……メロウコーラ捕獲を目指すトリコとゼブラは瑞貴と小松の指示を受けながら、サラマンダースフィンクスとバトルを繰り広げる。そしてついにサラマンダースフィンクスの体から、メロウコーラを出すことに成功した。

だが、そのとき謎の生物が現れ瑞貴の体を貫いた。攻撃を受けたトリコとゼブラも激しいダメージを負い、さらにメロウコーラも奪われてしまう。

しかし、ゼブラは怒りによりエネルギーを全回復した。トリコも自食作用(ｵｰﾄﾌｧｼﾞｰ)を発動し、謎の生物に戦いを挑む！



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……グルメ刑務所のハニープリズン。その所長室でラブはＩＧＯ会長・一龍と通信をしていた。刑務所内で地響きにも似た暴れる音と鳴き声を聞きながら。


「会長。前に送り込んで来た、あの鳥人間みたいなの……暴れ過ぎで大変なことになってんの。一体なんなの？　あいつ」

《ウム……あの種の生物の存在を、人類で初めて確認したのがアカシア先生じゃった》


遙か昔……美食神・アカシアが岩山の天辺で瞑想をしていると、毒猪を毒化せずに食べている鳥人間を発見した。相当な強さと知能がなければできない芸当だ。

アカシアはそれをしばらく見ていたが、鳥人間が気配に気づいたのかこちらを振り向こうとしたので、その前に反対側から岩山を降りた。


《アカシア先生は研究の結果、その生物がＧＯＤに近づく鍵を握っていることを知った。そして、その驚くべき生態を知り、弟子であるわしに世界中に存在するその生物の隔離と監視を頼んだんじゃ》

「美食神・アカシアが関わっていたとはね……」

〈ギュエー！　ギュエェェエエエ!!〉

「でも、なんだってこんなに暴れてんのかしら？」

《……何かが、起きてるのかもしれん》


ハニープリズンにある一つの牢屋で叫びながら暴れているのは、青い毛を持って小柄ながらも、現在トリコとゼブラが一戦を交えている鳥人間と同じ姿をしていた。



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「トリコさん……。ゼブラさん……」


……瓦礫にもたれて意識を失っている瑞貴を守るために前に立つ小松は、目の前に繰り広げられている戦闘を見守るしかない。


〈ギュエー！〉

「うおおっ！　メテオノイズ!!」

「はああっ！　17連…釘パンチ!!」


ゼブラがメテオノイズを天井に向かって放つと、トリコは飛びかかって来た鳥人間と拳をぶつけ合った。

さらに相討ちになってトリコが壁に激突したが、逆に鳥人間はうまく着地した。しかし拳に受けた衝撃は鳥人間の右手を通じて全身に伝わってダメージになっている。