……修業食材・メテオガーリックをついに発見したトリコたち。瑞貴と小松の料理の味と凝縮された栄養を堪能する。

トリコたちはポイズンポテトの完璧な毒抜きの方法を知るため、ジダル王国国王の専属料理人・ジョアの元へ向かう。しかし王宮は警備や使用人だけでなく、ジョアも国王・ダーニル＝カーンすらもおらずもぬけの殻だった。

一方、節乃の元にはＩＧＯから迎えの者が訪れていた。



☆☆☆☆☆


メテオガーリックを手に入れてジダル王国を去り、久々の家で迎えた朝。まだ効果があるのか今日も完徹してしまった……。


「どうせなら考えれないように寝たいのに……」

『瑞貴ちゃん……――僕と、結婚を前提におつき合いしてください』

「わみゃあぁぁあああ!!」


ココさんの告白を思い出して私は顔を真っ赤にした。あのあと私はどうすればいいかわからなくて戸惑っていたら、ココさんがこう言う。


『僕は瑞貴ちゃんの気持ちが変わることを祈っている。返事は君の気持ちが定まったときでいい。だけど……「はい」か「ＹＥＳ」以外の答えは受け付けないからね』


自信あり気に口角を上げてウィンクしてきたココさんは、文句ナシにカッコよかったです……。でも私はココさんに対してはどちらかというと『憧れ』とか『ファン』という気持ちが強い。ココさんもそれをわかっていたから『気持ちが変わることを祈ってる』って言ったんだろう……。


ピンポーン。


「瑞貴ー！　起きてるかー？」

「あっ、はーい」


トリコの声が聞こえて私は思考を中断して扉を開けた。てっきり小松さんも一緒にいると思っていたのに、そこにいたのはトリコ一人だけだ。


「出かけるぞー！」

「もう修業食材の旅に？」

「あたらかずとも遠からずって感じだな。半分正解で半分不正解」

「どういうことよ？」

「いいから早く来いって！　森の外でトムがヘリを用意して待ってるからさ！」

「ちゃんと説明しろ！」