100回記念で四天王全員集合!
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「この広さ……マダムフィッシュが生息するポイントは……」
……ココは意識を集中して電磁波を探る。すると一ヶ所だけ他のとは違う電磁波を見つけた。
「あそこか!」
さっそく動いたココはターゲットが逃げないように、素早くさっき感じた場所に走った。
「強い電磁波だ……この場所で一度アプローチしてみるか。熱毒!!」
ココは先ほど毒化しておいた右手の人差し指を伝って毒を落とした。すると歩いても走ってもビクともしなかった氷が、熱毒によってあっという間に一部が鍋池の凍っていない場所まで貫通するように溶けた。
次にココは右手を元に戻して伸縮系の釣り竿を出してスイッチを押して伸ばす。そして針に餌を通し、穴の中に垂らした。
「さて、このポイントでの成功率……40パーセントってとこか」
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「せーい! せいせいせーい! ヘアカッター!!」
……顔をリズムよく振って髪を大きく広げたサニーは、全ての触覚を氷の地に円状になるように貫いた。しかもそれだけじゃなく、もう一度髪を貫いたと思ったら円状になっていた部分だけを引き上げる。すると長い綺麗な氷の円柱が出てきた。
「やっぱ、魚は……直接つかんで釣り上げるに限るし」
さらにサニーはその穴の中に髪を入れ、まるで一つの釣り竿が鍋池の中で複数の釣り糸があるように縦横無尽に触覚を広げた。
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……とんでもない爆弾発言をしたゼブラは瑞貴と小松と別れたあと、自分も本格的にマダムフィッシュの捕獲へ動こうとしていた。
「水中での音速は地上での約4.5倍……一瞬で見つけてやる! スウウゥゥウウウ……エコーロケーション……魚群探知機(ボイスソナー)!!」
声の音波が氷を超えて下の鍋池まで広がる。まるで本当の魚群探知機かのような音波は、鍋池に生息する魚も捉えている。だが……。
「あ?」
水中で起こった微かな異変をゼブラは感じ取っていた。
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あれから私と小松さんはポイントをやっと決めた。続いて私はアイスドリルで穴を開けている間、小松さんがユンちゃんを呼ぶ。
「おーい、ユーン!」
〈ユーン……! ユンユン?〉
「餌の旨ミミズ取ってくれる?」
〈ユーユンユンユン!〉
小松さんに呼ばれたユンちゃんは滑るのをやめ、こちらに向かいながらガマ口バッグを開けるとその中にある旨ミミズをいくつか取り出して小松さんに渡した。
「ありがとう。この旨ミミズがいい餌になるんだ」
〈ユーユーユン! ユユユユン!〉
小松さんに旨ミミズを渡してミッション終了と思ったのか、ユンちゃんは再び滑り始めた。その様子に小松さんは呆れるように言う。
「遊び過ぎ~……」
「まあいいじゃない。氷の世界に来ることなんて滅多にないからさ。さっ、早く釣ろう」
「そうですね」
穴を開けるのも終了したし、釣り竿も用意したし、あとは餌を付けて釣るだけだ。
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「スンスンスン……この辺りか。っしゃあ! ナイフ!! フォーク!!」
……ポイントを決めたトリコはナイフで正方形の切れ目を入れ、中心にフォークで差して持ち上げた。しかしそれだけでなく、持ち上げた氷を食べたのだ。
「ああぐっ……うめ~! 凍っても出汁の味は健在だ~! モグモグ」
「トーリコ!」
「ん?」
「準備できたしー!」
「おおっ! サンキュー、リン!」
トリコが氷を食べている間、リンは釣り竿に餌を付けて針を中に垂らしていた。それを見たトリコは氷を横に置いてリンの元へ行き、釣り竿を受け取ってその隣に座る。
「俺の鼻が言ってるぜ。この下にマダムフィッシュがいるってな!」
「あ~トリコ~」
「あ?」
「そんなに早く釣り上げなくていいし~」
「ハッ?」
顔を赤らめてモジモジしながらそう言うリン。あくまで自分たち四天王と小松は勝負しているのに、何故そんなことを言うのかと思わずトリコは呆気に取られた。