極上の千歳飴! 小松とユン物語
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「スンスン……妙だな」
「トリコ?」
「どうかしましたか?」
たくさんの屋台のおかげで賑わっているのに、トリコが真っ先に何かの匂いを嗅いで疑問に思っていた。
「確か……グルメ神社の千歳飴は味わい尽くすにも何千、何万年かかるってくらい、あらゆる種類の甘みや食感や香りが詰まった飴だと聞く。それにしちゃあ、これっぽちも甘い香りがしねぇ」
「そういえば、七五三詣(モウデ)の幟(ノボリ)とか看板の類も全然見当たりませんね……」
「タクシープが来るくらいだから、日にちを間違えたってこともなさそうだし……」
〈メェ~~〉
そんなことを話していたら、タクシープが止まって降りやすいようにしゃがんでくれた。最初にトリコが降り、続いて私もユンちゃんを抱えたままジャンプして降り、最後の小松さんの手を引いて降ろした。
「でも、腹が減ってちゃ食男や食女の役目も務まんねぇからな。ん~……何がいいかな?」
「結局食べるんかい」
「ハハッ……ですよね」
時間はまだあるし私たちもお昼はまだ食べてないからね。異論することなく、歩きながら屋台の料理を選ぶことにした。
「あー! グルメ神社の御守りだ!」
〈ユユユユン!〉
子供の声に反応したのか、ユンちゃんがグルメ神社特製の御守りを見る。いろんな形のもあるからユンちゃんは大喜びだ。
「ユンちゃん、今日の記念にどれか一つ買ってあげるよ」
〈ユン?〉
「ここに来ることは滅多にないだろうからね。好きなの選んで」
いいのかと首を傾げるユンちゃんの頭を撫で、奥の商品でも選びやすいように抱っこしてあげる。
〈ユ~……ユン!〉
「これがいいの?」
〈ユンユン!〉
「わかった。これ、一つください」
「600円になります」
巫女さんにお願いして購入すると、気を利かせてくれたのか長い紐もくれた。私はその紐を御守りに通し、ユンちゃんの首回りに合わせて調節する。
「はい、これでどうかな?」
〈ユー……! ユユユン!〉
「気に入ってくれた?」
首に下げた御守りを手に取ったユンちゃんは、嬉しそうに私に抱きついてきた。こんな可愛い顔を見れたなら買った甲斐があったというものだよ。
「舞獣姫さん! あそこにモンブラーメンがありますよ!」
「ホント? 食べようか、ユンちゃん」
〈ユン!〉
トリコが先に購入したモンブラーメンを小松さんが知らせてくれたので、私はユンちゃんの手を取って二人の元へ行った。するとトリコがモンブラーメンをすすり、そして……!
「うめぇ――っ!! グル樹の実を練り込んだ麺が、アツアツのハチミツスープと絶妙に絡んだ、モンブランケーキそっくりの甘~いラーメン! グル樹のモンブラーメンだ! 小松も舞獣姫も食うか?」
「うわ~! おいしそうですね~!」
「せっかくだし食べようかな。この先のことを考えたら小さめのにしよう」
「僕が買ってきますよ。君は舞獣姫さんとちょっと待ってて」
〈ユン?〉
私はお財布から代金を出そうとすると、小松さんが右手を前に出してそれを制した。
「小松さん?」
「これくらい僕に奢らせてください。僕だってそれなりの甲斐性はちゃんとありますから」
「でも……」
「いいんです。それじゃあ待っててくださいね」
私が断る隙も与えないように小松さんは屋台に向かって行った。男のプライドみたいなものなのかな? せっかくだしお言葉に甘えよう。
「ん?」
〈ユン……〉
さっきまでハシャいでたユンちゃんは大人しくなっていた。その視線の先を見れば七五三のお祝いに来た仲のいい家族がいる。
「トリコ?」
「どうかしましたか?」
たくさんの屋台のおかげで賑わっているのに、トリコが真っ先に何かの匂いを嗅いで疑問に思っていた。
「確か……グルメ神社の千歳飴は味わい尽くすにも何千、何万年かかるってくらい、あらゆる種類の甘みや食感や香りが詰まった飴だと聞く。それにしちゃあ、これっぽちも甘い香りがしねぇ」
「そういえば、七五三詣(モウデ)の幟(ノボリ)とか看板の類も全然見当たりませんね……」
「タクシープが来るくらいだから、日にちを間違えたってこともなさそうだし……」
〈メェ~~〉
そんなことを話していたら、タクシープが止まって降りやすいようにしゃがんでくれた。最初にトリコが降り、続いて私もユンちゃんを抱えたままジャンプして降り、最後の小松さんの手を引いて降ろした。
「でも、腹が減ってちゃ食男や食女の役目も務まんねぇからな。ん~……何がいいかな?」
「結局食べるんかい」
「ハハッ……ですよね」
時間はまだあるし私たちもお昼はまだ食べてないからね。異論することなく、歩きながら屋台の料理を選ぶことにした。
「あー! グルメ神社の御守りだ!」
〈ユユユユン!〉
子供の声に反応したのか、ユンちゃんがグルメ神社特製の御守りを見る。いろんな形のもあるからユンちゃんは大喜びだ。
「ユンちゃん、今日の記念にどれか一つ買ってあげるよ」
〈ユン?〉
「ここに来ることは滅多にないだろうからね。好きなの選んで」
いいのかと首を傾げるユンちゃんの頭を撫で、奥の商品でも選びやすいように抱っこしてあげる。
〈ユ~……ユン!〉
「これがいいの?」
〈ユンユン!〉
「わかった。これ、一つください」
「600円になります」
巫女さんにお願いして購入すると、気を利かせてくれたのか長い紐もくれた。私はその紐を御守りに通し、ユンちゃんの首回りに合わせて調節する。
「はい、これでどうかな?」
〈ユー……! ユユユン!〉
「気に入ってくれた?」
首に下げた御守りを手に取ったユンちゃんは、嬉しそうに私に抱きついてきた。こんな可愛い顔を見れたなら買った甲斐があったというものだよ。
「舞獣姫さん! あそこにモンブラーメンがありますよ!」
「ホント? 食べようか、ユンちゃん」
〈ユン!〉
トリコが先に購入したモンブラーメンを小松さんが知らせてくれたので、私はユンちゃんの手を取って二人の元へ行った。するとトリコがモンブラーメンをすすり、そして……!
「うめぇ――っ!! グル樹の実を練り込んだ麺が、アツアツのハチミツスープと絶妙に絡んだ、モンブランケーキそっくりの甘~いラーメン! グル樹のモンブラーメンだ! 小松も舞獣姫も食うか?」
「うわ~! おいしそうですね~!」
「せっかくだし食べようかな。この先のことを考えたら小さめのにしよう」
「僕が買ってきますよ。君は舞獣姫さんとちょっと待ってて」
〈ユン?〉
私はお財布から代金を出そうとすると、小松さんが右手を前に出してそれを制した。
「小松さん?」
「これくらい僕に奢らせてください。僕だってそれなりの甲斐性はちゃんとありますから」
「でも……」
「いいんです。それじゃあ待っててくださいね」
私が断る隙も与えないように小松さんは屋台に向かって行った。男のプライドみたいなものなのかな? せっかくだしお言葉に甘えよう。
「ん?」
〈ユン……〉
さっきまでハシャいでたユンちゃんは大人しくなっていた。その視線の先を見れば七五三のお祝いに来た仲のいい家族がいる。