隠された食材! 一龍からの緊急指令!
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……二人がモンチーの元へ訪れて数日後。小松はトリコと瑞貴の頼みで迎えに来たトムのヘリに乗って送ってもらっていた。
「トムさん。わざわざヘリを出していただいて、ありがとうございます!」
「なあに気にすんなって! トリコと瑞貴ちゃんのお願いなら、お安い御用だ!」
『小松へ。瑞貴とメシ食おうぜ。トリコ』
「これ、手紙なのかな……?」
届いた手紙は場所について何一つ書いておらず、ただこの一文のみだった。幸いトムが場所を知っていたので、小松は二人の元へ行ける。
「結構遠いですね。トリコさんと瑞貴さん、どこで待ってるんですか?」
「着いたぜ」
「えっ? 着いたって……いや、思いっきり空のド真ん中なんですけどー!?」
確かにヘリは止まっているがトムは着陸を一切しておらず、周りには建物どころかスカイプラントのような蔓も見当たらない。
「この下だ。こっから飛び降りろ。スカイダイビングだ!」
「ええっ!? あっ、ちょちょちょちょっと待ってくださいよ! ムリですってー!」
「大丈夫だろ。トリコもこの前やってたし、瑞貴ちゃんなんてパラシュートナシで飛んだんだぜ」
「勘弁してくださいよ! 僕は瑞貴さんみたいに体を浮かす技なんて持ってません! そりゃあトリコさんだったら余裕で……『ありがとよ、トム。じゃあな』――!」
ガクンッ!
「似てねぇ!」
カッコつけてトリコの真似をしてみた小松だが、トムが問答無用で座席をそのまま落とすスイッチを入れたため、空に放り出されてしまったのだ。
「わー! わー! やめてぇ――っ!!」
バッ!
「うわああっ! 助かった……」
……幸いシートベルトを付けていたため小松は座席から離れることなく、途中で座席に備え付けられたパラシュートのおかげで海の上にある施設のヘリポートまで無事に着地することができた。だが多少着地するときの衝撃がお尻に来たようだ。
「イタタタ……」
「――よく来たな、小松」
「――小松さん、お久しぶり!」
「トリコさん! 瑞貴さん! 死ぬかと思いましたよ――っ!!」
私たちの姿を確認した小松さんは、シートベルトを外して駆け寄ってきた。
「ここは船で来ると、海の猛獣に襲われる危険があるからな。空から来るしかないんだ」
「えっ? そうなんですか? でも! だからってスカイダイビングって!」
「それに関してはたぶん、トムさんが面白がってやっているのか、度胸を付けさせる訓練だと思うよ」
「心臓に悪いですよ! 心の準備もなく座席ごと落されたんですからー!」
確かにそりゃ心臓に悪い。ちゃんとヘリポートがあるのにスカイダイビングって、トムさんも容赦ないんだな。ちなみに私もトリコも前回と同様にスカイダイビングで降りましたとも。
「それにしても、ここはいったい……?」
「第2ビオトープだ」
「だ、第2ビオトープ――ッ!?」
小松さんの叫び声、絶対にこのビオトープ中に響き渡ったと思う。よく叫び声も上げるし、旅をするに連れて声帯も強化されたんだろうか?