うまさ宇宙級! 実食メテオガーリック!

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「メテオガーリックの食べられる部分は実の中心のほんの一部……さあ、完成よ。メテオガーリック!」

「こ、こいつが……メテオガーリック!」


煙がだんだん晴れていくと、打ち上がる前の巨大さとは裏腹にキラキラと輝く小さな黄金の実が六等分に切り分かれた。


「おおおっ……! 感謝するぜ、ライブベアラー!」

「ありがとうございます!」

「こんなに早く完成できたのは、ライブベアラーのおかげだよ!」

「あっ……!」


トリコと小松と私からお礼の言葉を言ったんだけど、ライブベアラーは戸惑った様子で少し顔を逸らした。


「じゃあ、いただくとしようぜ!」


さっきまで立っていた私と小松さんも席に座り、トリコに続くように全員で手を合わせて目を閉じたんだけど……ライブベアラーだけはまだ立っていた。


「ほら、早く座れよ!」

「ライブベアラーさん!」

「一緒に食べよ!」

「いいの?」

「当たり前だろ。お前のおかげでこうして食えるわけだし。それに――みんなで食ったほうがうめぇだろ!」

「トリコちゃん……!」


本当にこうして完成できたのはライブベアラーのおかげだし、トリコの言う通りみんなで食べたほうがおいしいから小松さんも私も大賛成だ。

ライブベアラーも椅子に座って手を合わせたから、今度こそ私たちはメテオガーリックの実食に入る。


「じゃあ、この世の全ての食材に感謝を込めて!」

「「「「「「いただきます!」」」」」」


みんなで挨拶をして鉄板の中心にあるメテオガーリックを一切れずつ取る。どれどれお味は……モグッ。


「あのデカいニンニクから食えるのはたったこれだけか。いったいどんだけ栄養が詰まってんだ?」

「わぁ――っ!!」

「あ?」

「なんだこれ!?」


小松さんの叫び声が聞こえて顔を向ければ、小さい顔とは裏腹に体が大きくなってムキムキになっていた! 上半身のコックコートもサイズが合わなかったのか四散して裸になっているし!


「なー!? どうした小松、その体!」

「メテオガーリック食べたら、こんなにムキムキになっちゃいました……」

「さすがだぜ。食べれば一ヶ月寝ずに動けるというだけはある!」

「えー! お前まで!?」


小松さんだけじゃなく、マッチさんもムキムキな体になって上半身が裸になっている!


「モグモグ……ゴクンッ。外はポテトを揚げたような食感……中はまるでしっとりしたクリームチーズ……。久しく忘れていたわ……おいしい料理を口に含む喜び……!」

「さらにデカくなりやがったな!?」

「フフッ。小松ちゃんと瑞貴ちゃんを見て私もヤキが回ったみたいね」


ライブベアラーはもともとトリコたちよりデカかったのに、メテオガーリックの効果で一段と体が大きくなった。彼のコックコートはタイツなのか破れていないけどね。


「料理の楽しさを思い出したようだね、ライブベアラー」

「ココー!? えっ、ココ!? お前ココ――ッ!?」

「メテオガーリックは僕に適合する食材だったみたいだ。細胞が進化したよ」

「進化し過ぎ、それ!」


ココさんはライブベアラーまでとはいかないけど、体がさらにムキムキになった挙げ句に物凄く大きくなった! それは顔と体の対比が合ってないし、タイツが破けないのが不思議なくらいだよ!


「で、瑞貴。お前は何も変わっていないようだな」

「あー……うん。見た目はね」

「だろうな。ムキムキになったお前はさすがに見たくねぇ……――ん? 見た目だけ?」

「ちょっと失礼」


私は席を立って特別展望レストランの端に行くと、空に向かって片手を挙げる。


「風舞!!」


ビュオォォオオオ!!


「「「「「!?」」」」」

「あっ、やっぱり」

「やっぱりってなんだよ!? 今の竜巻ぐらいだったぞ!?」

「風舞って、体を浮かすぐらいの風でしたよね!?」

「それが……見た目に変化がない代わりに、エネルギーが有り余っているみたい。だから風舞でも竜巻乱舞くらいの威力を持っているんだよ」


これで本当に竜巻乱舞を出そうとしたら……絶対にグルメカジノ全体を巻き込む竜巻になるな、こりゃ。
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