天国か地獄か⁉︎ 突入、グルメカジノ!
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「そうか。マッチの故郷・ネルグ街は、確かここからそう遠くなかったな」
「シンさんもルイさんも、お久しぶりです!」
「お二人も元気そうでなによりです!」
「ああ」
「お前たちもな」
マッチさんから離れてシンさんとルイさんにも小松さんと一緒に挨拶した。他にも部下の方たちがいるけど、知らない人ばかりだ。あれ? ラムさんがいない?
「元気そうじゃねぇか、小松、瑞貴」
「はい! またみなさんとお会いできてスッゴく嬉しいです!」
「前にお尋ねしたときはみなさんと入れ違いだったので、本当にまた会えてよかったです!」
「そうだったな。ああ、お前たちが作ったセンチュリースープ、村の子供たちに大好評だったぜ。ありがとうよ」
「はい! またいつでも作りますんで、持って行ってあげてください!」
「なんなら連絡すれば私が持って行きますから!」
「フッ……」
……今じゃ大金を積んでも食べたいと言われるセンチュリースープを、無償でくれるという二人。欲がないだけかもしれないが、小松と瑞貴の優しい心にマッチは自然と微笑み、次いでトリコとココに顔を向ける。
「トリコにココ……四天王が二人もそろってギャンブルか。目的は景品の食材だな」
「もちろん!」
「お前らのことだ、相当貴重な食材を狙ってるんだろう。VIP専用のエリアまで行かなきゃ手に入らないような」
「VIP専用?」
「――ボス!」
小松さんが不思議そうに言ったら、ラムさんが合流してきた。あれ? 今マッチさんのこと『ボス』って……。
「ラム、どうだった?」
「やっぱり、ヤバい食材がかなり出回ってますね……」
「フンッ。やっぱりそうか」
ラムさんはマッチさんの指示で何かの調査に行ってきたのかな?
「ラムさん、お久しぶりです」
「ああ。こんな所で会えるとはな」
「マッチさん、今ラムさんがマッチさんのこと『ボス』って……」
小松さんも気になっていたみたいで、私が挨拶したあとにラムさんに訊いてみた。
「マッチさんは確かに前はナンバー2だったが、今はボスだ」
「ボスだったリュウさんは辞めたよ」
「「辞めた?」」
マッチさんから出た思わぬ言葉に、私とトリコの声がハモった。前に会ったときも元気だったし、そんなことひと言も言ってなかったのに。
「お前んとこのボスは名の知れた実力者、現役バリバリだろう? なんでまた急に?」
「わからねぇ。ただ『デカい仕事がある』と言って部下を何人か連れてグルメ界へと向かった」
「グルメ界へ!?」
「再生屋の与作に誘われたらしいが、詳しい目的は教えてくれなかった」
「何っ!? 再生屋の与作に!?」
「ああ……。リュウさんは『グルメマフィアの可愛い息子たちと、ネルグ街を頼む』とだけ言い残して行っちまった。ありゃ二度と戻らねぇ背中だ……」
「リュウさんがグルメ界に……」
与作さんとは知り合いだってことはリュウさんから聞いてたけど、二人はグルメ界に行ったんだ。それに最後にリュウさんと会ったあの感覚は間違いじゃなかったんだ……もう会えないのかな……?
「まっ。とにかく俺がリュウさんに代わり、今はネルグ街をしっかり仕切ってかなきゃならねぇ立場になったのさ」
「そんなマフィアのボスが、自分の土地(シマ)とは違うこのジダルへいったいなんの用だ?」
「……ネルグ街に麻薬食材が出回っている」
「「「「っ!」」」」
ココさんの問いに答えたマッチさんの言葉に、私たちは驚いて目を見開いた。
「今までネルグ街では見たこともなかった、中毒性が強い非合法食材だ。地下料理界――普通の店では出せない違法料理を専門に扱う裏組織だ。奴らがこれまでにない違法食材や麻薬食材をバラまいていやがるのさ。その出所が他でもねぇ……ここグルメカジノだ。グルメカジノはジダル王国の国営とされているが、国王はカジノ管理を裏組織へ一任している」
「つまり事実上ここを掌握してるのは、地下料理界か」
「ああ……。そしてその黒幕が――地下料理界のボス・ライブベアラー。実際カジノでディーラーもこなす闇の料理人だ。俺らはそいつが牛耳ってる麻薬食材を奪いに来た」
「エレキバナナを食うガキの姿なんか、見たくねぇ!」
ラムさんの悲痛に近い叫びはグルメマフィア全員の想いなんだろう。マッチさんからも怒りのオーラが溢れている。
そういえば最後にリュウさんに会った日に『マトモな食材』とか言ってたけど、こういうことがあったせいか……。仲良くなったとはいえ余所から来た私に、あまり自分たちの街の問題に巻き込まないようにするため、訊かれない限りは言わなかったんだろう。
「シンさんもルイさんも、お久しぶりです!」
「お二人も元気そうでなによりです!」
「ああ」
「お前たちもな」
マッチさんから離れてシンさんとルイさんにも小松さんと一緒に挨拶した。他にも部下の方たちがいるけど、知らない人ばかりだ。あれ? ラムさんがいない?
「元気そうじゃねぇか、小松、瑞貴」
「はい! またみなさんとお会いできてスッゴく嬉しいです!」
「前にお尋ねしたときはみなさんと入れ違いだったので、本当にまた会えてよかったです!」
「そうだったな。ああ、お前たちが作ったセンチュリースープ、村の子供たちに大好評だったぜ。ありがとうよ」
「はい! またいつでも作りますんで、持って行ってあげてください!」
「なんなら連絡すれば私が持って行きますから!」
「フッ……」
……今じゃ大金を積んでも食べたいと言われるセンチュリースープを、無償でくれるという二人。欲がないだけかもしれないが、小松と瑞貴の優しい心にマッチは自然と微笑み、次いでトリコとココに顔を向ける。
「トリコにココ……四天王が二人もそろってギャンブルか。目的は景品の食材だな」
「もちろん!」
「お前らのことだ、相当貴重な食材を狙ってるんだろう。VIP専用のエリアまで行かなきゃ手に入らないような」
「VIP専用?」
「――ボス!」
小松さんが不思議そうに言ったら、ラムさんが合流してきた。あれ? 今マッチさんのこと『ボス』って……。
「ラム、どうだった?」
「やっぱり、ヤバい食材がかなり出回ってますね……」
「フンッ。やっぱりそうか」
ラムさんはマッチさんの指示で何かの調査に行ってきたのかな?
「ラムさん、お久しぶりです」
「ああ。こんな所で会えるとはな」
「マッチさん、今ラムさんがマッチさんのこと『ボス』って……」
小松さんも気になっていたみたいで、私が挨拶したあとにラムさんに訊いてみた。
「マッチさんは確かに前はナンバー2だったが、今はボスだ」
「ボスだったリュウさんは辞めたよ」
「「辞めた?」」
マッチさんから出た思わぬ言葉に、私とトリコの声がハモった。前に会ったときも元気だったし、そんなことひと言も言ってなかったのに。
「お前んとこのボスは名の知れた実力者、現役バリバリだろう? なんでまた急に?」
「わからねぇ。ただ『デカい仕事がある』と言って部下を何人か連れてグルメ界へと向かった」
「グルメ界へ!?」
「再生屋の与作に誘われたらしいが、詳しい目的は教えてくれなかった」
「何っ!? 再生屋の与作に!?」
「ああ……。リュウさんは『グルメマフィアの可愛い息子たちと、ネルグ街を頼む』とだけ言い残して行っちまった。ありゃ二度と戻らねぇ背中だ……」
「リュウさんがグルメ界に……」
与作さんとは知り合いだってことはリュウさんから聞いてたけど、二人はグルメ界に行ったんだ。それに最後にリュウさんと会ったあの感覚は間違いじゃなかったんだ……もう会えないのかな……?
「まっ。とにかく俺がリュウさんに代わり、今はネルグ街をしっかり仕切ってかなきゃならねぇ立場になったのさ」
「そんなマフィアのボスが、自分の土地(シマ)とは違うこのジダルへいったいなんの用だ?」
「……ネルグ街に麻薬食材が出回っている」
「「「「っ!」」」」
ココさんの問いに答えたマッチさんの言葉に、私たちは驚いて目を見開いた。
「今までネルグ街では見たこともなかった、中毒性が強い非合法食材だ。地下料理界――普通の店では出せない違法料理を専門に扱う裏組織だ。奴らがこれまでにない違法食材や麻薬食材をバラまいていやがるのさ。その出所が他でもねぇ……ここグルメカジノだ。グルメカジノはジダル王国の国営とされているが、国王はカジノ管理を裏組織へ一任している」
「つまり事実上ここを掌握してるのは、地下料理界か」
「ああ……。そしてその黒幕が――地下料理界のボス・ライブベアラー。実際カジノでディーラーもこなす闇の料理人だ。俺らはそいつが牛耳ってる麻薬食材を奪いに来た」
「エレキバナナを食うガキの姿なんか、見たくねぇ!」
ラムさんの悲痛に近い叫びはグルメマフィア全員の想いなんだろう。マッチさんからも怒りのオーラが溢れている。
そういえば最後にリュウさんに会った日に『マトモな食材』とか言ってたけど、こういうことがあったせいか……。仲良くなったとはいえ余所から来た私に、あまり自分たちの街の問題に巻き込まないようにするため、訊かれない限りは言わなかったんだろう。