メリーイタダキマス! グルメサンタの贈り物!
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〈アオオオッ!〉
「おっ、サンか!? お前もずいぶんデカくなったな!」
「当然実力もね。ヒールフォレストに来ない間はどこかで修業しているらしいの。サンだけじゃなくウォーもフィルもね。通常の捕獲レベルより格段に上がってるよ」
「ホォ、ライトニングフェニックスか。凶暴と言われるアーマーガララに、グルメ界の生物・スカイディアまでいると聞いたが……嬢ちゃんもずいぶんいいパートナーたちを持ったな」
「はい!」
「それじゃ、とりあえず荷物を積み込むか」
……全員がそれぞれのパートナーに荷物を乗せれるよう指示を出している。すると荷物と一緒にクレーンで上がるココと、まだ乗せていない積まれた荷物の上にいるトリコが顔を合わせた。
「トリコ。少し予定が変わったが、僕らが行くべき場所は……」
「ああ、わかってる。この仕事が終わったら行こうぜ。会長からの依頼食材がある、世界最大の賭博場――グルメカジノへ!」
……トリコは次なる修業食材がある場所に、今度はココの力を借りることにした。
「よーし! どうやら各々、荷物の積み込みが完了したようだな。そろそろ出発するか!」
「ウチはトリコと行くし~!」
「おいおい!」
パートナーがいないリンちゃんはトリコと一緒に行くようだ。まあ、パートナーがいても同行する気満々だろうね。
「ならば小僧、お前はわしと回るか」
「えっ! 所長と?」
「それと嬢ちゃん、お前も一緒に来い」
「へっ?」
小松さんはともかく、なんで私まで? ちゃんとサンっていう大きなパートナーがいるのに。
「おいおい、所長と一緒に行くなら瑞貴も俺たちと来いよ。リッキーがかなり荷物を持ってるじゃねぇか」
「えっ……」
「少し嬢ちゃんに話があるんだ。お前は大人しくリンと行って来い」
「そうそう、リンちゃんとのデートの邪魔しちゃ悪いしね」
「デートじゃねぇって!」
「…………」
……マンサムと瑞貴のほうを向いてたため、トリコは腕を組んでいるリンが一瞬だけ眉を下げたことに気づかなかった。
断る理由は別にないし、私とサンのペアはマンサム所長とリッキーのペアに同行することになった。もちろん小松さんとユンちゃんも一緒にね。
「それじゃあグルメサンタ、出動だー!」
「おー!」
〈ユーン!〉
「はーい!」
「ウィーッス!」
「ええっ……」
「グルメサンタって!?」
「何っ!?」
マンサム所長の掛け声に小松さんと私とリンちゃんは腕を上げたけど、トリコとサニーとココさんは微妙な顔をした。ノリが悪いなぁ。ユンちゃんだってハシャいでくれてるのに。
「みんな! よろしく頼むぞ!」
パートナーアニマルを持つ私たちの他に、IGOのヘリもそれぞれ出動するのだった。
話があるって言うマンサム所長に同行することになったから、今回は並んで飛べるサンで来て本当に正解だったかも。リッキーは飛べる猛獣だからね。
「IGOってホントいろんなことやってるんですねぇ」
「IGOの主な役割は三つある。一つは新たなグルメ食材の発見、二つ目はその研究と開発、そして三つ目は食材の流通と治安維持だ。それらの運営資金は加盟国からのグルメ税で賄われていて、その代わりに加盟国は食材の安全な流通を保証されるわけだが……IGOは貧しい非加盟国にも食材の配給を行(オコナ)っているんだ。その資金はグルメコロシアムの莫大な賭け金でな」
「なるほど~。そのお金を使ってクリスマスに食材配給を……」
「そういえば、初めてグルメコロシアムに行ったときもそう言ってましたね」
「ああ。貧しい国はまだまだあるからな」
こういう思想は私の寄付活動と似ている。どんなに貧しい国でも上でふんぞり返ってる連中はたくさんいるから、それに搾り取られて空腹になっている人々は大勢いるからね。生きるというのは食べること……食べることの喜びを知らないのは悲しいことだもん。
「そういやトリコたちも、もともとは貧しい国の出身だぞ」
「えっ! そうなんですか!?」
「私たち初耳です!」
「懐かしいな……初めて会った日は忘れもせんわ……」
「あのトリコさんにそんな少年時代が……」
私たちが聞かなかったっていうのもあるけど、トリコ『たち』っていうことは他のみんなもそうなのかな。でも、たとえどんな過去があっても私はみんなが大好きだ。
もし話してもらったときは――みんなが私の過去や能力を含めて受け入れてくれたように、私もみんなを受け入れよう。
「おっ! そういや小僧! 嬢ちゃん! お主らが発見したモルス油が、新種の天然調味料に認定されたらしいぞ!」
「えっ! ホントですか!?」
〈ユン!?〉
「あのデスフォールで手に入れた油が!?」
「ああ。かなり良質な油らしいな」
「はい。サンサングラミーをおいしく揚げられたんです!」
「たくさん揚げたのにもかかわらず、まだまだ綺麗で私も小松さんもびっくりしました!」
ちなみにモルス油は二人で見つけたからってことで、小松さんが私の名前も――舞獣姫として一緒に登録してくれたんだ。本当は私に気にせず小松さん一人でって言ったけど、小松さんは相変わらずそこは頑固で譲ってくれなかった。
「おっ、サンか!? お前もずいぶんデカくなったな!」
「当然実力もね。ヒールフォレストに来ない間はどこかで修業しているらしいの。サンだけじゃなくウォーもフィルもね。通常の捕獲レベルより格段に上がってるよ」
「ホォ、ライトニングフェニックスか。凶暴と言われるアーマーガララに、グルメ界の生物・スカイディアまでいると聞いたが……嬢ちゃんもずいぶんいいパートナーたちを持ったな」
「はい!」
「それじゃ、とりあえず荷物を積み込むか」
……全員がそれぞれのパートナーに荷物を乗せれるよう指示を出している。すると荷物と一緒にクレーンで上がるココと、まだ乗せていない積まれた荷物の上にいるトリコが顔を合わせた。
「トリコ。少し予定が変わったが、僕らが行くべき場所は……」
「ああ、わかってる。この仕事が終わったら行こうぜ。会長からの依頼食材がある、世界最大の賭博場――グルメカジノへ!」
……トリコは次なる修業食材がある場所に、今度はココの力を借りることにした。
「よーし! どうやら各々、荷物の積み込みが完了したようだな。そろそろ出発するか!」
「ウチはトリコと行くし~!」
「おいおい!」
パートナーがいないリンちゃんはトリコと一緒に行くようだ。まあ、パートナーがいても同行する気満々だろうね。
「ならば小僧、お前はわしと回るか」
「えっ! 所長と?」
「それと嬢ちゃん、お前も一緒に来い」
「へっ?」
小松さんはともかく、なんで私まで? ちゃんとサンっていう大きなパートナーがいるのに。
「おいおい、所長と一緒に行くなら瑞貴も俺たちと来いよ。リッキーがかなり荷物を持ってるじゃねぇか」
「えっ……」
「少し嬢ちゃんに話があるんだ。お前は大人しくリンと行って来い」
「そうそう、リンちゃんとのデートの邪魔しちゃ悪いしね」
「デートじゃねぇって!」
「…………」
……マンサムと瑞貴のほうを向いてたため、トリコは腕を組んでいるリンが一瞬だけ眉を下げたことに気づかなかった。
断る理由は別にないし、私とサンのペアはマンサム所長とリッキーのペアに同行することになった。もちろん小松さんとユンちゃんも一緒にね。
「それじゃあグルメサンタ、出動だー!」
「おー!」
〈ユーン!〉
「はーい!」
「ウィーッス!」
「ええっ……」
「グルメサンタって!?」
「何っ!?」
マンサム所長の掛け声に小松さんと私とリンちゃんは腕を上げたけど、トリコとサニーとココさんは微妙な顔をした。ノリが悪いなぁ。ユンちゃんだってハシャいでくれてるのに。
「みんな! よろしく頼むぞ!」
パートナーアニマルを持つ私たちの他に、IGOのヘリもそれぞれ出動するのだった。
話があるって言うマンサム所長に同行することになったから、今回は並んで飛べるサンで来て本当に正解だったかも。リッキーは飛べる猛獣だからね。
「IGOってホントいろんなことやってるんですねぇ」
「IGOの主な役割は三つある。一つは新たなグルメ食材の発見、二つ目はその研究と開発、そして三つ目は食材の流通と治安維持だ。それらの運営資金は加盟国からのグルメ税で賄われていて、その代わりに加盟国は食材の安全な流通を保証されるわけだが……IGOは貧しい非加盟国にも食材の配給を行(オコナ)っているんだ。その資金はグルメコロシアムの莫大な賭け金でな」
「なるほど~。そのお金を使ってクリスマスに食材配給を……」
「そういえば、初めてグルメコロシアムに行ったときもそう言ってましたね」
「ああ。貧しい国はまだまだあるからな」
こういう思想は私の寄付活動と似ている。どんなに貧しい国でも上でふんぞり返ってる連中はたくさんいるから、それに搾り取られて空腹になっている人々は大勢いるからね。生きるというのは食べること……食べることの喜びを知らないのは悲しいことだもん。
「そういやトリコたちも、もともとは貧しい国の出身だぞ」
「えっ! そうなんですか!?」
「私たち初耳です!」
「懐かしいな……初めて会った日は忘れもせんわ……」
「あのトリコさんにそんな少年時代が……」
私たちが聞かなかったっていうのもあるけど、トリコ『たち』っていうことは他のみんなもそうなのかな。でも、たとえどんな過去があっても私はみんなが大好きだ。
もし話してもらったときは――みんなが私の過去や能力を含めて受け入れてくれたように、私もみんなを受け入れよう。
「おっ! そういや小僧! 嬢ちゃん! お主らが発見したモルス油が、新種の天然調味料に認定されたらしいぞ!」
「えっ! ホントですか!?」
〈ユン!?〉
「あのデスフォールで手に入れた油が!?」
「ああ。かなり良質な油らしいな」
「はい。サンサングラミーをおいしく揚げられたんです!」
「たくさん揚げたのにもかかわらず、まだまだ綺麗で私も小松さんもびっくりしました!」
ちなみにモルス油は二人で見つけたからってことで、小松さんが私の名前も――舞獣姫として一緒に登録してくれたんだ。本当は私に気にせず小松さん一人でって言ったけど、小松さんは相変わらずそこは頑固で譲ってくれなかった。