劇的変身! 美容室バーバーグルメ!
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「あっ、その、瑞貴さんはどうでしたか?」
「うん、とても喜んでくれたよ。中には『美食屋になる』や『料理人になる』って目指す子供たちが増えてきてね。一緒に勉強したり遊んだり……将来が楽しみな子もいるんだ」
「へ~。そいつらが成長して会えるのが楽しみだな」
「僕も料理人の先輩として会ってみたいです!」
「フフッ」
「――はい~! 前菜お待ちどう!」
「おっ!」
「「えっ?」」
別の声が聞こえて振り向くと、大きな皿に料理を乗せて運んできた店長。トリコは『待ってました!』というように笑って、私と小松さんは思わずポカンとした。だって、店の外の人形とそっくり……。
「ハチミツ風味のイチゴ・ハチゴと、プルプルのカリフラカスタードプリン味のリンゴ・アップリンのニンニククリームたっぷり添えだい!」
「っ!」
「あれ? 小松さん?」
珍しく料理じゃなくて店長を上から下まで見た小松さんは急に外へ飛び出してしまった。数秒で戻って来たと思ったら、今度は店長を見て笑い出す。
「アハハハッ! そっくし!」
「おい! 失礼だな、兄ちゃん!」
「すみません……」
確かに私もそっくりだとは思ったけど、小松さんはわざわざ店の外の人形を確認していたのか。綺麗にお辞儀をして謝るくらいなら笑わなければいいのに……でも、笑える元気があるようでよかった。
「トリコさん、やっぱり散髪はグルメ美容室でなんですね」
「もちろん、『食う』のが目的だ。中でもこのバーバーグルメ店長・ペンは、自称カリスマ美容師だが、料理人としてもカリスマ級だ。ここは普段から食事を目的の予約でいっぱいなんだぜ」
「トリコもまたその一人ってわけか……」
「って『自称』じゃなくて、正真正銘カリスマ美容師なんでい!」
「設備も器具も本格的だ……! なるほど、さすがカリスマ料理人ですね!」
「『カリスマ美容師』だってーの! ったく! わしとしちゃあ料理の腕前と同じくらい、美容師の腕も買ってもらいたいんだがねぇ」
あっ、店長の曲げた二の腕から力こぶが出てきた。見た目はぽっちゃりしているのに腕力もかなりあるんだな~。
「ではさっそく! この世の全ての食材に感謝を込めて――」
「ちょっ! 待ちな!」
「って、なんだよ~……」
「忘れたのか? 散髪と食事はセットメニューだぞ、トリコ。食事だけなら帰(ケ)ぇってくれ!」
「なっ、わぁったよ……」
トリコの食事を遮った店長の言葉はごもっともだ。あくまでメインを食事だけにしないで美容師としての仕事も全うしたいもんね。
「たまにはカラーリングやパーマはどうだい? 時間に合わせてコース料理も出すぞ?」
「ああ。任せるよ、店長」
「はい了解!」
「じゃ、改めて……いただきます! モグ……うめ~! とろとろプルップルの食感がたまんね~!」
「へぇ~。散髪しながら食事ができるのがグルメ美容室なんだ」
「なんだ、お前は初めて見るのか?」
「うん。そういう発想はなかったし、何より高いからね……」
ここのコースだって10万円はするんだよ? 一般人がポンッと出せる金額じゃないってば……。
トンッ。
「「ん? ――えー!」」
何か音が聞こえて小松さんと振り向いたら、店長が台に乗っているのはまだいいとして、持っているのはクシやブラシじゃなくフライ返しと菜箸だよ!? 散髪じゃなくてトリコの髪を料理するのか!?
とか思っていたら、店長は本当にフライ返しと菜箸を使ってトリコの髪をいじりだした。元の世界の美容室じゃ考えられん光景だな……むしろ怒り買うぞ。
「髪質も色もかなりダメージを受け取る。相当過酷な環境にいたな……それも一ヶ所じゃない」
「えっ!? ホントですか、トリコさん!?」
「そういえば食材を採りに行くとか言ってたね」
「ホォ。髪の毛だけでわかるのか?」
「ああ。しかし髪の芯まで栄養がしっかりと蓄積されとる。ナイスなハリツヤだ~いいモノ散々食ってきたと見えるな~」
たった数回梳くっただけでそこまでわかるなんて……店長ってば本当に美容師としてもカリスマなんだね。
「うん、とても喜んでくれたよ。中には『美食屋になる』や『料理人になる』って目指す子供たちが増えてきてね。一緒に勉強したり遊んだり……将来が楽しみな子もいるんだ」
「へ~。そいつらが成長して会えるのが楽しみだな」
「僕も料理人の先輩として会ってみたいです!」
「フフッ」
「――はい~! 前菜お待ちどう!」
「おっ!」
「「えっ?」」
別の声が聞こえて振り向くと、大きな皿に料理を乗せて運んできた店長。トリコは『待ってました!』というように笑って、私と小松さんは思わずポカンとした。だって、店の外の人形とそっくり……。
「ハチミツ風味のイチゴ・ハチゴと、プルプルのカリフラカスタードプリン味のリンゴ・アップリンのニンニククリームたっぷり添えだい!」
「っ!」
「あれ? 小松さん?」
珍しく料理じゃなくて店長を上から下まで見た小松さんは急に外へ飛び出してしまった。数秒で戻って来たと思ったら、今度は店長を見て笑い出す。
「アハハハッ! そっくし!」
「おい! 失礼だな、兄ちゃん!」
「すみません……」
確かに私もそっくりだとは思ったけど、小松さんはわざわざ店の外の人形を確認していたのか。綺麗にお辞儀をして謝るくらいなら笑わなければいいのに……でも、笑える元気があるようでよかった。
「トリコさん、やっぱり散髪はグルメ美容室でなんですね」
「もちろん、『食う』のが目的だ。中でもこのバーバーグルメ店長・ペンは、自称カリスマ美容師だが、料理人としてもカリスマ級だ。ここは普段から食事を目的の予約でいっぱいなんだぜ」
「トリコもまたその一人ってわけか……」
「って『自称』じゃなくて、正真正銘カリスマ美容師なんでい!」
「設備も器具も本格的だ……! なるほど、さすがカリスマ料理人ですね!」
「『カリスマ美容師』だってーの! ったく! わしとしちゃあ料理の腕前と同じくらい、美容師の腕も買ってもらいたいんだがねぇ」
あっ、店長の曲げた二の腕から力こぶが出てきた。見た目はぽっちゃりしているのに腕力もかなりあるんだな~。
「ではさっそく! この世の全ての食材に感謝を込めて――」
「ちょっ! 待ちな!」
「って、なんだよ~……」
「忘れたのか? 散髪と食事はセットメニューだぞ、トリコ。食事だけなら帰(ケ)ぇってくれ!」
「なっ、わぁったよ……」
トリコの食事を遮った店長の言葉はごもっともだ。あくまでメインを食事だけにしないで美容師としての仕事も全うしたいもんね。
「たまにはカラーリングやパーマはどうだい? 時間に合わせてコース料理も出すぞ?」
「ああ。任せるよ、店長」
「はい了解!」
「じゃ、改めて……いただきます! モグ……うめ~! とろとろプルップルの食感がたまんね~!」
「へぇ~。散髪しながら食事ができるのがグルメ美容室なんだ」
「なんだ、お前は初めて見るのか?」
「うん。そういう発想はなかったし、何より高いからね……」
ここのコースだって10万円はするんだよ? 一般人がポンッと出せる金額じゃないってば……。
トンッ。
「「ん? ――えー!」」
何か音が聞こえて小松さんと振り向いたら、店長が台に乗っているのはまだいいとして、持っているのはクシやブラシじゃなくフライ返しと菜箸だよ!? 散髪じゃなくてトリコの髪を料理するのか!?
とか思っていたら、店長は本当にフライ返しと菜箸を使ってトリコの髪をいじりだした。元の世界の美容室じゃ考えられん光景だな……むしろ怒り買うぞ。
「髪質も色もかなりダメージを受け取る。相当過酷な環境にいたな……それも一ヶ所じゃない」
「えっ!? ホントですか、トリコさん!?」
「そういえば食材を採りに行くとか言ってたね」
「ホォ。髪の毛だけでわかるのか?」
「ああ。しかし髪の芯まで栄養がしっかりと蓄積されとる。ナイスなハリツヤだ~いいモノ散々食ってきたと見えるな~」
たった数回梳くっただけでそこまでわかるなんて……店長ってば本当に美容師としてもカリスマなんだね。