隠された食材! 一龍からの緊急指令!
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――ヘリポートから施設の中を歩いていると、廊下には海の生き物たちの資料、そしてそれを調べる研究員がたくさんいた。
小松さんは物珍しそうに周りをキョロキョロしている。わかるよ、その気持ち……私も小松さんが来るまでトリコと一緒に回ってたんだけど、見たことのない海の生き物や研究ばかりだもん。
「この第2ビオトープは海の魚介系食材専門の研究所だ」
「物凄い種類ですねー!」
私たちはこの第36海洋生物研究棟から出るための扉の前に立ち、それが開くと――。
〈グアアァァアアア!!〉
「わあ――っ!! ちょっと――っ!! 待ってくださ――」
「小松さん、これ水槽だから」
「いー……? えっ? ん?」
こちらに向かってデッカい口を開けた魚獣類に小松さんは大声を上げたけど、私の言葉に落ち着きを取り戻して改めて水槽を見た。
「わああっ!」
この先は水中トンネルになっていて、周りにはさっきの魚獣類だけじゃなくいろんな魚やイカがたくさんいる。まるで幻想的な空間に、小松さんが目を輝かせて歓喜の声を上げるのもムリないよね。
「この研究所には、一般客に公開されてるエリアもあるんだ」
「そうなんですかー!」
「まるで水族館だよね~」
「――すみませーん! 写真撮ってもらってもいいですかー?」
「あっ、はーい。ちょっと待ってね」
「オウッ」
……瑞貴はとある家族の父親に写真撮影を頼まれたので二人から離れた。残ったトリコと小松は暇潰しに水中トンネルの景色を眺めていたが、小松はふとあることに気づく。
「よく見れば家族連れだけでなく、カップルとかもいますね。IGOの施設とはいえデートスポットにもなるのか……」
「ウッ!」
「えっ? ――まさかトリコさん、僕を呼び出す前に瑞貴さんとこのエリアを回ってたんですか!? それもデートの如く!」
「ま、まあな」
……肩を跳ねたトリコに不審に思った小松の推理は的中した。前回のスキルガーデンでは途中で猛獣に出くわしたし、デートの仕切り直しとしてトリコは瑞貴と一緒に回っていたのだ。おかげで楽しそうに笑う瑞貴の笑顔がいっぱい見ることができた。
「……まあ、毎度のことながら『リンとのデート』という言葉が来たんだけどな」
「……それはご愁傷さまです」
……今回も瑞貴は『リンちゃんとのデートに!』と言ったのだ。リンの気持ちを知って友達想いである瑞貴なら言いそうだと小松は納得して怒るどころか逆にトリコを憐れんだ。――二人はクリスマスで瑞貴とリンが交わした『約束』を知らないから言えるのだが。
「それに本当の目的はデートのために来たんじゃないからな」
「えっ?」
「お待たせ~……――って、どうしたの? なんか雰囲気おかしくない?」
「い、いや、なんでもありません!」
「さっ、早く行こうぜ」
「?」
戻って来たらさっきと雰囲気が違っていたのでおかしいと思ったら、二人してはぐらかされた。
シャトルタートルという猛獣の甲羅は透明になっていて、中にはソファがある。私たちはそれに乗り込むとシャトルタートルは海の中に潜り、海中にあるレストランに向かった。もちろんその間は周りの魚を堪能できる。
「わああっ! あっ! トリコさん、あれ!」
「ん?」
「ナメクジラですよ!」
「こっちはイカマグロやギンガメチェックもいるよ、小松さん」
「あー! ホントだー!」
「ああ……」
いつもなら『うまそー!』とか言うのにトリコはテンションが低い。小松さんもそれに気づいて不思議そうな顔をする。
小松さんは物珍しそうに周りをキョロキョロしている。わかるよ、その気持ち……私も小松さんが来るまでトリコと一緒に回ってたんだけど、見たことのない海の生き物や研究ばかりだもん。
「この第2ビオトープは海の魚介系食材専門の研究所だ」
「物凄い種類ですねー!」
私たちはこの第36海洋生物研究棟から出るための扉の前に立ち、それが開くと――。
〈グアアァァアアア!!〉
「わあ――っ!! ちょっと――っ!! 待ってくださ――」
「小松さん、これ水槽だから」
「いー……? えっ? ん?」
こちらに向かってデッカい口を開けた魚獣類に小松さんは大声を上げたけど、私の言葉に落ち着きを取り戻して改めて水槽を見た。
「わああっ!」
この先は水中トンネルになっていて、周りにはさっきの魚獣類だけじゃなくいろんな魚やイカがたくさんいる。まるで幻想的な空間に、小松さんが目を輝かせて歓喜の声を上げるのもムリないよね。
「この研究所には、一般客に公開されてるエリアもあるんだ」
「そうなんですかー!」
「まるで水族館だよね~」
「――すみませーん! 写真撮ってもらってもいいですかー?」
「あっ、はーい。ちょっと待ってね」
「オウッ」
……瑞貴はとある家族の父親に写真撮影を頼まれたので二人から離れた。残ったトリコと小松は暇潰しに水中トンネルの景色を眺めていたが、小松はふとあることに気づく。
「よく見れば家族連れだけでなく、カップルとかもいますね。IGOの施設とはいえデートスポットにもなるのか……」
「ウッ!」
「えっ? ――まさかトリコさん、僕を呼び出す前に瑞貴さんとこのエリアを回ってたんですか!? それもデートの如く!」
「ま、まあな」
……肩を跳ねたトリコに不審に思った小松の推理は的中した。前回のスキルガーデンでは途中で猛獣に出くわしたし、デートの仕切り直しとしてトリコは瑞貴と一緒に回っていたのだ。おかげで楽しそうに笑う瑞貴の笑顔がいっぱい見ることができた。
「……まあ、毎度のことながら『リンとのデート』という言葉が来たんだけどな」
「……それはご愁傷さまです」
……今回も瑞貴は『リンちゃんとのデートに!』と言ったのだ。リンの気持ちを知って友達想いである瑞貴なら言いそうだと小松は納得して怒るどころか逆にトリコを憐れんだ。――二人はクリスマスで瑞貴とリンが交わした『約束』を知らないから言えるのだが。
「それに本当の目的はデートのために来たんじゃないからな」
「えっ?」
「お待たせ~……――って、どうしたの? なんか雰囲気おかしくない?」
「い、いや、なんでもありません!」
「さっ、早く行こうぜ」
「?」
戻って来たらさっきと雰囲気が違っていたのでおかしいと思ったら、二人してはぐらかされた。
シャトルタートルという猛獣の甲羅は透明になっていて、中にはソファがある。私たちはそれに乗り込むとシャトルタートルは海の中に潜り、海中にあるレストランに向かった。もちろんその間は周りの魚を堪能できる。
「わああっ! あっ! トリコさん、あれ!」
「ん?」
「ナメクジラですよ!」
「こっちはイカマグロやギンガメチェックもいるよ、小松さん」
「あー! ホントだー!」
「ああ……」
いつもなら『うまそー!』とか言うのにトリコはテンションが低い。小松さんもそれに気づいて不思議そうな顔をする。