天国か地獄か⁉︎ 突入、グルメカジノ!
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「――あの強盗、逃げ切れると思いますか? それとも銃で撃たれておしまいか」
「銃で!?」
「あそこにいる人たちのことだろうね」
近くにいるカジノ客の会話が聞こえた小松さんと私。そして私が見る方向には銃を構える者と、指示者なのか隣に立つ者の、二人の黒スーツの男がいた。恐らく警備の者だろう。
「逃げるのはムリでしょうな~」
「それでは賭けましょう!」
「賭ける!?」
さらに二人の会話を聞いた小松さんが驚きの声を上げた。人の趣味にどうこう言うつもりはないけど、私から見たら悪趣味だな……。
「私は逃げ切るほうで」
「ならば私は撃たれるほうで」
「「ハッハッハッハッ/ホッホッホッホッ!」」
「確率は半々、勝ったほうに100万ってことで!」
二人組が強盗とはいえ賭けごとに使っているせいか、顔を引きつらせる小松さんが少しうしろに下がった。二人組と言えば黒スーツの奴らは……。
「脳は撃つな。あとで使える」
「ハッ!」
無法地帯だから臓器売りとかしているのか? もしくは移植手術用とか。でも脳を使う例はほとんどないのに……――とかなんとか思っていたら、逃げるために縦横無尽に動いていた強盗がこちらに向かってやって来る。
「どけっ!」
「うええっ! こっち来ますよ、トリコさーん!」
「どけどけぇ!」
「捕まえてくれー!」
こちらに向かって来る強盗に、もうすぐ黒スーツの男によって引き金が引かれる銃……どちらも阻止するために、私は手に力を溜めて放つ。
「風舞!!」
「ぐわあっ!」
私の風舞よって強盗は軽く吹っ飛んで倒れ、またバッグから飛び出したお金も風をコントロールして綺麗にバッグの中に戻した。
だけどその行為が気に入らなかったのか、指示を出したほうの黒スーツの男がこっちに来て私を睨む。
「犯罪者の肩を持つつもりか」
「違います」
「彼女はそっちの目的と同じ、捕まえようとしただけさ」
「フンッ! 連れてけ!」
「ホーホッホッホッ! 生きて捕まるとは珍しい!」
「ホホホホッ! どちらもハズレですねぇ!」
ココさんの援護もあって、男はそれ以上何も言うことなくもう一人の男へ指示を出す。強盗は手錠を掛けられて二人に連れていかれる姿を見て、さっき賭けごとをしていた二人はまた面白そうに笑っていた。
「犯罪大国にあるカジノだけであって、相当容赦なく警備をしているんですねぇ……」
「時には行き過ぎた警備になるときもあるが、ここグルメカジノは『グルメギャンブルコミッション』――通称・GGCの管理下に属さない」
小松さんとココさんの会話を聞きながらふとうしろを見ると、男が小松さんのリュックをいじって隙間から財布を取り出そうとしていた。
ヒュッ――パシッ!
「ッタタタ……何す――!」
私が止める前に、男の手の甲に当てられた刀の峰で叩かれる。そして男は刀の持ち主に文句を言おうとするが、相手の迫力に恐れて逃げて行った。
「ここを仕切っているのは――『地下料理界』だ」
「マッチさん!」
「久しぶりだな、マッチ!」
「オウッ」
「お久しぶりです、マッチさん!」
「うおっ!」
クリスマスのときは郵送で会えなかったけど、センチュリースープ以来で久しぶりに会えたマッチさんに私は抱きついた。
「お前……やっぱり瑞貴か。普段着か舞獣姫の姿しか見たことがなかったが、ずいぶんと綺麗になったな」
「あ、ありがとうございます!」
マッチさんは驚いたけど、私のヘアセットが崩れないようにポンポンと優しく頭を叩いてくれた。
……マッチは一瞬瑞貴に見惚れていたのだ。今まで着飾った姿を見たことがなかったため衝撃はさらに大きいだろう。
「銃で!?」
「あそこにいる人たちのことだろうね」
近くにいるカジノ客の会話が聞こえた小松さんと私。そして私が見る方向には銃を構える者と、指示者なのか隣に立つ者の、二人の黒スーツの男がいた。恐らく警備の者だろう。
「逃げるのはムリでしょうな~」
「それでは賭けましょう!」
「賭ける!?」
さらに二人の会話を聞いた小松さんが驚きの声を上げた。人の趣味にどうこう言うつもりはないけど、私から見たら悪趣味だな……。
「私は逃げ切るほうで」
「ならば私は撃たれるほうで」
「「ハッハッハッハッ/ホッホッホッホッ!」」
「確率は半々、勝ったほうに100万ってことで!」
二人組が強盗とはいえ賭けごとに使っているせいか、顔を引きつらせる小松さんが少しうしろに下がった。二人組と言えば黒スーツの奴らは……。
「脳は撃つな。あとで使える」
「ハッ!」
無法地帯だから臓器売りとかしているのか? もしくは移植手術用とか。でも脳を使う例はほとんどないのに……――とかなんとか思っていたら、逃げるために縦横無尽に動いていた強盗がこちらに向かってやって来る。
「どけっ!」
「うええっ! こっち来ますよ、トリコさーん!」
「どけどけぇ!」
「捕まえてくれー!」
こちらに向かって来る強盗に、もうすぐ黒スーツの男によって引き金が引かれる銃……どちらも阻止するために、私は手に力を溜めて放つ。
「風舞!!」
「ぐわあっ!」
私の風舞よって強盗は軽く吹っ飛んで倒れ、またバッグから飛び出したお金も風をコントロールして綺麗にバッグの中に戻した。
だけどその行為が気に入らなかったのか、指示を出したほうの黒スーツの男がこっちに来て私を睨む。
「犯罪者の肩を持つつもりか」
「違います」
「彼女はそっちの目的と同じ、捕まえようとしただけさ」
「フンッ! 連れてけ!」
「ホーホッホッホッ! 生きて捕まるとは珍しい!」
「ホホホホッ! どちらもハズレですねぇ!」
ココさんの援護もあって、男はそれ以上何も言うことなくもう一人の男へ指示を出す。強盗は手錠を掛けられて二人に連れていかれる姿を見て、さっき賭けごとをしていた二人はまた面白そうに笑っていた。
「犯罪大国にあるカジノだけであって、相当容赦なく警備をしているんですねぇ……」
「時には行き過ぎた警備になるときもあるが、ここグルメカジノは『グルメギャンブルコミッション』――通称・GGCの管理下に属さない」
小松さんとココさんの会話を聞きながらふとうしろを見ると、男が小松さんのリュックをいじって隙間から財布を取り出そうとしていた。
ヒュッ――パシッ!
「ッタタタ……何す――!」
私が止める前に、男の手の甲に当てられた刀の峰で叩かれる。そして男は刀の持ち主に文句を言おうとするが、相手の迫力に恐れて逃げて行った。
「ここを仕切っているのは――『地下料理界』だ」
「マッチさん!」
「久しぶりだな、マッチ!」
「オウッ」
「お久しぶりです、マッチさん!」
「うおっ!」
クリスマスのときは郵送で会えなかったけど、センチュリースープ以来で久しぶりに会えたマッチさんに私は抱きついた。
「お前……やっぱり瑞貴か。普段着か舞獣姫の姿しか見たことがなかったが、ずいぶんと綺麗になったな」
「あ、ありがとうございます!」
マッチさんは驚いたけど、私のヘアセットが崩れないようにポンポンと優しく頭を叩いてくれた。
……マッチは一瞬瑞貴に見惚れていたのだ。今まで着飾った姿を見たことがなかったため衝撃はさらに大きいだろう。