秋山に集合! テリー・ユン・フィル・キッス・クイン!
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〈アオオッ!〉
「よっと。ありがと、サン」
私は舞獣姫の活動のため、久しぶりにネルグ街へやってきた。と言っても街の中心部じゃなくてある屋敷――グルメマフィアの屋敷に入る。
「こんにちは、リュウさん。わざわざお出迎えありがとうございます」
「ライトニングフェニックスが来たからな。お前が来たとわかったよ」
相変わらず貫禄がスゴいなぁ、リュウさんは。こうして対面するだけでもオーラが漂っているっていうか。
「いつの日かマッチが世話になったな。礼を言う」
「そんな! 私こそマッチさんにお世話になりましたよ! それに彼だけじゃなくラムさんとシンさんとルイさん……誰一人欠けていたらセンチュリースープは見つかることはありませんでした。感謝でいっぱいです!」
「ハハッ、そうか。残念だが四人はついさっき街に出ていてな」
「ありゃりゃ……入れ違いでしたか……」
もう私の事情を知っているし会いたかったんだけど……残念。次に会えるときを楽しみにしておこう。
そして私はいつも通り食材と料理を置いてきた。今回はグルメマフィアのみんなにも食べてもらえるよう多めに作った料理もあるんだよ。
「こういうマトモな食材を送ってくれて本当に助かっている。組の息子たちやネルグのガキ共の喜ぶ姿を見れるんだからな」
「料理もとってもいい出来なので、ぜひ食べてくださいね!」
「ああ。楽しみにしているよ」
「わみゃ!」
リュウさんは私の頭を掻き撫でる。ちょっと乱暴な感じもするけど彼の根にある優しさが混じっているから、嫌な顔どころか思わず笑っちゃうんだよね。
そして私はサンを屋根に呼び出して乗る。今回はリュウさんが珍しく見送りに来てくれたから嬉しい!
「……お前と会うのも、これが最後かもしれんな」
「へっ? 何か言いましたか?」
「いや。体に気をつけろよ」
「リュウさんもね。じゃあ、また!」
挨拶を終えると同時にサンが飛び立った。最後にリュウさんが何を言ったかわからなかったけど、なんか嫌な予感がする。まるでもう会えないような、そんな気が……。
☆☆☆☆☆
葉が鮮やかに色付いて本格的な秋になってきた。それはヒールフォレストも例外ではなく、紅葉が進んで鮮やかな色になっている。私は自宅のベランダにあるテーブル席に紅茶を用意し、それを眺めつつのんびりと読書をしていた。
〈クウ~〉
「フフッ。気持ちいい風も吹いてるね」
下にいるフィルはたまに吹いてる風が気持ちいいみたいで、森のようなツノもソヨソヨと動いている。ちなみにサンは久々に遠出し、ウォーは海に泳ぎに行っている。
涼しい季節になってきたな~。たまにはハントとか行かなくても、こうやって読書の秋としてのんびり過ごすのもまた一興――。
「――瑞貴~! いるんだろ~!」
「――食材採りに行きましょう~!」
うん、一興どころじゃなくなったね。というかインターフォンすら鳴らしていないのに私がいるって確定かい。あれか? ご自慢の嗅覚でわかったってか?
☆☆☆☆☆
この時期にピッタリの食材があるとトリコに誘われ、山の坂道を進んでいるんだけど……一番うしろで歩いている小松さんがついに限界がきた。
「ハァ…ハァ……トリコさ~ん…瑞貴さ~ん…ちょっと待ってくださいよ~……。もうさすがに歩けません……」
「まあずっと歩きっぱなしだったもんね。小松さん、手を貸すよ」
「ありがとうございます……」
「ったく、あれを見てもか?」
「えっ? あれってどれのことですか……?」
私が手を引いて小松さんをトリコの隣へ誘導すると、大きな湖だけでなく葉が黄色やオレンジ色になっている山々が見えた。
「お~!」
「綺麗だね~!」
「秋の味覚で溢れる山! オータムマウンテンだ!」
今回の目的地であるオータムマウンテン――その景色に私たちはしばらく見惚れていた。綺麗な景色を見たせいか、小松さんは活力が戻ってきたようで、私たちは再び歩き出す。
「けど、メチャクチャ大きな山ですね~。モルス山脈にも負けてませんよ」
「いや、モルス山脈以上だ。長さが約2万キロあるからな」
「えー! 2万キロ!?」
「とんでもない長さの山脈は偏西風も影響して秋の期間がメチャクチャ長いの。ゆっくりと長い熟成の時間を経て、秋の食材も美味しく育つってわけね」
「それに今年は当たり年らしく、たくさんの食物も育ってるみてぇだし」
「グルメ神社でのお話、間違いなさそうですね」
先日のグルメ神社で、小松さんがモンブラーメンを買ったとき店主から『仕入先で聞いてな。オータムマウンテンで伝説の梨が実ったらしい』と聞いたので採りに行こうという話になったようだ。
「よっと。ありがと、サン」
私は舞獣姫の活動のため、久しぶりにネルグ街へやってきた。と言っても街の中心部じゃなくてある屋敷――グルメマフィアの屋敷に入る。
「こんにちは、リュウさん。わざわざお出迎えありがとうございます」
「ライトニングフェニックスが来たからな。お前が来たとわかったよ」
相変わらず貫禄がスゴいなぁ、リュウさんは。こうして対面するだけでもオーラが漂っているっていうか。
「いつの日かマッチが世話になったな。礼を言う」
「そんな! 私こそマッチさんにお世話になりましたよ! それに彼だけじゃなくラムさんとシンさんとルイさん……誰一人欠けていたらセンチュリースープは見つかることはありませんでした。感謝でいっぱいです!」
「ハハッ、そうか。残念だが四人はついさっき街に出ていてな」
「ありゃりゃ……入れ違いでしたか……」
もう私の事情を知っているし会いたかったんだけど……残念。次に会えるときを楽しみにしておこう。
そして私はいつも通り食材と料理を置いてきた。今回はグルメマフィアのみんなにも食べてもらえるよう多めに作った料理もあるんだよ。
「こういうマトモな食材を送ってくれて本当に助かっている。組の息子たちやネルグのガキ共の喜ぶ姿を見れるんだからな」
「料理もとってもいい出来なので、ぜひ食べてくださいね!」
「ああ。楽しみにしているよ」
「わみゃ!」
リュウさんは私の頭を掻き撫でる。ちょっと乱暴な感じもするけど彼の根にある優しさが混じっているから、嫌な顔どころか思わず笑っちゃうんだよね。
そして私はサンを屋根に呼び出して乗る。今回はリュウさんが珍しく見送りに来てくれたから嬉しい!
「……お前と会うのも、これが最後かもしれんな」
「へっ? 何か言いましたか?」
「いや。体に気をつけろよ」
「リュウさんもね。じゃあ、また!」
挨拶を終えると同時にサンが飛び立った。最後にリュウさんが何を言ったかわからなかったけど、なんか嫌な予感がする。まるでもう会えないような、そんな気が……。
☆☆☆☆☆
葉が鮮やかに色付いて本格的な秋になってきた。それはヒールフォレストも例外ではなく、紅葉が進んで鮮やかな色になっている。私は自宅のベランダにあるテーブル席に紅茶を用意し、それを眺めつつのんびりと読書をしていた。
〈クウ~〉
「フフッ。気持ちいい風も吹いてるね」
下にいるフィルはたまに吹いてる風が気持ちいいみたいで、森のようなツノもソヨソヨと動いている。ちなみにサンは久々に遠出し、ウォーは海に泳ぎに行っている。
涼しい季節になってきたな~。たまにはハントとか行かなくても、こうやって読書の秋としてのんびり過ごすのもまた一興――。
「――瑞貴~! いるんだろ~!」
「――食材採りに行きましょう~!」
うん、一興どころじゃなくなったね。というかインターフォンすら鳴らしていないのに私がいるって確定かい。あれか? ご自慢の嗅覚でわかったってか?
☆☆☆☆☆
この時期にピッタリの食材があるとトリコに誘われ、山の坂道を進んでいるんだけど……一番うしろで歩いている小松さんがついに限界がきた。
「ハァ…ハァ……トリコさ~ん…瑞貴さ~ん…ちょっと待ってくださいよ~……。もうさすがに歩けません……」
「まあずっと歩きっぱなしだったもんね。小松さん、手を貸すよ」
「ありがとうございます……」
「ったく、あれを見てもか?」
「えっ? あれってどれのことですか……?」
私が手を引いて小松さんをトリコの隣へ誘導すると、大きな湖だけでなく葉が黄色やオレンジ色になっている山々が見えた。
「お~!」
「綺麗だね~!」
「秋の味覚で溢れる山! オータムマウンテンだ!」
今回の目的地であるオータムマウンテン――その景色に私たちはしばらく見惚れていた。綺麗な景色を見たせいか、小松さんは活力が戻ってきたようで、私たちは再び歩き出す。
「けど、メチャクチャ大きな山ですね~。モルス山脈にも負けてませんよ」
「いや、モルス山脈以上だ。長さが約2万キロあるからな」
「えー! 2万キロ!?」
「とんでもない長さの山脈は偏西風も影響して秋の期間がメチャクチャ長いの。ゆっくりと長い熟成の時間を経て、秋の食材も美味しく育つってわけね」
「それに今年は当たり年らしく、たくさんの食物も育ってるみてぇだし」
「グルメ神社でのお話、間違いなさそうですね」
先日のグルメ神社で、小松さんがモンブラーメンを買ったとき店主から『仕入先で聞いてな。オータムマウンテンで伝説の梨が実ったらしい』と聞いたので採りに行こうという話になったようだ。