警報発令! ゼブラ、サンドガーデンに到着!
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店主さんに言われた通りトリコは町を出ようとしているので、私は一人足りないことを指摘する。
「ねぇトリコ、ゼブラさんを探さなくていいの?」
「そういえば、砂料理を食べに行ってましたっけ」
「あいつなら、俺たちが北へ行くことも聞こえているさ。あいつは放っておいても来るだろう」
それでもなんか気になって、周りに人がいないのを確認した私は振り向いて声を上げる。
「ゼブラさーん! 私たち、北の町に行ってますから食べ終わったら来てくださいねー!」
「おいおい。ゼブラにそんなの必要ねぇぞ?」
「そうだろうけど、念のためね。あとは私の勝手でやってるだけだよ」
ただの自己満足なんだけど、やっぱりやらないと気が済まないんだよね。
――町を出ればずっと砂の地帯で、太陽のせいで砂からも暑い気候を作り上げている。それに耐えきれないのか小松さんは息が上がっていた。
「ハァ……ハァ……」
「大丈夫か、小松?」
「え、ええ……」
「そろそろ着いてもいい頃なんだけど……」
「おっ、見えた。あれじゃねぇか?」
出発した時間と距離を確認した私が呟くと、トリコがその先にある町を見つけてくれた。
目的地が見えたことにより小松さんも少し元気を取り戻したようで、なんとか倒れることなく町に入ることができた。さっきの町よりさらに人がいないな……。
「トリコさん、瑞貴さん、あれ」
「レンタルラクダか……」
「ラクダと言えば砂漠の定番だね。ここで借りていこうか」
「そうだな」
コンコン。
トリコがノックすると、中から優しそうなおばさんが現れた。
「ラクダを借りたいんだが」
「これは久しぶりのお客様で……ようこそおいでくださいました。どちらの砂漠へ行かれるのでしょう? と言っても、今はオススメできる砂漠は限られておりますが」
「そうなのか?」
「ええ……」
「寂しい町だな……」
「コラッ、小松さん」
「ヒドいもんでしょ?」
「えっ!? あっ、いや……」
町を見てコッソリ呟いた小松さんを叱咤していたら、おばさんには聞こえていたようだ。でもそれには理由があるみたい。
「町はこの通りです。数年続いていた国同士の争いで……」
「紛争ってことですか?」
「ええ、その通りです。おかげで観光客も激減……。リフトハウスを利用する人もずいぶん減っておりましてね」
「あっ、それで……」
あれは何年も使われていないリフトハウスだったんだろう。観光客もいないから修理も手入れもする必要がないってことだ。
「だからさっきの町でも、露店がなくなっていったんだね……。店主さんも悲しそうな顔をしていたし……」
「ヒドい……ヒド過ぎます……」
「でも、もう大丈夫なんですよ
」
「「「えっ?」」」
「終わったんですよ、紛争が。『ある方』のおかげで……!」
「――オラァ! トリコ!」
振り向いたらゼブラが追い付いてきた。ターバンもマントもナシに来たけど暑くないのか?
「てめぇら、俺を置いて先に行くんじゃねぇぞ!」
「「ゼブラさん!」」
「お前が勝手にどっか行ったんだろうが。それに瑞貴が伝言を残してくれただろ」
「あんな小せぇ声、聞こえるかよ!」
「聞こえてるじゃないですか!」
電話やメールや誰かからの言伝じゃなく、確実に『声』って言った時点で聞こえてるだろ!
「今、ゼ、ゼブラと……!?」
あっ、ゼブラが追いついたことに夢中で忘れていた。まさか、この人も怖がってる!? 小松さんもそう思ったのかフォローに入った。
「あっ、怖がらなくても大丈夫ですよ。調子に乗らなければ……」
「あの御方が……『ゼブラ様』!?」
「えっ?」
「ゼブラ、様って?」
予想と全く違った反応の上に『様』付け? 私と小松さんが困惑していたら家から人がどんどん出てきた。
「ねぇトリコ、ゼブラさんを探さなくていいの?」
「そういえば、砂料理を食べに行ってましたっけ」
「あいつなら、俺たちが北へ行くことも聞こえているさ。あいつは放っておいても来るだろう」
それでもなんか気になって、周りに人がいないのを確認した私は振り向いて声を上げる。
「ゼブラさーん! 私たち、北の町に行ってますから食べ終わったら来てくださいねー!」
「おいおい。ゼブラにそんなの必要ねぇぞ?」
「そうだろうけど、念のためね。あとは私の勝手でやってるだけだよ」
ただの自己満足なんだけど、やっぱりやらないと気が済まないんだよね。
――町を出ればずっと砂の地帯で、太陽のせいで砂からも暑い気候を作り上げている。それに耐えきれないのか小松さんは息が上がっていた。
「ハァ……ハァ……」
「大丈夫か、小松?」
「え、ええ……」
「そろそろ着いてもいい頃なんだけど……」
「おっ、見えた。あれじゃねぇか?」
出発した時間と距離を確認した私が呟くと、トリコがその先にある町を見つけてくれた。
目的地が見えたことにより小松さんも少し元気を取り戻したようで、なんとか倒れることなく町に入ることができた。さっきの町よりさらに人がいないな……。
「トリコさん、瑞貴さん、あれ」
「レンタルラクダか……」
「ラクダと言えば砂漠の定番だね。ここで借りていこうか」
「そうだな」
コンコン。
トリコがノックすると、中から優しそうなおばさんが現れた。
「ラクダを借りたいんだが」
「これは久しぶりのお客様で……ようこそおいでくださいました。どちらの砂漠へ行かれるのでしょう? と言っても、今はオススメできる砂漠は限られておりますが」
「そうなのか?」
「ええ……」
「寂しい町だな……」
「コラッ、小松さん」
「ヒドいもんでしょ?」
「えっ!? あっ、いや……」
町を見てコッソリ呟いた小松さんを叱咤していたら、おばさんには聞こえていたようだ。でもそれには理由があるみたい。
「町はこの通りです。数年続いていた国同士の争いで……」
「紛争ってことですか?」
「ええ、その通りです。おかげで観光客も激減……。リフトハウスを利用する人もずいぶん減っておりましてね」
「あっ、それで……」
あれは何年も使われていないリフトハウスだったんだろう。観光客もいないから修理も手入れもする必要がないってことだ。
「だからさっきの町でも、露店がなくなっていったんだね……。店主さんも悲しそうな顔をしていたし……」
「ヒドい……ヒド過ぎます……」
「でも、もう大丈夫なんですよ
」
「「「えっ?」」」
「終わったんですよ、紛争が。『ある方』のおかげで……!」
「――オラァ! トリコ!」
振り向いたらゼブラが追い付いてきた。ターバンもマントもナシに来たけど暑くないのか?
「てめぇら、俺を置いて先に行くんじゃねぇぞ!」
「「ゼブラさん!」」
「お前が勝手にどっか行ったんだろうが。それに瑞貴が伝言を残してくれただろ」
「あんな小せぇ声、聞こえるかよ!」
「聞こえてるじゃないですか!」
電話やメールや誰かからの言伝じゃなく、確実に『声』って言った時点で聞こえてるだろ!
「今、ゼ、ゼブラと……!?」
あっ、ゼブラが追いついたことに夢中で忘れていた。まさか、この人も怖がってる!? 小松さんもそう思ったのかフォローに入った。
「あっ、怖がらなくても大丈夫ですよ。調子に乗らなければ……」
「あの御方が……『ゼブラ様』!?」
「えっ?」
「ゼブラ、様って?」
予想と全く違った反応の上に『様』付け? 私と小松さんが困惑していたら家から人がどんどん出てきた。