警報発令! ゼブラ、サンドガーデンに到着!
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「えっ!?」
「ゼブラ様!?」
「ゼブラ様がおいでに!」
「あ?」
町の人が全員来たのではないかと思うくらいの人々がゼブラの周りに集まってきた。
「ゼブラ様ー!」
「救世主ゼブラ様だー!」
「お、おい。なんだ?」
ハニープリズンでもさっきの町でも恐れられたから、いきなり崇められてゼブラ本人も戸惑っている。それは小松さんや私も同じなんだけど。
「これはいったい……?」
「この町をゼブラが救ったってことさ。まっ、『結果的』にだがな」
「えっ? どういうこと?」
「ゼブラに備えるためだ。戦争中だった国はゼブラの出所を聞いてゼブラ対策のために戦争をやめた。そして、全ての軍隊を国へ引き上げた。ゼブラから国を守るためにな」
するとおばさんが膝をついたので、具合が悪くなったのかと思ったら、ゼブラに向かって手を合わせている。
「紛争で、この街では多くの命が奪われました……。毎日が本当に地獄でした……。でも、本当に終わってくれてよかった……全てゼブラ様のおかげです……。ゼブラ様は私たちの救世主です……!」
「オラッ! 離れろ、鬱陶しい! ぶん殴られてぇのか!?」
「「っ!」」
私の第六感が何かを感知するとゼブラも同時に気づいたようで、人混みをかき分けて町の外へ向かう。
「トリコ! あそこの砂の中に何かいる!」
「なんだと!?」
ズザアァァアアア――……!
〈キュアァァアアア!!〉
砂塵を舞い上げて出てきた捕獲レベル23の甲殻獣類・ヤマタノサソリに、町の人たちが恐れて逃げ始めた。
「せ、生物兵器!」
「ええっ!? 生物が、兵器なんですか!?」
「奴に、この町も何度も襲われました……! 私の息子や孫も…奴がいる限り、この街は未来は……!」
「戦争の爪あとってわけか」
「引き上げるなら軍隊だけじゃなく、こいつらも引き上げろつーの!」
この国だろうが敵国だろうが、自分たちが作り上げたか連れてきた奴だろ、最後まで責任持てよ!
「あれは、ヤマタノサソリ……。八本の尾の毒であらゆる生物を殺戮し、生態系をメチャクチャにする。奴は隔離指定種であり、第二級の危険生物だ」
「あっ! あそこに女の子が!」
さっきの砂塵に巻き込まれたんだろう。ヤマタノサソリの前に女の子が倒れていて、慌てて逃げようにも砂に足を取られてまた倒れてしまった。
〈キュオオッ!!〉
「きゃー!」
「ボイスカッター!!」
女の子の前に出たゼブラが、声を両手で複数の斬撃にして飛ばして見事ヤマタノサソリを切り刻んだ。
「下等生物がチョーシに乗っちゃいけねぇぜ」
「ありがとう……!」
「「「「「ワアアァァアアア!!」」」」」
女の子は全くの無傷だし、この町に残った脅威がなくなって人々が歓声を上げる。おばさんも涙ぐんでいた。
「そういえばよ、小松、瑞貴」
「「えっ?」」
「ゼブラが絶滅させた二十六種の生物は全て――生態系を狂わす危険生物だったっけな」
「危険……生物……」
「だからって、絶滅させちゃいけねぇけどな」
「トリコ、私たちを試したの?」
「さあな」
トリコは私たちの反応を確かめたかったのか、それとも私たちがゼブラに変な気を使わせないようにしたのか、もしくは……ただ単に私たちに伝えるのを忘れていただけだろうか。
でもまあ確かに、いくら危険生物でもその周りの自然体を狂わす可能性だってある。それを考えれば自然と接するのは本当に難しい。
「「「「「ゼブラ様ー!」」」」」
「てめぇら! ちゃんと俺に適応しろよ」
「ゼブラさん……!」
「やっぱり優しい人なんだね」
危険生物で罪人だけど、ゼブラは根が優しい人なんだと認識した。小松さんもそうみたいで、その表情にゼブラに対しての不安がない……と、思う。少なくとも旅に同行するのは賛成になったでしょう。
「ゼブラ様!?」
「ゼブラ様がおいでに!」
「あ?」
町の人が全員来たのではないかと思うくらいの人々がゼブラの周りに集まってきた。
「ゼブラ様ー!」
「救世主ゼブラ様だー!」
「お、おい。なんだ?」
ハニープリズンでもさっきの町でも恐れられたから、いきなり崇められてゼブラ本人も戸惑っている。それは小松さんや私も同じなんだけど。
「これはいったい……?」
「この町をゼブラが救ったってことさ。まっ、『結果的』にだがな」
「えっ? どういうこと?」
「ゼブラに備えるためだ。戦争中だった国はゼブラの出所を聞いてゼブラ対策のために戦争をやめた。そして、全ての軍隊を国へ引き上げた。ゼブラから国を守るためにな」
するとおばさんが膝をついたので、具合が悪くなったのかと思ったら、ゼブラに向かって手を合わせている。
「紛争で、この街では多くの命が奪われました……。毎日が本当に地獄でした……。でも、本当に終わってくれてよかった……全てゼブラ様のおかげです……。ゼブラ様は私たちの救世主です……!」
「オラッ! 離れろ、鬱陶しい! ぶん殴られてぇのか!?」
「「っ!」」
私の第六感が何かを感知するとゼブラも同時に気づいたようで、人混みをかき分けて町の外へ向かう。
「トリコ! あそこの砂の中に何かいる!」
「なんだと!?」
ズザアァァアアア――……!
〈キュアァァアアア!!〉
砂塵を舞い上げて出てきた捕獲レベル23の甲殻獣類・ヤマタノサソリに、町の人たちが恐れて逃げ始めた。
「せ、生物兵器!」
「ええっ!? 生物が、兵器なんですか!?」
「奴に、この町も何度も襲われました……! 私の息子や孫も…奴がいる限り、この街は未来は……!」
「戦争の爪あとってわけか」
「引き上げるなら軍隊だけじゃなく、こいつらも引き上げろつーの!」
この国だろうが敵国だろうが、自分たちが作り上げたか連れてきた奴だろ、最後まで責任持てよ!
「あれは、ヤマタノサソリ……。八本の尾の毒であらゆる生物を殺戮し、生態系をメチャクチャにする。奴は隔離指定種であり、第二級の危険生物だ」
「あっ! あそこに女の子が!」
さっきの砂塵に巻き込まれたんだろう。ヤマタノサソリの前に女の子が倒れていて、慌てて逃げようにも砂に足を取られてまた倒れてしまった。
〈キュオオッ!!〉
「きゃー!」
「ボイスカッター!!」
女の子の前に出たゼブラが、声を両手で複数の斬撃にして飛ばして見事ヤマタノサソリを切り刻んだ。
「下等生物がチョーシに乗っちゃいけねぇぜ」
「ありがとう……!」
「「「「「ワアアァァアアア!!」」」」」
女の子は全くの無傷だし、この町に残った脅威がなくなって人々が歓声を上げる。おばさんも涙ぐんでいた。
「そういえばよ、小松、瑞貴」
「「えっ?」」
「ゼブラが絶滅させた二十六種の生物は全て――生態系を狂わす危険生物だったっけな」
「危険……生物……」
「だからって、絶滅させちゃいけねぇけどな」
「トリコ、私たちを試したの?」
「さあな」
トリコは私たちの反応を確かめたかったのか、それとも私たちがゼブラに変な気を使わせないようにしたのか、もしくは……ただ単に私たちに伝えるのを忘れていただけだろうか。
でもまあ確かに、いくら危険生物でもその周りの自然体を狂わす可能性だってある。それを考えれば自然と接するのは本当に難しい。
「「「「「ゼブラ様ー!」」」」」
「てめぇら! ちゃんと俺に適応しろよ」
「ゼブラさん……!」
「やっぱり優しい人なんだね」
危険生物で罪人だけど、ゼブラは根が優しい人なんだと認識した。小松さんもそうみたいで、その表情にゼブラに対しての不安がない……と、思う。少なくとも旅に同行するのは賛成になったでしょう。