渾身の一作! 完成メルク包丁
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小松さんにはトラウマになっているに違いない。今だって震えているし、ただでさえ大きい首領(ドン)ドングリが巨大に見えるだろう。
「っ……!」
小松さんは首領(ドン)ドングリに左手を置いて右手の包丁を当て、そして……――見事に真っ二つに切ることができた。トリコも感嘆の声を漏らす。
「おおっ……!」
「あのとき、僕の包丁を折った石より硬い首領(ドン)ドングリ……こんなにサクッと切れましたよ! トリコさん! 瑞貴さん!」
「やったね、小松さん! メルクさん、ありがとう!」
「さすがはメルク包丁だな」
「どんな大きさの首領(ドン)ドングリにも、同じ切れ味で使えるはずだよ」
小松さんは嬉しそうに首領(ドン)ドングリをサクサクと切っていくけど、隣にいる私も目を奪われっぱなしなくらいスゴい切れ味だ。
「ハァ~! トリコさんとコンビを組んで、初めての旅で、憧れのメルク包丁を作ってもらえて、もう大感激です! これでトリコさんに、もっともっといろんな料理を瑞貴さんと一緒に作ってあげられます! それに――」
「メルクの星屑も捕獲に成功したしな! 今回の旅はグルメ界攻略のための、いい修業になったぜ!」
「前は重力に押し潰されっぱなしだったもんね」
「うっせ!」
まあ、グルメ界は重力だけじゃないけどね。トリコがグルメ界で経験した現象はほんの一部にしか過ぎない。きっと一龍会長はいろんな修業場所を用意してくれただろう。
「さっ、小松さん。調理に取り掛かろう。今回は新しい包丁の切れ味を試したいだろうから、私はサポートに入るね」
「はい!」
「羽衣豚の生ハム――向こうが透けて見えるほど薄く切ることで、絶妙な塩加減とコクが味わえる」
新しい包丁で薄く切り続けて行く小松さん。切れ味だけじゃなく小松さんの技術もあってこその手際だ。
「オニオンバナナ――ごくごく小さな細胞を、傷つけないように規則的に切らないと強烈な酵素が働いて、料理人を二十四時間号泣させ続けると言われている」
サッサッサッと綺麗に切れ目を入れて細かく切ったオニオンバナナ。大雑把から小さな作業まで全てできるなんて!
「スゴい! 細かい作業もなんなくこなせる! こんな感覚今まで感じたことありません!」
「おおっ! よかったな、小松!」
「スゴいスゴい! これで作業のバリエーションもグッと広がるね!」
「はい!」
それからいろんな食材を切っていき下拵えが完了した。たくさん切ったから、額の汗を拭う小松さんと顔を見合わせて笑っていたら――。
「「あっ!」」
「う、うまい……! 何これ……!」
「「え――っ!?」」
またトリコがメルクの星屑の前にいた。調理に使うからと結界を解いたのが仇になったか!?
「やっぱし先に食べちゃったんですかぁ!?」
「この食いしん坊!」
「だから、練習だって。へへっ」
「って、またですか!? も~~」
「する必要ないでしょ!」
とりあえずトリコをメルクの星屑から引き剥がした。作業も大詰めになり、できた素材を釜戸にセットする。
「っ……!」
小松さんは首領(ドン)ドングリに左手を置いて右手の包丁を当て、そして……――見事に真っ二つに切ることができた。トリコも感嘆の声を漏らす。
「おおっ……!」
「あのとき、僕の包丁を折った石より硬い首領(ドン)ドングリ……こんなにサクッと切れましたよ! トリコさん! 瑞貴さん!」
「やったね、小松さん! メルクさん、ありがとう!」
「さすがはメルク包丁だな」
「どんな大きさの首領(ドン)ドングリにも、同じ切れ味で使えるはずだよ」
小松さんは嬉しそうに首領(ドン)ドングリをサクサクと切っていくけど、隣にいる私も目を奪われっぱなしなくらいスゴい切れ味だ。
「ハァ~! トリコさんとコンビを組んで、初めての旅で、憧れのメルク包丁を作ってもらえて、もう大感激です! これでトリコさんに、もっともっといろんな料理を瑞貴さんと一緒に作ってあげられます! それに――」
「メルクの星屑も捕獲に成功したしな! 今回の旅はグルメ界攻略のための、いい修業になったぜ!」
「前は重力に押し潰されっぱなしだったもんね」
「うっせ!」
まあ、グルメ界は重力だけじゃないけどね。トリコがグルメ界で経験した現象はほんの一部にしか過ぎない。きっと一龍会長はいろんな修業場所を用意してくれただろう。
「さっ、小松さん。調理に取り掛かろう。今回は新しい包丁の切れ味を試したいだろうから、私はサポートに入るね」
「はい!」
「羽衣豚の生ハム――向こうが透けて見えるほど薄く切ることで、絶妙な塩加減とコクが味わえる」
新しい包丁で薄く切り続けて行く小松さん。切れ味だけじゃなく小松さんの技術もあってこその手際だ。
「オニオンバナナ――ごくごく小さな細胞を、傷つけないように規則的に切らないと強烈な酵素が働いて、料理人を二十四時間号泣させ続けると言われている」
サッサッサッと綺麗に切れ目を入れて細かく切ったオニオンバナナ。大雑把から小さな作業まで全てできるなんて!
「スゴい! 細かい作業もなんなくこなせる! こんな感覚今まで感じたことありません!」
「おおっ! よかったな、小松!」
「スゴいスゴい! これで作業のバリエーションもグッと広がるね!」
「はい!」
それからいろんな食材を切っていき下拵えが完了した。たくさん切ったから、額の汗を拭う小松さんと顔を見合わせて笑っていたら――。
「「あっ!」」
「う、うまい……! 何これ……!」
「「え――っ!?」」
またトリコがメルクの星屑の前にいた。調理に使うからと結界を解いたのが仇になったか!?
「やっぱし先に食べちゃったんですかぁ!?」
「この食いしん坊!」
「だから、練習だって。へへっ」
「って、またですか!? も~~」
「する必要ないでしょ!」
とりあえずトリコをメルクの星屑から引き剥がした。作業も大詰めになり、できた素材を釜戸にセットする。