合体30倍! 36連ツイン釘パンチ!
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……トリコたちが修業に励む一方、IGO本部で一龍は部下からある報告を聞いていた。
「何? マザースネークが?」
「はい。まだ子供の蛇のようですが、モルス山脈の麓へ伸びていく長い胴体を見たとの目撃情報が数件寄せられ……」
「ホォ。トリコの奴、サニーとならサンサングラミーを捕獲できると踏んだな」
「サンサングラミーと言えば、確か捕獲レベル80以上の?」
「そりゃデスフォールの滝を超えるまでのレベルじゃわい。サンサングラミー本体の捕獲レベルは実の所1以下じゃ」
「なっ!? では、捕獲など簡単に――」
「そう単純にいけばよいがのう」
いくらサンサングラミーの住むデスフォールが脅威の滝とはいえ、それだけの理由で一龍が修業場に選ぶはずがない。
「天敵がいない洞窟で、モルス山脈の栄養を独り占めしておったサンサングラミーには、警戒心というものが全くない。恐怖とは無縁のその魚が、強い生物を目の当たりにしたらどうなるか……。もしもトリコとサニーがサンサングラミーの住処に辿り着いたとしても、その魚はそれだけでびっくりして死んでしまうじゃろう」
強い生物を見かけただけでもサンサングラミーはなんとショック死し、その瞬間に体の光は消えて味も一気に劣化する。
「つまりデスフォールの滝を超える強さと、サンサングラミーを生きたまま捕獲することは矛盾する。人間国宝のセツ婆ですらデスフォールは楽に抜けても、その強さのせいでサンサングラミーを生け捕りにはできん。サンサングラミーは……特殊調理食材だからのう」
「では、サンサングラミーの生け捕りはか弱い人間にしかできないと?」
「いいや、それだけではない……」
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小松さんが組み立て式のタモを完成させると、それを慎重に池の中に入れて一匹のサンサングラミーを捕獲した。
「やったー! 捕まえましたよー!」
「スゴい……ずーっと光り続けてるね……!」
「なんて綺麗な魚なんでしょう……!」
小松さんがタモの中にいるサンサングラミーに手を触れた途端、急に体が黒くなってしまった。
「「ええっ!?」」
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「生け捕りが成功するかどうかは、食材の声を聞く小松くんと瑞貴ちゃんの才能にかかっとるじゃろう」
……ただのか弱い人間だけでも、生け捕りするには単純じゃないと一龍はわかっている。そして成功の鍵を握るのは小松と瑞貴の食運と食材の声を聞くことだとも。
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黒くなってしまったサンサングラミーは動かなくなっていた。これは明らかに捕獲失敗だ。
「ここまで来て……!」
「いったい、どうすれば……!?」
トリコとサニーがサンサングラミーを捕獲する私たちを待っているのに、あと一歩が届かない……!