無敵の領域を持つ男! その名はサニー!
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「ああ、ごめ。ちょっ、やりすぎ? でもま、自業自得ってことで。最後、吹っ飛ぶ姿は美しかったよ」
「あれ吹っ飛ばしたの、サニーさんの技!?」
「お兄ちゃん! ありがとうだし! 超超感謝だし~!」
スゴい威力に目を見開いていたら、リンちゃんが嬉しそうにサニーの元へ駆け寄る。けど……。
「奴のこの殻、超高タンパク質の表皮に美(ツク)しい炭酸カルシウム……美炭酸が付着している」
「えっ? それ……」
「ロックドラムの甲殻だ」
サニーが示したのはさっきトリコが投げた甲殻だった。
「こいつは完璧なる美の石――完美大理石の材料となる。やがてそれは美しきテーブルや食器へと生まれ変わるんだ!」
「妹より石見るって信じらんないし……」
「よしよし」
「うわ~ん瑞貴~!」
泣きついてきたリンちゃんを私は抱き止めて頭を撫でた。兄の行動がヒドい分、抱きつく力が少し強い気がする。
ドシ――ンッ!! ドシ――ンッ!!
大きな足音と共に、またロックドラムがやってきた。
「トリコさんと瑞貴さんが吹っ飛ばした奴ですー!」
〈ウオオォォオオオ!!〉
「素材としては何十円としないパスタ……だが、料理人の手に掛かり、美(ツク)しい皿に盛り付けられることにより数千円のおいしさになる! そう……皿は食を引き立てる大切なサポーター!」
な、なんだ? 急に熱く語り始めたぞ?
「手を加え、美(ツク)しい皿に盛り付けることでパスタの味のランクが上がる! それは気のせいでもなんでもない! 言わば合作! 美(ツク)しさとは調和なんだよ! つまり……食材のみを求めるなどナンセンス! 全く持って下劣の極み!」
いやいやいやいや、ロックドラムにそんな説教が通じるわけ……。
「わかったか、お前ら!」
「って、僕たちのこと言ってたの!?」
「なんでだろう……自分に言われてると思ったら心が痛い……。今まで食材を主に寄付したのは間違いだったのかな……」
「瑞貴は立派だし! お兄ちゃんの言い分なんて気にしなくていいし!」
リンちゃんの励ましが心に響くよ……。生きるためには食べる物が必要と、今まで信じて疑わなかったので『下劣の極み』と言われてショックだった……。これからは衣服や道具の寄付も積極的に行おう……。
その間にサニーは落ちている甲殻を拾ってロックドラムと向き合う。
「さて、これも巡り会い……共に調和しようか、ロックドラム。俺の美(ツク)しさを引き立てるサポーターとして、お前もまた栄えある存在……」
「お兄ちゃんの『アレ』出るし!」
「離れろ! 巻き添えをくうぞ!」
「「えっ?」」
「わ、わかった!」
リンちゃんとトリコが慌てて離れるけど、ティナさんと小松さんはなんのことかわからない。とにかく私も離れよう! 巻き添えはごめんだしね!
〈ヴロロロロ!!〉
「美(ツク)しく散るがいい……フライ返し!!」
ロックドラムの拳が振り下ろされようとしたが、逆にロックドラム自身が吹き飛ばされた。
「どう? てめぇのパンチをくらった気分」
「「わああぁぁあああ!!」」
落ちてくるロックドラムの甲殻に当たらないよう、小松さんもティナさんも避難するために走り出す。
「射程距離はどのくらいだ? サニー」
「ん? そうだな、25メートルくらいか」
「昔よりだいぶ広くなったな、――『ダイニングキッチン』!」
「フッ。――おっ、そうか。もう一匹いたのか」
次に現れたロックドラム。甲殻を狙うと決めたからサニーは絶対倒すだろう。私とリンちゃんとティナさんは、小松さんとトリコより先に、サニーたちから離れたココマヨの木の下にいた
「もっと離れないと絡まっちゃうし!」
「か、絡まるって何がですか?」
「サニーの触覚だ」
「触覚?」
思わず足を止めて戦いを見た小松さんが、トリコと共にこっちに駆け寄って来た。その間にトリコはサニーの攻撃のことを説明する。
「あれ吹っ飛ばしたの、サニーさんの技!?」
「お兄ちゃん! ありがとうだし! 超超感謝だし~!」
スゴい威力に目を見開いていたら、リンちゃんが嬉しそうにサニーの元へ駆け寄る。けど……。
「奴のこの殻、超高タンパク質の表皮に美(ツク)しい炭酸カルシウム……美炭酸が付着している」
「えっ? それ……」
「ロックドラムの甲殻だ」
サニーが示したのはさっきトリコが投げた甲殻だった。
「こいつは完璧なる美の石――完美大理石の材料となる。やがてそれは美しきテーブルや食器へと生まれ変わるんだ!」
「妹より石見るって信じらんないし……」
「よしよし」
「うわ~ん瑞貴~!」
泣きついてきたリンちゃんを私は抱き止めて頭を撫でた。兄の行動がヒドい分、抱きつく力が少し強い気がする。
ドシ――ンッ!! ドシ――ンッ!!
大きな足音と共に、またロックドラムがやってきた。
「トリコさんと瑞貴さんが吹っ飛ばした奴ですー!」
〈ウオオォォオオオ!!〉
「素材としては何十円としないパスタ……だが、料理人の手に掛かり、美(ツク)しい皿に盛り付けられることにより数千円のおいしさになる! そう……皿は食を引き立てる大切なサポーター!」
な、なんだ? 急に熱く語り始めたぞ?
「手を加え、美(ツク)しい皿に盛り付けることでパスタの味のランクが上がる! それは気のせいでもなんでもない! 言わば合作! 美(ツク)しさとは調和なんだよ! つまり……食材のみを求めるなどナンセンス! 全く持って下劣の極み!」
いやいやいやいや、ロックドラムにそんな説教が通じるわけ……。
「わかったか、お前ら!」
「って、僕たちのこと言ってたの!?」
「なんでだろう……自分に言われてると思ったら心が痛い……。今まで食材を主に寄付したのは間違いだったのかな……」
「瑞貴は立派だし! お兄ちゃんの言い分なんて気にしなくていいし!」
リンちゃんの励ましが心に響くよ……。生きるためには食べる物が必要と、今まで信じて疑わなかったので『下劣の極み』と言われてショックだった……。これからは衣服や道具の寄付も積極的に行おう……。
その間にサニーは落ちている甲殻を拾ってロックドラムと向き合う。
「さて、これも巡り会い……共に調和しようか、ロックドラム。俺の美(ツク)しさを引き立てるサポーターとして、お前もまた栄えある存在……」
「お兄ちゃんの『アレ』出るし!」
「離れろ! 巻き添えをくうぞ!」
「「えっ?」」
「わ、わかった!」
リンちゃんとトリコが慌てて離れるけど、ティナさんと小松さんはなんのことかわからない。とにかく私も離れよう! 巻き添えはごめんだしね!
〈ヴロロロロ!!〉
「美(ツク)しく散るがいい……フライ返し!!」
ロックドラムの拳が振り下ろされようとしたが、逆にロックドラム自身が吹き飛ばされた。
「どう? てめぇのパンチをくらった気分」
「「わああぁぁあああ!!」」
落ちてくるロックドラムの甲殻に当たらないよう、小松さんもティナさんも避難するために走り出す。
「射程距離はどのくらいだ? サニー」
「ん? そうだな、25メートルくらいか」
「昔よりだいぶ広くなったな、――『ダイニングキッチン』!」
「フッ。――おっ、そうか。もう一匹いたのか」
次に現れたロックドラム。甲殻を狙うと決めたからサニーは絶対倒すだろう。私とリンちゃんとティナさんは、小松さんとトリコより先に、サニーたちから離れたココマヨの木の下にいた
「もっと離れないと絡まっちゃうし!」
「か、絡まるって何がですか?」
「サニーの触覚だ」
「触覚?」
思わず足を止めて戦いを見た小松さんが、トリコと共にこっちに駆け寄って来た。その間にトリコはサニーの攻撃のことを説明する。