超セレブ! グルメ馬車の夢の旅!
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食べ物も充実しているから私たちは買うことにした。小松さんは全種類のアイスをコーンで重ねたアイスクリーム、サニーはソフトクリーム、トリコは通常より何倍も長い焼き鶏、ココさんはジュース、私はクリームソーダにした。
「小松さん、大丈夫?」
「わあっ! とっとっと、大丈夫です!」
「そうは見えねーけどな……」
「落ちそうになったら俺がその前に食ってやるよ」
「トリコの瞬発力なら可能かもね」
《世界のグルメ都市を繋ぐ巨大線路・ワールドコネクト。グルメ馬車はワールドコネクトを走り、様々な危険区域を抜けて世界のグルメ都市をおよそ二年の歳月をかけて回ります。移りゆく景色と共に、ステキな旅をお楽しみください》
いわゆる食べ歩きをしながら船を回ってんだけど、小松さんのアイスが落ちそうで怖いし全然食べれていない。なんで注文したんだろう。
「そういえばココさん、髪が伸びましたね」
「修業ばかりで切る暇がなくってね。……変、かな?」
「いいえ。長い髪も新鮮で似合ってますよ」
イイ男は短髪でも長髪でも似合うってことか。私はどちらかといえば前の髪が好みだけど……洞窟の砂浜でターバンを取ったココさんが印象的なんだよね。
一つのテラスに行きついた私たちはそこでワインやジュースを飲みながら景色を楽しむ。今は海だけしかないけど、それでも太陽の光に反射して輝いているし充分綺麗だな~。
「ところで、サニーさんはどこで降りるんですか?」
「ああ。俺(レ)は観光地じゃねーが、ワック大陸・三途の道へ続く森だ」
「三途の道だと?」
「グルメ界へ続く道か」
「ええっ!?」
「まさかサニー、またグルメ界へ!?」
「いやいや、ンなバカなことはしねーよ。ちと、ある男に会いにな」
「三途の道にいる人間は一人しかいない。サニーも、一筋縄ではいかない旅だな……」
さすがに前回で学習したのか自分がまだグルメ界へ行くほどのレベルじゃないとわかったみたい。ある男にって、誰に会いに行くんだろう?
「あっ、サニー」
「ん?」
ガンッ!
「「「!?」」」
手摺りに腕を当てるサニーの隣に立って呼ぶと振り向いたので、私は拳骨をくらわした。もちろん本気でやったせいか、サニーは頭を押さえて涙目になっている。
「ってーな! 何(ニ)すんだ!」
「トリコをグルメ界へ行かせた罰」
サニーは先にグルメ界へ行った経験者なのに、トリコがグルメ界へ行きたいという心を見事に煽ってくれた。
「行ったのはトリコだから奴の責任だろうが!」
「あんたが少しでも止めて行ったなら全責任はトリコだよ。でもトリコや小松さんから詳しく話を聞けば『大したことない』とか大嘘ついたじゃん! 私と次郎さんが間に合ったからよかったものの、一歩遅かったら本当にヤバかったんだからね!」
……瑞貴がサニーに説教をしている中、空気が他者を寄せ付けなかったのでトリコも小松もココも傍観する他なかった。
「わ~……瑞貴さんが怖い……」
「それにしても、うらやましいね」
「あん? 何がだ?」
「瑞貴ちゃんはグルメ界の経験者とはいえ身を挺して向かった。小松くんだって気が気じゃなかったんだ。こんなにも心配してくれる人がいるってのは幸せなことだよ」
「ああ……」
ココの言葉を確認したことは何度もあった。こうしてサニーを叱っているのも自分のためでもあると思うと照れ臭くなってきた。
「トリコ。次に彼女を悲しませることがあったら許さないからね」
「僕だって、もうあんな思いするのは嫌ですよ!」
「わーってるよ、気をつける」
……そしてようやく説教が終わったのか、瑞貴がジュースを飲むとサニーはココに尋ねる。
「で、ココ。そういうお前はどこ行く気だ?」
「僕は約二ヶ月後、ジダル王国付近さ」
「ジダル!? 人のこと言えなくね!?」
「ジダルといえば、IGO非加盟の……。グルメ犯罪が横行する治外法権地域じゃねぇか」
サニーの三途の道は当然グルメ界から猛獣がやってくることもある。それにココさんは人間も食材も危険な場所だ。この世界もただ危険区域だけが危ないってわけじゃないんだよね。
「お、お二人共。なんだかただならぬ旅で……」
「アホか、松! おめーらのほうが一番険しいから!」
「ハァ~……。そうですよね~……なんと言ってもグルメピラミッドですもんね~……」
「ちっげーよ! 『その前』だよ!」
「「えっ? その前?」」
原作を忘れてしまったから、てっきりグルメピラミッドに行ってそこでゼブラと待ち合わせすると思った。だからサニーの言うグルメピラミッドに行く前の、別の目的地のことはトリコから聞いていない。
「小松さん、大丈夫?」
「わあっ! とっとっと、大丈夫です!」
「そうは見えねーけどな……」
「落ちそうになったら俺がその前に食ってやるよ」
「トリコの瞬発力なら可能かもね」
《世界のグルメ都市を繋ぐ巨大線路・ワールドコネクト。グルメ馬車はワールドコネクトを走り、様々な危険区域を抜けて世界のグルメ都市をおよそ二年の歳月をかけて回ります。移りゆく景色と共に、ステキな旅をお楽しみください》
いわゆる食べ歩きをしながら船を回ってんだけど、小松さんのアイスが落ちそうで怖いし全然食べれていない。なんで注文したんだろう。
「そういえばココさん、髪が伸びましたね」
「修業ばかりで切る暇がなくってね。……変、かな?」
「いいえ。長い髪も新鮮で似合ってますよ」
イイ男は短髪でも長髪でも似合うってことか。私はどちらかといえば前の髪が好みだけど……洞窟の砂浜でターバンを取ったココさんが印象的なんだよね。
一つのテラスに行きついた私たちはそこでワインやジュースを飲みながら景色を楽しむ。今は海だけしかないけど、それでも太陽の光に反射して輝いているし充分綺麗だな~。
「ところで、サニーさんはどこで降りるんですか?」
「ああ。俺(レ)は観光地じゃねーが、ワック大陸・三途の道へ続く森だ」
「三途の道だと?」
「グルメ界へ続く道か」
「ええっ!?」
「まさかサニー、またグルメ界へ!?」
「いやいや、ンなバカなことはしねーよ。ちと、ある男に会いにな」
「三途の道にいる人間は一人しかいない。サニーも、一筋縄ではいかない旅だな……」
さすがに前回で学習したのか自分がまだグルメ界へ行くほどのレベルじゃないとわかったみたい。ある男にって、誰に会いに行くんだろう?
「あっ、サニー」
「ん?」
ガンッ!
「「「!?」」」
手摺りに腕を当てるサニーの隣に立って呼ぶと振り向いたので、私は拳骨をくらわした。もちろん本気でやったせいか、サニーは頭を押さえて涙目になっている。
「ってーな! 何(ニ)すんだ!」
「トリコをグルメ界へ行かせた罰」
サニーは先にグルメ界へ行った経験者なのに、トリコがグルメ界へ行きたいという心を見事に煽ってくれた。
「行ったのはトリコだから奴の責任だろうが!」
「あんたが少しでも止めて行ったなら全責任はトリコだよ。でもトリコや小松さんから詳しく話を聞けば『大したことない』とか大嘘ついたじゃん! 私と次郎さんが間に合ったからよかったものの、一歩遅かったら本当にヤバかったんだからね!」
……瑞貴がサニーに説教をしている中、空気が他者を寄せ付けなかったのでトリコも小松もココも傍観する他なかった。
「わ~……瑞貴さんが怖い……」
「それにしても、うらやましいね」
「あん? 何がだ?」
「瑞貴ちゃんはグルメ界の経験者とはいえ身を挺して向かった。小松くんだって気が気じゃなかったんだ。こんなにも心配してくれる人がいるってのは幸せなことだよ」
「ああ……」
ココの言葉を確認したことは何度もあった。こうしてサニーを叱っているのも自分のためでもあると思うと照れ臭くなってきた。
「トリコ。次に彼女を悲しませることがあったら許さないからね」
「僕だって、もうあんな思いするのは嫌ですよ!」
「わーってるよ、気をつける」
……そしてようやく説教が終わったのか、瑞貴がジュースを飲むとサニーはココに尋ねる。
「で、ココ。そういうお前はどこ行く気だ?」
「僕は約二ヶ月後、ジダル王国付近さ」
「ジダル!? 人のこと言えなくね!?」
「ジダルといえば、IGO非加盟の……。グルメ犯罪が横行する治外法権地域じゃねぇか」
サニーの三途の道は当然グルメ界から猛獣がやってくることもある。それにココさんは人間も食材も危険な場所だ。この世界もただ危険区域だけが危ないってわけじゃないんだよね。
「お、お二人共。なんだかただならぬ旅で……」
「アホか、松! おめーらのほうが一番険しいから!」
「ハァ~……。そうですよね~……なんと言ってもグルメピラミッドですもんね~……」
「ちっげーよ! 『その前』だよ!」
「「えっ? その前?」」
原作を忘れてしまったから、てっきりグルメピラミッドに行ってそこでゼブラと待ち合わせすると思った。だからサニーの言うグルメピラミッドに行く前の、別の目的地のことはトリコから聞いていない。