好意を向けてくれていることはトリコも知っていた。しかし自分が想いを向けるのは彼女ではないので、傷つけることはわかっていても、ハッキリさせようとトリコは口を開く。
「あのさ、リン。俺は――」
「わかってるし。トリコは瑞貴のことが好きなんでしょ?」
「!」
顔を向ければ先ほどのテンションとは裏腹に、リンは真剣な表情でトリコを見ていた。
「お前、知ってたのか?」
「当たり前だし。瑞貴が最初にグルメコロシアムに来たときからそんな予感がしていたし。――でも、ウチはそれでもトリコが好き……子供の頃からの気持ちはそう簡単に捨てられないから、あきらめきれるまで好きでいていいし?」
「……俺は瑞貴が他の男に掻っさらわれても、奪う気満々だぞ?」
「それでもいいし! だったらウチはそれ以上にトリコに好きになってもらえるようがんばるし!」
「ハハッ、そうか」
((ごめんな/だし……))
トリコは心の中でリンに想いを返せないことを謝り、そしてまたリンも心の中でトリコに言葉を遮ったことを謝った。それに気づかされないようにするためか、二人はしばらく無言で水面を見つめるのだった。
☆☆☆☆☆
「クッ! 超音波を発する連中が俺のソナーを掻き乱してやがる……めんどくせぇ! 一度で済ませてやる!」
……鍋池の魚の中には超音波を出すのもいるそうで、その超音波でゼブラの魚群探知機(ボイスソナー)が悪い影響を及ぼしているのだ。
「ボイスバズーカ!!」
短気なゼブラはボイスバズーカを発し、氷に亀裂を入れて超音波を持つ魚を打ち上げた。
☆☆☆☆☆
……音波となっているゼブラのボイスバズーカは、鍋池を通じて離れた場所にいるサニーの触覚にも衝撃を受けた。
「イッテ! なんだ!? クッ……ゼブラか! あんのアホォ!」
痛みが来た髪をとりあえず上げると、ゼブラの攻撃が功を成したのかサニーの触覚が魚を捕獲したようだ。
「何か、釣れ……た……」
サニーが釣り上げたのは捕獲レベル35の甲殻獣類・エビゾウだ。エビの体に象の顔を持つ猛獣は、サニーの美意識に合うわけもなく叫び声を上げる。
「ゲッ! キモ――ッ!! 何これ! キモー! キモッキモッキモッキモ――ッ!!」
☆☆☆☆☆
「よし、かかったぞ。しかしこれは……」
……別の場所で釣っていたココは釣り竿に獲物がヒットしたのを感じて引き上げたが、餌がなくなっているだけで何も釣れていない。
「やっぱりバレたか。なかなか難しい……。今の震動はゼブラだな、まったく……」
☆☆☆☆☆
……小松も未だにマダムフィッシュは捕獲できていないが、釣り上げた他の魚を入れた水槽を眺める。ユンも小松と一緒にゲットした魚を眺め、瑞貴はその間に次の旨ミミズを針に取り付けていた。
「ちょうちょウナギと酒サケ……どちらも高級魚だ。やっぱり旨ミミズはよく釣れるなぁ」
〈ユーン!〉
「でも目的はマダムフィッシュ!」
〈ユン!〉
「がんばるぞー!」
〈ユンユンユンユーン!〉
「瑞貴さんもがんばりましょうね――……って、あれ?」
〈ユン?〉
……小松が顔を向けると、瑞貴はちゃんと旨ミミズを付けているものの、心ここにあらずと言ったようにボーッとしていた。
「瑞貴さん? 瑞貴さーん!」
〈ユンユンユーン!〉
「あっ! な、何かな? 小松さん、ユンちゃん」
「何かなじゃありませんよ。どうしたんですか? 未だにマダムフィッシュを取れていないのが不安ですか?」
「そんなんじゃないよ。四天王に小松さん、スゴい能力を持つ人たちが集まっているんだもの。不安なんかないよ」
「……じゃあ、ゼブラさんのことですか?」
「グッ!」
小松さんに図星を刺された私は思わず肩を跳ねた。返事はしていないけど、この反応が充分な答えになっていたようで、小松さんがこっちを見てくる。
「やっぱりあれ、告白なのかな? はい、どうぞ」
「ありがとうございます。僕は……」
……小松は再び糸を鍋池の中に入れながらどう答えるか迷っていた。自分も瑞貴に好意を抱いているし、ここで誤魔化せばきっと瑞貴はゼブラといつも通り接するだろう。
「なんでだよ……」
「そしてそのまま養ってほしいしー!」
「なんでだよ……」
「1・トリコといたいから! 2・トリコといたいから! 3――」
とにかく1秒でも長くトリコと一緒にいたいと言うリンに、いつものこととはいえさすがに呆れるトリコ。
リンが幼い頃から自分に好意を向けてくれていることはトリコも知っていた。しかし自分が想いを向けるのは彼女ではないので、傷つけることはわかっていても、ハッキリさせようとトリコは口を開く。
「あのさ、リン。俺は――」
「わかってるし。トリコは瑞貴のことが好きなんでしょ?」
「!」
顔を向ければ先ほどのテンションとは裏腹に、リンは真剣な表情でトリコを見ていた。
「お前、知ってたのか?」
「当たり前だし。瑞貴が最初にグルメコロシアムに来たときからそんな予感がしていたし。――でも、ウチはそれでもトリコが好き……子供の頃からの気持ちはそう簡単に捨てられないから、あきらめきれるまで好きでいていいし?」
「……俺は瑞貴が他の男に掻っさらわれても、奪う気満々だぞ?」
「それでもいいし! だったらウチはそれ以上にトリコに好きになってもらえるようがんばるし!」
「ハハッ、そうか」
((ごめんな/だし……))
トリコは心の中でリンに想いを返せないことを謝り、そしてまたリンも心の中でトリコに言葉を遮ったことを謝った。それに気づかされないようにするためか、二人はしばらく無言で水面を見つめるのだった。
☆☆☆☆☆
「クッ! 超音波を発する連中が俺のソナーを掻き乱してやがる……めんどくせぇ! 一度で済ませてやる!」
……鍋池の魚の中には超音波を出すのもいるそうで、その超音波でゼブラの魚群探知機(ボイスソナー)が悪い影響を及ぼしているのだ。
「ボイスバズーカ!!」
短気なゼブラはボイスバズーカを発し、氷に亀裂を入れて超音波を持つ魚を打ち上げた。
☆☆☆☆☆
……音波となっているゼブラのボイスバズーカは、鍋池を通じて離れた場所にいるサニーの触覚にも衝撃を受けた。
「イッテ! なんだ!? クッ……ゼブラか! あんのアホォ!」
痛みが来た髪をとりあえず上げると、ゼブラの攻撃が功を成したのかサニーの触覚が魚を捕獲したようだ。
「何か、釣れ……た……」
サニーが釣り上げたのは捕獲レベル35の甲殻獣類・エビゾウだ。エビの体に象の顔を持つ猛獣は、サニーの美意識に合うわけもなく叫び声を上げる。
「ゲッ! キモ――ッ!! 何これ! キモー! キモッキモッキモッキモ――ッ!!」
☆☆☆☆☆
「よし、かかったぞ。しかしこれは……」
……別の場所で釣っていたココは釣り竿に獲物がヒットしたのを感じて引き上げたが、餌がなくなっているだけで何も釣れていない。
「やっぱりバレたか。なかなか難しい……。今の震動はゼブラだな、まったく……」
☆☆☆☆☆
……小松も未だにマダムフィッシュは捕獲できていないが、釣り上げた他の魚を入れた水槽を眺める。ユンも小松と一緒にゲットした魚を眺め、瑞貴はその間に次の旨ミミズを針に取り付けていた。
「ちょうちょウナギと酒サケ……どちらも高級魚だ。やっぱり旨ミミズはよく釣れるなぁ」
〈ユーン!〉
「でも目的はマダムフィッシュ!」
〈ユン!〉
「がんばるぞー!」
〈ユンユンユンユーン!〉
「瑞貴さんもがんばりましょうね――……って、あれ?」
〈ユン?〉
……小松が顔を向けると、瑞貴はちゃんと旨ミミズを付けているものの、心ここにあらずと言ったようにボーッとしていた。
「瑞貴さん? 瑞貴さーん!」
〈ユンユンユーン!〉
「あっ! な、何かな? 小松さん、ユンちゃん」
「何かなじゃありませんよ。どうしたんですか? 未だにマダムフィッシュを取れていないのが不安ですか?」
「そんなんじゃないよ。四天王に小松さん、スゴい能力を持つ人たちが集まっているんだもの。不安なんかないよ」
「……じゃあ、ゼブラさんのことですか?」
「グッ!」
小松さんに図星を刺された私は思わず肩を跳ねた。返事はしていないけど、この反応が充分な答えになっていたようで、小松さんがこっちを見てくる。
「やっぱりあれ、告白なのかな? はい、どうぞ」
「ありがとうございます。僕は……」
……小松は再び糸を鍋池の中に入れながらどう答えるか迷っていた。自分も瑞貴に好意を抱いているし、ここで誤魔化せばきっと瑞貴はゼブラといつも通り接するだろう。