登場! 地下料理界のボス、ライブベアラー!
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違法食材回収のついでに、このVIPエリアを潰したくなったよ。スリルを味わいたかったらグルメコロシアムに行って来い。そして賭け金を貧しい国の寄付に回させてもらうから。
「マッチさん、あれ!」
「ああ。違法の麻薬食材ばかり……一つ残らず回収して処分してやる!」
……ラムが示したモニターには、ポイズンアイやネリジェリや感染クラゲ、さらにトランススネークやジェットフリーガン――違法食材ばかりが景品となっている。それを確実に回収するためには一般エリアで誰よりも稼いだこの男がいないとできないだろう。
(そのためにはココの力が必要だ……!)
とりあえず私たちはVIPエリアを回ってみる。するとテーブルの上にベリーのセットがいくつも並べられているのを、ココさんが見つけた。
「あれはギャンブルベリー……」
「ギャンブルベリー?」
「味は絶品だけど、十粒中ひと粒は食べたら5分ほどで死に至る猛毒の実だ」
「ええっ!?」
だからゼッケンを着たチャレンジャーがヒドく怯えているのか。大方、彼がどれくらい食べられるかを競っているんだろう。
「いかがですか? お客様もお賭けになりませんか?」
「…………」
ディーラーがココさんを誘ってきた。賭けに参加するんじゃなくて、自身がゲームにも参加させるように。
「それとも、あなた自身が挑戦しますか? 人に賭けるより稼げますよ?」
「フッ……」
「命を賭けたゲームに参加することで、より刺激的なスリルとギャンブルを味わうことができますし!」
「やめとくよ。賭けにならない……僕にその毒は効かないからね」
「えっ? 効かない?」
どうやらココさんはギャンブルベリーの抗体を持っているみたい。すると私はディーラーとサングラス越しにバッチリ目が合ってしまった。あっ、嫌な予感。
「あなたはどうですか? 女性の参加ももちろん受け付けております」
「遠慮します。私にも効きませんから意味がないですよ」
「えっ?」
環境適応人間の私には自然系の脅威は効かないからね。抗体がないからこの辺はココさんと違う所だけど。
ポンッ。
「えっ?」
「こいつを出させるくらいなら、俺がやってやろうじゃねぇか」
私の頭を軽く置いたのはマッチさんだった。しかも自分が賭けの対象になると申し出ている。
「マッチさん、それは!」
「平気さ。ココのギャンブルの強さはさっき見た通りだ。信用できる」
シンさんが止めようとしたけど、マッチさんはココさんなら絶対に勝ってくれると信じているんだ。
「それにいくら毒が効かないとはいえ……――大事な女を危険な目に遭わせて傍観するなんて、俺はそこまで落ちちゃいない」
「マッチさん……?」
大事な女って――ああ、仲間という意味ね。それに舞獣姫としても必要という意味かもしれないし。危ない危ない、マッチさんも『いい男』の部類に入るから勘違いしてしまいそうだったよ。マッチさんみたいなカッコいい人が私に惚れるなんてありえないしね!
……変に自己完結してしまったせいで、瑞貴はまたフラグを容赦なく折ってしまった。
(相変わらず簡単には落ちないな……。まあ、だから四天王の二人も手こずっているんだろう)
……両腕を組んでうんうんと頷く瑞貴を見てマッチは彼女の心情を察知した。だが、今は何も言わずに目的を達成することを選び、部下を呼んで自分たちが稼いだ食材の入った袋を持って来させる。
「俺たちも一般エリアでたっぷり食材を稼がせてもらった。俺たちが稼いだこの食材、お前に託す。だから俺に――俺に賭けてくれ!」
「――どうせならさぁ」
「「「「「!」」」」」
「もっといいモノ賭けな~い?」
新たな声と共にトリコやココさんの身長を凌ぐほどの影が差し込まれた。見上げれば真っ赤なコックコートを着て怪しい笑みを浮かべる男が現れる。
「招待するわ……VIPエリアのその先へ!」
「「オーナー!」」
私たちを案内した従業員たちが、この大男を見てそう叫んだ。この漂う気迫に『オーナー』って……トリコもココさんも気づいたみたい。
「強いな……!」
「地下料理界のボス・ライブベアラーか」
「この人が……!」
「グルメカジノを掌握している人物……!」
小松さんがこいつの迫力に驚いて、私はさらに警戒を強めた。
「ええ、よろしくね。お互いもっとおいしいモノ賭けましょう……ウフフフフッ」
VIPエリアでこんなゲームを許しているくらいだもの……絶対に油断してはいけない相手だ。
「マッチさん、あれ!」
「ああ。違法の麻薬食材ばかり……一つ残らず回収して処分してやる!」
……ラムが示したモニターには、ポイズンアイやネリジェリや感染クラゲ、さらにトランススネークやジェットフリーガン――違法食材ばかりが景品となっている。それを確実に回収するためには一般エリアで誰よりも稼いだこの男がいないとできないだろう。
(そのためにはココの力が必要だ……!)
とりあえず私たちはVIPエリアを回ってみる。するとテーブルの上にベリーのセットがいくつも並べられているのを、ココさんが見つけた。
「あれはギャンブルベリー……」
「ギャンブルベリー?」
「味は絶品だけど、十粒中ひと粒は食べたら5分ほどで死に至る猛毒の実だ」
「ええっ!?」
だからゼッケンを着たチャレンジャーがヒドく怯えているのか。大方、彼がどれくらい食べられるかを競っているんだろう。
「いかがですか? お客様もお賭けになりませんか?」
「…………」
ディーラーがココさんを誘ってきた。賭けに参加するんじゃなくて、自身がゲームにも参加させるように。
「それとも、あなた自身が挑戦しますか? 人に賭けるより稼げますよ?」
「フッ……」
「命を賭けたゲームに参加することで、より刺激的なスリルとギャンブルを味わうことができますし!」
「やめとくよ。賭けにならない……僕にその毒は効かないからね」
「えっ? 効かない?」
どうやらココさんはギャンブルベリーの抗体を持っているみたい。すると私はディーラーとサングラス越しにバッチリ目が合ってしまった。あっ、嫌な予感。
「あなたはどうですか? 女性の参加ももちろん受け付けております」
「遠慮します。私にも効きませんから意味がないですよ」
「えっ?」
環境適応人間の私には自然系の脅威は効かないからね。抗体がないからこの辺はココさんと違う所だけど。
ポンッ。
「えっ?」
「こいつを出させるくらいなら、俺がやってやろうじゃねぇか」
私の頭を軽く置いたのはマッチさんだった。しかも自分が賭けの対象になると申し出ている。
「マッチさん、それは!」
「平気さ。ココのギャンブルの強さはさっき見た通りだ。信用できる」
シンさんが止めようとしたけど、マッチさんはココさんなら絶対に勝ってくれると信じているんだ。
「それにいくら毒が効かないとはいえ……――大事な女を危険な目に遭わせて傍観するなんて、俺はそこまで落ちちゃいない」
「マッチさん……?」
大事な女って――ああ、仲間という意味ね。それに舞獣姫としても必要という意味かもしれないし。危ない危ない、マッチさんも『いい男』の部類に入るから勘違いしてしまいそうだったよ。マッチさんみたいなカッコいい人が私に惚れるなんてありえないしね!
……変に自己完結してしまったせいで、瑞貴はまたフラグを容赦なく折ってしまった。
(相変わらず簡単には落ちないな……。まあ、だから四天王の二人も手こずっているんだろう)
……両腕を組んでうんうんと頷く瑞貴を見てマッチは彼女の心情を察知した。だが、今は何も言わずに目的を達成することを選び、部下を呼んで自分たちが稼いだ食材の入った袋を持って来させる。
「俺たちも一般エリアでたっぷり食材を稼がせてもらった。俺たちが稼いだこの食材、お前に託す。だから俺に――俺に賭けてくれ!」
「――どうせならさぁ」
「「「「「!」」」」」
「もっといいモノ賭けな~い?」
新たな声と共にトリコやココさんの身長を凌ぐほどの影が差し込まれた。見上げれば真っ赤なコックコートを着て怪しい笑みを浮かべる男が現れる。
「招待するわ……VIPエリアのその先へ!」
「「オーナー!」」
私たちを案内した従業員たちが、この大男を見てそう叫んだ。この漂う気迫に『オーナー』って……トリコもココさんも気づいたみたい。
「強いな……!」
「地下料理界のボス・ライブベアラーか」
「この人が……!」
「グルメカジノを掌握している人物……!」
小松さんがこいつの迫力に驚いて、私はさらに警戒を強めた。
「ええ、よろしくね。お互いもっとおいしいモノ賭けましょう……ウフフフフッ」
VIPエリアでこんなゲームを許しているくらいだもの……絶対に油断してはいけない相手だ。