ド派手演出! 食事に最高のサービスを!
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メルクさんにも連絡を入れ、私たちはグルメサービス大会にエントリーを入れる。大会ということで私は舞獣姫の姿になって参加することにした。
夜に始まるにもかかわらず、夕方になる頃には会場はたくさんのお客さんと参加者で溢れている。
「スゴい熱気ですね!」
「記念すべき50回目ということと、賞品がダイヤモンドイチジクリスタルということも相まっているんだろうね」
「――トリコー! 小松シェフー!」
「メルク!」
「「メルクさん!」」
手を振りながら駆け寄って来たメルクさん。私は何度か手紙のやりとりをしていたけど、こうして会うのはずいぶん久しぶりだ。
「えっと、こちらは……もしかして瑞貴か?」
「当たり。この姿のときは舞獣姫なんだ。大会とか公の場に出るときはこっちのほうが都合がいいからね」
「なるほどな。この大会のこと、教えてくれてありがとう」
「絶対ダイヤモンドイチジクリスタルを取って帰りましょうね! 僕たちも、お手伝いします!」
「うん!」
「ん?」
「えっ?」
「ポチコは一緒じゃないんですか?」
「……相変わらず、あんな感じでね」
メルクさんが指差した先には、会場の一部であるボトル型柱のてっぺんに両腕を組んで直立立ちをしていた。
『動物は正直だよね……俺ではダメなんだ』
まるでメルクさんの工場(コウバ)にいたときのようだ。降りて来ないどころか、こっちから見れば背を向けている。
「実は今回頼まれている包丁……まだ師匠しか完成させたことがないんだ。成功すればポチコも俺のこと認めてくれるかも……」
「「「…………」」」
〈ユン……〉
ポチコは本当にメルクさんのことを認めてないのかな? 真の二代目となったメルクさんは自信にも溢れて、今じゃ前よりかなり評判なのに。
――夜になって会場がライトアップされると、ついにグルメサービス大会が始まる。
司会をティナさんが務めるので、一緒に来たクルッポーはユンちゃんを見つけると頭に乗って大会を見学することになった。席はメルクさん、私、ユンちゃん&クルッポー、小松さん、トリコの順で横に並んで座っている。
《さあ、皆様! 歴史と伝統を誇るグルメサービス大会・スタートです!!》
「「「「「オオォォオオオ!!」」」」」
《司会はわたくし、ティナがお送りします。グルメサービス……いかにお客様に喜んでいただけるおもてなしができるかが勝負! 華麗な演出で食事を彩ってください! ルールはこのイチジクリスタルを用いていればどんな演出でもOK! 優勝商品はなんと超ビッグな……――ダイヤモンドイチジクリスタルです!》
普通のイチジクリスタルより何十倍もデカいダイヤモンドイチジクリスタル! 実際に見ると大きさだけでなく本当に輝きでも圧倒されるよ!
《では、審査員の皆様をご紹介します。IGO・ウーメン梅田事務局長!》
《イヤンパクトのあるサービスを期待するわ!》
《驚異の舌を持つ男、味覚マスターG7・アポロンさん!》
《よろしーくです》
《美食人間国宝・節乃様!》
《セツのんでよい。楽しみじゃな~!》
《審査員の方々の持ち点は100点! 手元のボタンを叩いていくと点数が加算されていきます。そして得点はこの巨大スクリーンに映し出されます!》
満点が300点ということか……いずれも一筋縄ではいかない審査員ばかり。これは気を引き締めて行かないとね!