溢れる食運! 巡礼グルメ神社!
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「この御守りを買えばいいさ」
「えっ? 『食技開運』……?」
「『料理の腕が上がりますように』、『珍しい食材と出会えますように』。これは料理人向けの開運お守りだな」
「これください」
「600円になります」
「速っ! 即購入!?」
トリコからオススメされたあと、小松さんは迷いもなく御守りを買った。
「さっ、行くぞ~」
「あっ、ちょっと待って。私も御守り買いたい」
「ん? 何を買うんだ?」
「えっとね、『恋愛祈願』だよ」
「「ハアッ!?」」
御守りの種類を言ったら両隣からトリコと小松さんの驚きの声が上がった。えっ? 女の子なんだから買ってもおかしくないでしょ?
「お前、誰か好きな奴でもできたのか!?」
「だ、だだだ誰なんですかー瑞貴さーん!」
「違う違う。さっきのおみくじで恋愛運が『恋心芽生えるの遅し。応えるも応えまいも自分次第』って書いてあったの。今まで気に留めなかったけど、最近リンちゃんやラブ所長みたいな恋する女性に憧れを持つようになって……だから私もそんな気分を味わいたいし、ステキな人と結ばれたいなって思ったんだ」
(本当に勝負に出るべきか?)
(もし告白しても知った以上、ヘタすれば同情とかに思われそう……)
……御守りを買いに行く瑞貴を見て、トリコと小松は複雑な気持ちに襲われたとか。
最後である本殿へ向かう途中、太くて長い木がたくさん生えていたので、私と小松さんはそれを見上げながら感嘆の声を漏らしてしまう。
「グルメ神社御神木・美食杉、通称・グル樹」
「あれ? グル樹って最初に行った露店にもあった……」
「ああ。あれも同じグル樹でできた木の実だ。変な種が入ってたけど、うまかったな~」
「デッカい木ですね~!」
変な種とか言いながら、それを珍しそうにちゃっかり持って来ているじゃん。
「グル樹は境内の至る所に生えてるが、ここのは最大級だな。アカシアのコンビだったと言われる『神の料理人・フローゼ』が、まな板やいろんな調理道具の素材に使ったと言う、縁起のいい木だ」
「この木で調理道具を……! 同じので使いたいって言う料理人が後を絶たないかもね。いや、逆に罰あたりと思われたり?」
「そういえばフルコースって八つのメニューがありますよね。でも食殿の数は七つしか――」
「おっ、見えたぞ。小松、瑞貴」
「「!」」
トリコが前方を指差したので、私たちはいてもたってもいられずに下へ続く階段の前まで駆けて行った。
「おおっ!」
「あれが……!」
「グルメ神社の……本殿!」
長い階段の少し下に見える、大きな本殿と集まる人々を見て、トリコも私も小松さんも感動を覚えた。
心も躍るような感じで自然と階段を降りる足も速くなり、一番下に行くと六つも縦に積み上げて米俵と一人を乗せた神輿が通る。
「「「「「ワッショイ! ワッショイ!」」」」」
「わあっ! なんですか?」
「神輿か。さすがに本殿の周りは賑やかだな」
「ここに集まっている人も、今までの食殿とは比べ物にならないくらい多いね」
ここがゴールって考えると人々の顔も明るいのも納得する。露店も商売繁盛しているだろうね。
「えっ? 『食技開運』……?」
「『料理の腕が上がりますように』、『珍しい食材と出会えますように』。これは料理人向けの開運お守りだな」
「これください」
「600円になります」
「速っ! 即購入!?」
トリコからオススメされたあと、小松さんは迷いもなく御守りを買った。
「さっ、行くぞ~」
「あっ、ちょっと待って。私も御守り買いたい」
「ん? 何を買うんだ?」
「えっとね、『恋愛祈願』だよ」
「「ハアッ!?」」
御守りの種類を言ったら両隣からトリコと小松さんの驚きの声が上がった。えっ? 女の子なんだから買ってもおかしくないでしょ?
「お前、誰か好きな奴でもできたのか!?」
「だ、だだだ誰なんですかー瑞貴さーん!」
「違う違う。さっきのおみくじで恋愛運が『恋心芽生えるの遅し。応えるも応えまいも自分次第』って書いてあったの。今まで気に留めなかったけど、最近リンちゃんやラブ所長みたいな恋する女性に憧れを持つようになって……だから私もそんな気分を味わいたいし、ステキな人と結ばれたいなって思ったんだ」
(本当に勝負に出るべきか?)
(もし告白しても知った以上、ヘタすれば同情とかに思われそう……)
……御守りを買いに行く瑞貴を見て、トリコと小松は複雑な気持ちに襲われたとか。
最後である本殿へ向かう途中、太くて長い木がたくさん生えていたので、私と小松さんはそれを見上げながら感嘆の声を漏らしてしまう。
「グルメ神社御神木・美食杉、通称・グル樹」
「あれ? グル樹って最初に行った露店にもあった……」
「ああ。あれも同じグル樹でできた木の実だ。変な種が入ってたけど、うまかったな~」
「デッカい木ですね~!」
変な種とか言いながら、それを珍しそうにちゃっかり持って来ているじゃん。
「グル樹は境内の至る所に生えてるが、ここのは最大級だな。アカシアのコンビだったと言われる『神の料理人・フローゼ』が、まな板やいろんな調理道具の素材に使ったと言う、縁起のいい木だ」
「この木で調理道具を……! 同じので使いたいって言う料理人が後を絶たないかもね。いや、逆に罰あたりと思われたり?」
「そういえばフルコースって八つのメニューがありますよね。でも食殿の数は七つしか――」
「おっ、見えたぞ。小松、瑞貴」
「「!」」
トリコが前方を指差したので、私たちはいてもたってもいられずに下へ続く階段の前まで駆けて行った。
「おおっ!」
「あれが……!」
「グルメ神社の……本殿!」
長い階段の少し下に見える、大きな本殿と集まる人々を見て、トリコも私も小松さんも感動を覚えた。
心も躍るような感じで自然と階段を降りる足も速くなり、一番下に行くと六つも縦に積み上げて米俵と一人を乗せた神輿が通る。
「「「「「ワッショイ! ワッショイ!」」」」」
「わあっ! なんですか?」
「神輿か。さすがに本殿の周りは賑やかだな」
「ここに集まっている人も、今までの食殿とは比べ物にならないくらい多いね」
ここがゴールって考えると人々の顔も明るいのも納得する。露店も商売繁盛しているだろうね。