明かされる真実! 小松の意志と謎の生物の正体!
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様子からしてレイ局長も鳥人間のことを何か知っているのは間違いない。するとトリコがワインをグラスに注いでひと口飲んだ。
「……教えてくれ。俺と舞獣姫と小松は、空で『アレ』に似たのを見た。あいつらいったい何者だ?」
「奴の名は『ニトロ』――美食神・アカシアが発見してて名付けたらしい」
「ニトロ!?」
「分類不明、繁殖方法も不明……。地球上にいつから生息していたのかもわかっていないが、数億年前の地層から奴に似た化石も発見されておる」
「数億年前って、恐竜が生きてた時代からってことですか!?」
「ええ。ニトロの恐るべき点はその生命力にあります。環境が悪化しても体を乾燥させて眠る『乾眠』という状態で何千年も眠ることができるのです」
「じゃあピラミッドでニトロを初めて見たとき、かなり痩せ細っていたのは乾眠してたからってことですか?」
「恐らくは……」
小松さんや私の推測にレイ局長が答えてくれた。長い間眠っていたから、あんなに痩せてさらには獰猛に空腹だった謎も解ける。
「数千年前の地層で乾眠していたニトロが、水を得て眠りから覚めたという記録もありますから」
「もしかして、僕がメルク包丁で地下水を溢れさせたから……! そのせいで……!」
「それだけじゃない。奴の相手をしたお前らならわかるだろう。恐ろしいのは――獰猛さだ!」
マンサム所長はトリコとゼブラを見て言った。私も戦闘中は眠っていたとはいえ、ゼブラのサウンドアーマーがまとってあっても、ニトロの攻撃を受けたからわかる気がする。
「獰猛さですか……」
「相手構わず向かって行く、凶暴で凶悪な性質……まるでわずかな刺激で爆発する、ニトログリセリンのようにな」
「ハッ! それで『ニトロ』か。俺から見れば健全だが。最近の獲物はぬる過ぎるからな!」
「ただ獰猛なだけではありません。知能が高いのもニトロの特徴……彼らが残した遺跡もいくつか発見されています」
「ちょっと待ってください。それって、ひょっとして――」
「はい。調査が行き届いておらず今まで不明でしたが……グルメピラミッドも彼らの文明の名残かと」
私の質問へレイ局長が言うようにあれがニトロの残した遺跡なら、並べられていた棺桶の中身はニトロの死体か、乾眠しているニトロがいる可能性が高い。それなら私たちを襲ったニトロが小松さんの出した地下水の水で復活したとなれば辻褄が合う。
「確かに。オゾン草の食べ方も、釘パンチも、ただ一度見ただけで覚えやがった」
「その知能の高さは、驚くことに食材を調理するまでに至る」
「調理だと!?」
初めてラップさんが会話に参加してきた。
「圧倒的食欲と相まって、奴のグルメっぷりは我々人間を超えるだろう」
「壁画や本に書かれていた調理法……あれも彼らが?」
「確かに人間を描いているにしては変わった形だと思ったけど……」
小松さんと私はラップさんの言葉に顔を見合わせた。トリコとゼブラと合流する前にいくつか見たグルメピラミッドの壁画、そしてレシピ本……あそこにニトロと同じ姿が描かれていた。
「ちなみに、グルメピラミッドから別の一匹が出て言った模様で……未だに発見には至っておりません」
「他にもいたのかよ!」
「トリコとゼブラが仕留めた、あの一匹以外にもニトロが……!」
確かに棺桶はいくつもあった。他のニトロが地下水の水を得て目覚めてもおかしくない。
「解せねぇな、所長!」
「ん?」
「局長の二人に第0の職員がガン首そろえて来たんだ。まだ何か隠してんだろ、ああ!?」
「…………」
ゼブラもかなり頭がいいんだ。確かに生きてたり乾眠しているニトロなら対策として納得がいくけど、命がないニトロ相手にこの面子は不自然だ。
窓から見えるさっきまで晴れていた空に暗雲が出て雷が鳴ったとき、マンサム所長は静かに告げる。
「……美食會が関わっている」
「「「!」」」
その言葉に私や小松さんやゼブラ、そしてトリコが目を見開いて驚いた。
「美食會が、何故!?」
「ニトロは太古より本能でうまい食材を探求してきた連中。奴らは――GODの入手方法を知っているのさ!」
「ご、GODだと!?」
「幻の食材……美食神・アカシアのメインディッシュ!」
「かつてグルメ戦争を止めたという、GOD……!」
鳥人間のような彼らがGODの入手法を知っているなんて……! トリコも小松さんも私も驚きを隠せない。
「所長、そこまでは……」
「なーに、どのみち四天王の力も必要になる。美食會のボス・三虎……世界中の食を牛耳り、それをエサにニトロに近づこうとしている。GTロボを似せたのも、そのためだ」
「「「「…………!」」」」
「最早美食會がニトロを利用し、何らかの作戦を進めているのは間違いない。そうでなくてもニトロが活発に動き出すとき、それはグルメ日食が近いという証……――またグルメ戦争が起こるぞ!」
「せ、戦争って……!」
「あの時代は食の奪い合いのためだった……。つまり、食材が失われる時代が再び起こるってことですか?」
「そういうことだ。そしてGODの存在が伝説にも記されている以上、GODの奪い合いも加わるだろう」
一龍会長も『世界戦争を止めた食材・GODが、再び新たな戦争を引き起こす原因にもなりえる』と言っていた。それはこういう意味だったんだ……。
「GODが手に入るんなら、みんなで分けあえばいい」
「「「「「!」」」」」
「そうすれば戦争は起こらねぇ。――俺が必ずそうしてみせる!」
トリコの言葉はまるで真実にしてくれるように、外の暗雲すら晴らしてくれた。みんなで分け合う価値も意味も知っているトリコなら、確かにやってくれるかもしれない……私はそう予感していた。
「……教えてくれ。俺と舞獣姫と小松は、空で『アレ』に似たのを見た。あいつらいったい何者だ?」
「奴の名は『ニトロ』――美食神・アカシアが発見してて名付けたらしい」
「ニトロ!?」
「分類不明、繁殖方法も不明……。地球上にいつから生息していたのかもわかっていないが、数億年前の地層から奴に似た化石も発見されておる」
「数億年前って、恐竜が生きてた時代からってことですか!?」
「ええ。ニトロの恐るべき点はその生命力にあります。環境が悪化しても体を乾燥させて眠る『乾眠』という状態で何千年も眠ることができるのです」
「じゃあピラミッドでニトロを初めて見たとき、かなり痩せ細っていたのは乾眠してたからってことですか?」
「恐らくは……」
小松さんや私の推測にレイ局長が答えてくれた。長い間眠っていたから、あんなに痩せてさらには獰猛に空腹だった謎も解ける。
「数千年前の地層で乾眠していたニトロが、水を得て眠りから覚めたという記録もありますから」
「もしかして、僕がメルク包丁で地下水を溢れさせたから……! そのせいで……!」
「それだけじゃない。奴の相手をしたお前らならわかるだろう。恐ろしいのは――獰猛さだ!」
マンサム所長はトリコとゼブラを見て言った。私も戦闘中は眠っていたとはいえ、ゼブラのサウンドアーマーがまとってあっても、ニトロの攻撃を受けたからわかる気がする。
「獰猛さですか……」
「相手構わず向かって行く、凶暴で凶悪な性質……まるでわずかな刺激で爆発する、ニトログリセリンのようにな」
「ハッ! それで『ニトロ』か。俺から見れば健全だが。最近の獲物はぬる過ぎるからな!」
「ただ獰猛なだけではありません。知能が高いのもニトロの特徴……彼らが残した遺跡もいくつか発見されています」
「ちょっと待ってください。それって、ひょっとして――」
「はい。調査が行き届いておらず今まで不明でしたが……グルメピラミッドも彼らの文明の名残かと」
私の質問へレイ局長が言うようにあれがニトロの残した遺跡なら、並べられていた棺桶の中身はニトロの死体か、乾眠しているニトロがいる可能性が高い。それなら私たちを襲ったニトロが小松さんの出した地下水の水で復活したとなれば辻褄が合う。
「確かに。オゾン草の食べ方も、釘パンチも、ただ一度見ただけで覚えやがった」
「その知能の高さは、驚くことに食材を調理するまでに至る」
「調理だと!?」
初めてラップさんが会話に参加してきた。
「圧倒的食欲と相まって、奴のグルメっぷりは我々人間を超えるだろう」
「壁画や本に書かれていた調理法……あれも彼らが?」
「確かに人間を描いているにしては変わった形だと思ったけど……」
小松さんと私はラップさんの言葉に顔を見合わせた。トリコとゼブラと合流する前にいくつか見たグルメピラミッドの壁画、そしてレシピ本……あそこにニトロと同じ姿が描かれていた。
「ちなみに、グルメピラミッドから別の一匹が出て言った模様で……未だに発見には至っておりません」
「他にもいたのかよ!」
「トリコとゼブラが仕留めた、あの一匹以外にもニトロが……!」
確かに棺桶はいくつもあった。他のニトロが地下水の水を得て目覚めてもおかしくない。
「解せねぇな、所長!」
「ん?」
「局長の二人に第0の職員がガン首そろえて来たんだ。まだ何か隠してんだろ、ああ!?」
「…………」
ゼブラもかなり頭がいいんだ。確かに生きてたり乾眠しているニトロなら対策として納得がいくけど、命がないニトロ相手にこの面子は不自然だ。
窓から見えるさっきまで晴れていた空に暗雲が出て雷が鳴ったとき、マンサム所長は静かに告げる。
「……美食會が関わっている」
「「「!」」」
その言葉に私や小松さんやゼブラ、そしてトリコが目を見開いて驚いた。
「美食會が、何故!?」
「ニトロは太古より本能でうまい食材を探求してきた連中。奴らは――GODの入手方法を知っているのさ!」
「ご、GODだと!?」
「幻の食材……美食神・アカシアのメインディッシュ!」
「かつてグルメ戦争を止めたという、GOD……!」
鳥人間のような彼らがGODの入手法を知っているなんて……! トリコも小松さんも私も驚きを隠せない。
「所長、そこまでは……」
「なーに、どのみち四天王の力も必要になる。美食會のボス・三虎……世界中の食を牛耳り、それをエサにニトロに近づこうとしている。GTロボを似せたのも、そのためだ」
「「「「…………!」」」」
「最早美食會がニトロを利用し、何らかの作戦を進めているのは間違いない。そうでなくてもニトロが活発に動き出すとき、それはグルメ日食が近いという証……――またグルメ戦争が起こるぞ!」
「せ、戦争って……!」
「あの時代は食の奪い合いのためだった……。つまり、食材が失われる時代が再び起こるってことですか?」
「そういうことだ。そしてGODの存在が伝説にも記されている以上、GODの奪い合いも加わるだろう」
一龍会長も『世界戦争を止めた食材・GODが、再び新たな戦争を引き起こす原因にもなりえる』と言っていた。それはこういう意味だったんだ……。
「GODが手に入るんなら、みんなで分けあえばいい」
「「「「「!」」」」」
「そうすれば戦争は起こらねぇ。――俺が必ずそうしてみせる!」
トリコの言葉はまるで真実にしてくれるように、外の暗雲すら晴らしてくれた。みんなで分け合う価値も意味も知っているトリコなら、確かにやってくれるかもしれない……私はそう予感していた。