分かれ道! 料理人のめざす先
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昔と違って今のココならバジュルコッコを倒せるとトリコも思ったが、思ったよりもあっという間だったので驚きの声を上げる。
「早ぇな! もう倒したのかよ!?」
「ああ。毒で少し眠ってもらっただけさ。それよりトリコこそ、両腕で釘パンチとはスゴいじゃないか。宝箱を開けられるかもしれないと、僕を誘ったのはそのパンチを覚えたからだったのか」
「だがダメだ、ピクリともしねぇ……。腕がイカレそうだ」
「いや、そうでもないぞ」
「ん?」
ココは宝箱から発せられる電磁波が視える。それは中にあるモノだけでなく、箱の強度も電磁波として視えている。
「箱自体が放つ強力な電磁波が、今の一撃でかなり弱まってきている。もうひと押しで開く可能性が高い! いけるか、トリコ!?」
「……当たりめぇだろ!」
トリコはオゾン草を捕獲する前、瑞貴と一緒に一龍に再会した日のことを思い出す。それは瑞貴が席を外している間で……。
『トリコよ……いくらスゴい食材を調達しても、それを調理できる者がいなければそれはなんの価値もないんじゃよ。わしのフルコースみたいにな』
「会長(オヤジ)のフルコース……」
一龍はフルコースの内容を少しも言わなかったが、きっとそれは特殊調理食材と言われてもおかしくないのだろう。昔は一龍のフルコースを調理できる者が一人もいなくても、今は違う。トリコは宝箱に手を当てた。
「今は世界中に腕の立つ料理人がわんさかいる。必ず調理してくれる奴がいるさ。俺が見つける……きっとな! だからその姿を見せてくれ。会長(オヤジ)のフルコースよ!」
もう一度ツイン釘パンチを撃つべく、トリコは腰を落として構える。
「36連…ツイン釘パンチ!!」
再び物凄い衝撃が宝箱に響いていく。しかし宝箱はまたしてもビクともしなかった。
「クウッ……! ダメか!」
☆☆☆☆☆
……オトギの城で小松は出された料理を食べてみると、それは七ツ星レストランと言われるにふさわしい味だ。
「いや~今日はいい取材ができました!」
「また、よろしくお願いしますよ」
「こちらこそ……よろしくお願いします」
どうやら終わったようだが、取材用に出された料理には手が付けられていない。小松はそれを見て顔を少しうつむけると、彼の心境を知らず大竹が近づく。
「どうだい、こまっちゃん。うちの料理いけるだろ?」
「ホ、ホントスゴいね……」
「だろ? そりゃうまいに決まってるわな。とにかく金かけてんだから。市場にもなかなか出回らない食材だ……最高のな!」
「竹ちゃん……」
確かに最高級の食材を使ってるだけあっておいしいし、調理の腕も間違いない。しかしさっき大竹が森田へ札束の封筒を渡している様子を見た疑惑や不信感が拭えない。
「早ぇな! もう倒したのかよ!?」
「ああ。毒で少し眠ってもらっただけさ。それよりトリコこそ、両腕で釘パンチとはスゴいじゃないか。宝箱を開けられるかもしれないと、僕を誘ったのはそのパンチを覚えたからだったのか」
「だがダメだ、ピクリともしねぇ……。腕がイカレそうだ」
「いや、そうでもないぞ」
「ん?」
ココは宝箱から発せられる電磁波が視える。それは中にあるモノだけでなく、箱の強度も電磁波として視えている。
「箱自体が放つ強力な電磁波が、今の一撃でかなり弱まってきている。もうひと押しで開く可能性が高い! いけるか、トリコ!?」
「……当たりめぇだろ!」
トリコはオゾン草を捕獲する前、瑞貴と一緒に一龍に再会した日のことを思い出す。それは瑞貴が席を外している間で……。
『トリコよ……いくらスゴい食材を調達しても、それを調理できる者がいなければそれはなんの価値もないんじゃよ。わしのフルコースみたいにな』
「会長(オヤジ)のフルコース……」
一龍はフルコースの内容を少しも言わなかったが、きっとそれは特殊調理食材と言われてもおかしくないのだろう。昔は一龍のフルコースを調理できる者が一人もいなくても、今は違う。トリコは宝箱に手を当てた。
「今は世界中に腕の立つ料理人がわんさかいる。必ず調理してくれる奴がいるさ。俺が見つける……きっとな! だからその姿を見せてくれ。会長(オヤジ)のフルコースよ!」
もう一度ツイン釘パンチを撃つべく、トリコは腰を落として構える。
「36連…ツイン釘パンチ!!」
再び物凄い衝撃が宝箱に響いていく。しかし宝箱はまたしてもビクともしなかった。
「クウッ……! ダメか!」
☆☆☆☆☆
……オトギの城で小松は出された料理を食べてみると、それは七ツ星レストランと言われるにふさわしい味だ。
「いや~今日はいい取材ができました!」
「また、よろしくお願いしますよ」
「こちらこそ……よろしくお願いします」
どうやら終わったようだが、取材用に出された料理には手が付けられていない。小松はそれを見て顔を少しうつむけると、彼の心境を知らず大竹が近づく。
「どうだい、こまっちゃん。うちの料理いけるだろ?」
「ホ、ホントスゴいね……」
「だろ? そりゃうまいに決まってるわな。とにかく金かけてんだから。市場にもなかなか出回らない食材だ……最高のな!」
「竹ちゃん……」
確かに最高級の食材を使ってるだけあっておいしいし、調理の腕も間違いない。しかしさっき大竹が森田へ札束の封筒を渡している様子を見た疑惑や不信感が拭えない。