「ふっ！」

〈アﾞァﾞー！〉

「守護壁!!」


薙刀を振って鳥人間と小松さんを離し、その間に再び入ると守護壁をかける。すると鳥人間はクチバシで守護壁を連続攻撃してきた。


カカカカカッ――！


「嘘っ！　私の守護壁が早くも弱まっている！」

「相手の攻撃が強過ぎるんです！」


完全に体力を回復していないせいもあるだろうけど、ここまでやられると分が悪過ぎる。


〈ギエエェェエエエ！〉

「うわあぁぁあああ！」

「っ、まとめて相手できるほど体力はないってのに！」


逃げようとした先にモノクロプスが現れたが、恐らくさっきの奴だろう。鳥人間に集中しているせいで気づかなかった！

すると鳥人間は標的を変えたのかモノクロプス噛みついた。このチャンスを逃さない訳にはいかない！


「小松さん！　今の内に！」

「は、はい！　あっ、あの本……！」


逃げようと足を踏み出したけど、小松さんはさっき発見した台座に置かれている本を見た。



☆☆☆☆☆


……モノクロプスの悲鳴が耳に反応したゼブラは、指を鳴らしてトリコの意識をこちらに向けさせると、人差し指を回した。


「『先を急ぐぜ』か。了解！　あむっ！」


了承したトリコは手に持っていた最後の肉を急いで食べることにした。すると……。


「ん？　なんだ、この部位。やたら柔らかくてうまいぞ！」


他の肉と違ってスゴくうまく感じた。ゼブラには当たりがなかったのか、ダンゴールのような表情をしていない。

再びゼブラの案内でグルメピラミッドを進むトリコ。結構食べたおかげで、トリコは220万キロカロリー……73.3パーセント、ゼブラは90万キロカロリー……20パーセントくらい回復した。


「…………」

「ん？」


立ち止ったゼブラにトリコも続くと、先には捕獲レベル12の昆虫獣類・ミミックミノムシが何匹も吊り下がっていた。


「フライングナイフ!!」

「…………！」


トリコはフライングナイフで、ゼブラは拳で全てのミミックミノムシを倒すことができた。