封印された声! 異空間グルメピラミッド!
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……瑞貴と小松に用件を伝え終えたゼブラは、トリコに二人の状況を話して自分たちも中に乗り込むことにした。
「瑞貴と小松はすでにこのピラミッドの中ってわけか……」
「急ぐぜトリコ、中はバカみてぇに広い……怪しく動めく影もわんさかいる。俺が飛ばす吠え弾に万一ビビらねぇアホな猛獣がいた場合、小娘の体力が消耗している今、小僧と共に命の保証はできねぇからな……」
「どうしたゼブラ? いつになく協力的じゃねぇか」
「ハッハッハッ。そりゃあ、今回の報酬だからな。小僧と小娘には死なれちゃあ困る」
このとき、地下を進んでいた瑞貴と小松にはグルメピラミッドの雰囲気とは別の悪寒を感じたとかなかったとか。
「ん? 報酬?」
「なんでもねぇよ。さっ、急ぐぜトリコ」
ニヤけるゼブラの言葉に不思議そうにするトリコだが、それ以上追及することなく通路を出た。すると広い空間になって階段や部屋がたくさんあるのでトリコは驚いた。
「おっ、おおっ……! 中も迷宮じゃねぇか。反響マップでルートを探れるか?」
「恐らくここへ辿り着いた者が最初に犯す過ち、それは……ここがピラミッドの入口だと勘違いすること。ここはピラミッドの一番天辺だ」
「天辺?」
「そう――このピラミッドは砂に埋もれた本体に向かい、下って行くのが…正…解……」
「じゃあ、瑞貴と小松もこの下に?」
「…………」
「ゼブラ?」
「ずっと…マップを広げたままだったから……声が切れてきちまった……」
ここに来るまで道中、食事もしたとはいえ反響マップを常に広げていたし、流砂に流れる瑞貴と小松にずっと呼びかけていた。さらにこのグルメピラミッドを探るために地下へどんどん広げたため、エネルギーが切れてきたのだろう。
(小僧……小娘……。このマップ…どこまで保(モ)つか……)
瑞貴と小松の居場所を特定するのだって、マップ範囲にギリギリ届くか届かないかの場所だろう。ゼブラはこの状態でどこまで二人の行方とグルメピラミッドを攻略できるのか危惧していた。
「下に進むピラミッド……そんなの聞いたことねぇな」
「…………!」
ゼブラの案内でトリコ螺旋階段を降りて行くと、その先に捕獲レベル42の哺乳獣類・ゴルゴロプスが現れた。
いくつもの分かれた口を開いてゼブラとトリコに食らいつこうとしたが、二人はうしろにジャンプすることでよける。