秋山に集合! テリー・ユン・フィル・キッス・クイン!
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「テテテ……それにしても、スリリングな味覚狩りになりそうだぜ」
「いや、『狩り』って! 僕が思ってる味覚狩りと違います!」
〈クウッ〉
「えっ?」
フィルが脇の木々の間に顔を向けたので私たちも見ると、屈強の筋肉を持つ猛獣が歩いていた。幸いこちらに気づいていないから襲われることはない。
「うわ~……あきらかにヤバそうなのがいますけど……」
「冬眠に備えて食料を溜めこんでおこうっていう猛獣だな」
「〈ハァ~/ユ~ン……〉」
「気をつけるのは動くブドウだけじゃないってことですね……」
〈ユンユ~ン……〉
小松さんとユンちゃんは溜息を吐く瞬間まで見事にシンクロしている。動く植物はブドウだけで済めばいいけどね。
――と思っていたら案の定、小松さんは次にキノコに苦戦していた。リュックに入っているユンちゃんは小松さんが走る度に動くから、アトラクションみたいに楽しんでいる。あっ、小松さんがキノコを捕まえようとしてコケた。
「今度も思い描いてたキノコ狩りじゃないですよー! キノコが走るなんてー!」
「トコトコ走るキノコ・キトコトコだ。キノコも粘菌の一種だからな」
「まっ、動き回ってもおかしくないね」
「今度こそ!」
再チャレンジとして小松さんがキトコトコを追いかけたら、夢中になって木にぶつかって尻餅を付いてしまった。
「アイッテテ……――ん?」
〈グッ…グッ…グー〉
「〈ぎゃあぁぁあああ/ユユユーン!!〉」
この木もまた植物獣類で、枝の手を使って小松さんを地面から浮かすようにリュックを持ち上げると――。
バシンッ!
「アイテッ!」
バシンッ!
「アイテテッ!」
思いっきり小松さんの背中を叩き始めた。気をつけると言ったそばから何やってるんだか……私とトリコは思わず呆れてしまう。
「どうして次から次へと植物に遊ばれるんだろう……」
「ったく……釘パンチ!!」
トリコが釘パンチを地面に撃つと、その衝撃で木は倒れて小松さんは放り投げられるように解放された。ユンちゃんが入ったリュックもついでに背中から外れてしまうけど、小松さんは起き上がったときにちゃんとそれを持ってこっちに来る。
「大丈夫か、小松?」
「ユンちゃんも無事?」
〈ユンユン!〉
「はい……。てか、なんなんですかー!?」
「そいつはモミジーン。背中を叩いて真っ赤にするんだ」
「何この子供のイタズラみたいな攻撃はー! 地味にジーンと痛いし!」
服をめくった小松さんの背中には、文字通り真っ赤なほどモミジの痕が付いていた。そのマヌケな姿に私やトリコだけでなく、テリーもフィルも半目になっていた。
「私、痛み止め持ってるから塗っておこうか」
「お願いします……」
私はリュックから痛み止めを出して小松さんの背中を塗ってあげる中、危険を察知する私の第六感が反応した。
「ん?」
「どうしました?」
「何か……来る!」
「「えっ?」」
ブーン……――。
「「「ん?」」」
周りを見渡していたらある方向からたくさんの羽音が聞こえてきた。振り向いて見ると……大量の蜂がこっちに向かって来る! しかも襲う気満々!
「マズい! 柿ビーか!」
「今度はなんなんですかー!?」
「捕獲レベル25の昆虫獣類・柿ビーだよ! あいつらの針には毒がある! 猛毒のキノコ・ドクツルダケの一千倍もね! 刺されれば普通の人間は即死だよ!」
「えー!」
「逃げるぞ!」
トリコの合図で私たちは柿ビーから逃げるために全員走り出した。
「個体によって毒の種類が違うからな。俺も奴の毒の抗体は持っていない可能性がある! 厄介な奴らだ!」
「私なら平気だけど、こいつらすばしっこいから分散したら面倒だよ!」
だけど私たちの足より柿ビーのほうが早く、トリコとテリーと私とフィルは前方にジャンプして距離を取ったけど、別方向へ走って逃げた小松さんに向かって柿ビーが追いかけている!
「小松さん! ユンちゃん!」
「そっち行ったぞ、小松!」
「うっそー!」
柿ビーは弱いほうから狙っていくつもりなのだろう。振り向いたせいで小松さんは木の根に足を引っかけてコケてしまった。その隙を逃さないというように柿ビーが迫って針を向ける。二人を守ろうと私たちは飛び出すと――。
「ポイズンドレッシング!!」
「「「!」」」
〈ア゙ア゙ー!〉
声と同時に空から降ってきた毒の雨に柿ビーは全滅した。私たちが空を見上げると、太陽を背に大きな鳥の陰が見えて誰かが降りて来る。
「いや、『狩り』って! 僕が思ってる味覚狩りと違います!」
〈クウッ〉
「えっ?」
フィルが脇の木々の間に顔を向けたので私たちも見ると、屈強の筋肉を持つ猛獣が歩いていた。幸いこちらに気づいていないから襲われることはない。
「うわ~……あきらかにヤバそうなのがいますけど……」
「冬眠に備えて食料を溜めこんでおこうっていう猛獣だな」
「〈ハァ~/ユ~ン……〉」
「気をつけるのは動くブドウだけじゃないってことですね……」
〈ユンユ~ン……〉
小松さんとユンちゃんは溜息を吐く瞬間まで見事にシンクロしている。動く植物はブドウだけで済めばいいけどね。
――と思っていたら案の定、小松さんは次にキノコに苦戦していた。リュックに入っているユンちゃんは小松さんが走る度に動くから、アトラクションみたいに楽しんでいる。あっ、小松さんがキノコを捕まえようとしてコケた。
「今度も思い描いてたキノコ狩りじゃないですよー! キノコが走るなんてー!」
「トコトコ走るキノコ・キトコトコだ。キノコも粘菌の一種だからな」
「まっ、動き回ってもおかしくないね」
「今度こそ!」
再チャレンジとして小松さんがキトコトコを追いかけたら、夢中になって木にぶつかって尻餅を付いてしまった。
「アイッテテ……――ん?」
〈グッ…グッ…グー〉
「〈ぎゃあぁぁあああ/ユユユーン!!〉」
この木もまた植物獣類で、枝の手を使って小松さんを地面から浮かすようにリュックを持ち上げると――。
バシンッ!
「アイテッ!」
バシンッ!
「アイテテッ!」
思いっきり小松さんの背中を叩き始めた。気をつけると言ったそばから何やってるんだか……私とトリコは思わず呆れてしまう。
「どうして次から次へと植物に遊ばれるんだろう……」
「ったく……釘パンチ!!」
トリコが釘パンチを地面に撃つと、その衝撃で木は倒れて小松さんは放り投げられるように解放された。ユンちゃんが入ったリュックもついでに背中から外れてしまうけど、小松さんは起き上がったときにちゃんとそれを持ってこっちに来る。
「大丈夫か、小松?」
「ユンちゃんも無事?」
〈ユンユン!〉
「はい……。てか、なんなんですかー!?」
「そいつはモミジーン。背中を叩いて真っ赤にするんだ」
「何この子供のイタズラみたいな攻撃はー! 地味にジーンと痛いし!」
服をめくった小松さんの背中には、文字通り真っ赤なほどモミジの痕が付いていた。そのマヌケな姿に私やトリコだけでなく、テリーもフィルも半目になっていた。
「私、痛み止め持ってるから塗っておこうか」
「お願いします……」
私はリュックから痛み止めを出して小松さんの背中を塗ってあげる中、危険を察知する私の第六感が反応した。
「ん?」
「どうしました?」
「何か……来る!」
「「えっ?」」
ブーン……――。
「「「ん?」」」
周りを見渡していたらある方向からたくさんの羽音が聞こえてきた。振り向いて見ると……大量の蜂がこっちに向かって来る! しかも襲う気満々!
「マズい! 柿ビーか!」
「今度はなんなんですかー!?」
「捕獲レベル25の昆虫獣類・柿ビーだよ! あいつらの針には毒がある! 猛毒のキノコ・ドクツルダケの一千倍もね! 刺されれば普通の人間は即死だよ!」
「えー!」
「逃げるぞ!」
トリコの合図で私たちは柿ビーから逃げるために全員走り出した。
「個体によって毒の種類が違うからな。俺も奴の毒の抗体は持っていない可能性がある! 厄介な奴らだ!」
「私なら平気だけど、こいつらすばしっこいから分散したら面倒だよ!」
だけど私たちの足より柿ビーのほうが早く、トリコとテリーと私とフィルは前方にジャンプして距離を取ったけど、別方向へ走って逃げた小松さんに向かって柿ビーが追いかけている!
「小松さん! ユンちゃん!」
「そっち行ったぞ、小松!」
「うっそー!」
柿ビーは弱いほうから狙っていくつもりなのだろう。振り向いたせいで小松さんは木の根に足を引っかけてコケてしまった。その隙を逃さないというように柿ビーが迫って針を向ける。二人を守ろうと私たちは飛び出すと――。
「ポイズンドレッシング!!」
「「「!」」」
〈ア゙ア゙ー!〉
声と同時に空から降ってきた毒の雨に柿ビーは全滅した。私たちが空を見上げると、太陽を背に大きな鳥の陰が見えて誰かが降りて来る。