四天王招集! 真冬の夜の奇跡!
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「で、パッチ氏はどうしたんだい?」
「っ! それが……」
「って、まさか……!」
「嘘……!」
ココさんの問いかけに、さっきまで元気になったヨハネスさんが急に焦り出したので、小松さんも私も思わず最悪の事態を予想してしまう――。
「おー! 助けに来てくれたかー!」
「「って、パッチさん!?」」
「なんだ、お元気そうじゃないですか」
うしろから駆け寄ってきたパッチさんの姿に小松さんと驚くと、ココさんの言う通りヨハネスさんよりメチャクチャ元気である。
何故か普通の防寒着を着ているのに、頭には黒いサンタ帽を被っているけど……やっぱりラブ所長から?
「小松シェフ! よく来てくれた! もしや舞獣姫も一緒か!?」
「「「「えっ?」」」」
何故か一目散に小松さんの元に向かい、挙げ句に私の名を呼んだことで、私とトリコとココさんとサニーは思わず同時に声を上げてしまう。
パッチさんは私たち全員を見て少しガッカリしたのか肩を落とす。いつもの仮面を付けてないから私とわかっていないようだ。
「あの~……」
「彼女はいないのか! だが小松シェフだけでもありがたい! これでひと安心だ! では頼む……この甘露の木をおいしいく料理してくれ」
…………。
「「「「「ハアッ?」」」」」
パッチさんの救出しに来たはずなのに、まさかの調理の依頼が来た。私たちは間を開けたあと、全員で驚きの声を上げる。
「あの~……どういうことですか?」
「百聞は1テイスティングにしかず、とにかくこの木を食べてみたまえ」
「えっ? あ、あの……」
「さあ!」
「ハァ……」
パッチさんの目が血走るほど迫力があったから、小松さんは押されて思わず答えた。
とりあえず試食のため、トリコがナイフで木の幹を削って男性組に渡し、私とリンちゃんも木に登って葉っぱを採ってみる。
「ん? しっとりとしていて、まるで上質のスポンジケーキみてぇだ。いただきます! あむっ……うめぇ! メープルシロップとハチミツ、ほのかにキャラメルの風味もしやがる!」
「高級プリンのような滑らかな口どけ感もいい! スゴくいい!」
「ああ。寒い地域でないと育たないのもわかるね。まさに要冷蔵の食材!」
「葉っぱもメレンゲみたく、舌にスーッと消えてくし! おいしいし!」
「えっ!? ホントかよ!」
「はいはい、今採るから待ってて」
リンちゃんの感想を聞いたトリコが葉っぱにも興味津々なので、私は葉っぱを採って風舞を使って降りるとトリコに渡した。もちろん私もまだ食べてないから、木の幹を食べる小松さんの元に向かって葉っぱを食べる。
「あむっ……おいしい!」
「本当にこの木の全てがお菓子みたい!」
「うまさは申し分ない……だが、私の舌が許してくれんのだよ! 欲しているのだよ! さらに味覚揺さぶるもうひと味を!」
納得できないからここに残っていたのか……。無線機も落としてしまったから、ハニープリズンに連絡することもできなかったのね。
「「確かにまだおいしくなる気も……」」
「だろ!? だろ!? 小松シェフも、そっちのお嬢さんもよくわかっておる!」
パッチさんは本当に私が舞獣姫だって気づいていないみたいけど、そのほうが都合いいな、舞獣姫とバレたら厄介なことになりそうだし。
「小松シェフ、同じ環境で育った食材は相性がいい。この森の食材を使えば必ずおいしくなるはず、七ツ星……いや、八ツ星クラスの料理にね!」
「……ずっとこの調子なんだ」
「「えっ」」
未知の味に興奮するパッチさんに対し、ヨハネスさんが小声で私たちに話しかけてきた。
「木に合う素材を探せってずっと探し…探し過ぎて、体力の限界……」
「まさか、それで倒れてたんですか?」
「お疲れ様です……」
パッチさんのワガママに付き合わされたヨハネスさんがあまりにも不憫過ぎて、私は労いの言葉をかけた。だからヨハネスさんとパッチさんの活力が真逆だったんだね。
「で、小松シェフ、何かアイディアはないか?」
「いや、あの、急に言われましても……」
「そんなことよりブリザード来るだろ! 猛獣キモたくさん出てるし、何よりこのダサいカッコは嫌だから早く帰るし!」
「絶対最後が本音だろ!」
「いや、帰るわけにはいかん」
サニーの叫びに私がツッコミを入れたら、パッチさんが否定した。
「帰るわけには……」
「「パッチさん……」」
その表情から来る真剣さに私も小松さんも感じ取った。そうだよね、パッチさんも自分の味覚のプライドもあるし、何よりこの危険な森で食材を探すために今まで走り回ってたもの。並大抵の覚悟じゃできないはずだ。
「っ! それが……」
「って、まさか……!」
「嘘……!」
ココさんの問いかけに、さっきまで元気になったヨハネスさんが急に焦り出したので、小松さんも私も思わず最悪の事態を予想してしまう――。
「おー! 助けに来てくれたかー!」
「「って、パッチさん!?」」
「なんだ、お元気そうじゃないですか」
うしろから駆け寄ってきたパッチさんの姿に小松さんと驚くと、ココさんの言う通りヨハネスさんよりメチャクチャ元気である。
何故か普通の防寒着を着ているのに、頭には黒いサンタ帽を被っているけど……やっぱりラブ所長から?
「小松シェフ! よく来てくれた! もしや舞獣姫も一緒か!?」
「「「「えっ?」」」」
何故か一目散に小松さんの元に向かい、挙げ句に私の名を呼んだことで、私とトリコとココさんとサニーは思わず同時に声を上げてしまう。
パッチさんは私たち全員を見て少しガッカリしたのか肩を落とす。いつもの仮面を付けてないから私とわかっていないようだ。
「あの~……」
「彼女はいないのか! だが小松シェフだけでもありがたい! これでひと安心だ! では頼む……この甘露の木をおいしいく料理してくれ」
…………。
「「「「「ハアッ?」」」」」
パッチさんの救出しに来たはずなのに、まさかの調理の依頼が来た。私たちは間を開けたあと、全員で驚きの声を上げる。
「あの~……どういうことですか?」
「百聞は1テイスティングにしかず、とにかくこの木を食べてみたまえ」
「えっ? あ、あの……」
「さあ!」
「ハァ……」
パッチさんの目が血走るほど迫力があったから、小松さんは押されて思わず答えた。
とりあえず試食のため、トリコがナイフで木の幹を削って男性組に渡し、私とリンちゃんも木に登って葉っぱを採ってみる。
「ん? しっとりとしていて、まるで上質のスポンジケーキみてぇだ。いただきます! あむっ……うめぇ! メープルシロップとハチミツ、ほのかにキャラメルの風味もしやがる!」
「高級プリンのような滑らかな口どけ感もいい! スゴくいい!」
「ああ。寒い地域でないと育たないのもわかるね。まさに要冷蔵の食材!」
「葉っぱもメレンゲみたく、舌にスーッと消えてくし! おいしいし!」
「えっ!? ホントかよ!」
「はいはい、今採るから待ってて」
リンちゃんの感想を聞いたトリコが葉っぱにも興味津々なので、私は葉っぱを採って風舞を使って降りるとトリコに渡した。もちろん私もまだ食べてないから、木の幹を食べる小松さんの元に向かって葉っぱを食べる。
「あむっ……おいしい!」
「本当にこの木の全てがお菓子みたい!」
「うまさは申し分ない……だが、私の舌が許してくれんのだよ! 欲しているのだよ! さらに味覚揺さぶるもうひと味を!」
納得できないからここに残っていたのか……。無線機も落としてしまったから、ハニープリズンに連絡することもできなかったのね。
「「確かにまだおいしくなる気も……」」
「だろ!? だろ!? 小松シェフも、そっちのお嬢さんもよくわかっておる!」
パッチさんは本当に私が舞獣姫だって気づいていないみたいけど、そのほうが都合いいな、舞獣姫とバレたら厄介なことになりそうだし。
「小松シェフ、同じ環境で育った食材は相性がいい。この森の食材を使えば必ずおいしくなるはず、七ツ星……いや、八ツ星クラスの料理にね!」
「……ずっとこの調子なんだ」
「「えっ」」
未知の味に興奮するパッチさんに対し、ヨハネスさんが小声で私たちに話しかけてきた。
「木に合う素材を探せってずっと探し…探し過ぎて、体力の限界……」
「まさか、それで倒れてたんですか?」
「お疲れ様です……」
パッチさんのワガママに付き合わされたヨハネスさんがあまりにも不憫過ぎて、私は労いの言葉をかけた。だからヨハネスさんとパッチさんの活力が真逆だったんだね。
「で、小松シェフ、何かアイディアはないか?」
「いや、あの、急に言われましても……」
「そんなことよりブリザード来るだろ! 猛獣キモたくさん出てるし、何よりこのダサいカッコは嫌だから早く帰るし!」
「絶対最後が本音だろ!」
「いや、帰るわけにはいかん」
サニーの叫びに私がツッコミを入れたら、パッチさんが否定した。
「帰るわけには……」
「「パッチさん……」」
その表情から来る真剣さに私も小松さんも感じ取った。そうだよね、パッチさんも自分の味覚のプライドもあるし、何よりこの危険な森で食材を探すために今まで走り回ってたもの。並大抵の覚悟じゃできないはずだ。