渾身の一作! 完成メルク包丁
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……初代メルクの元に辿り着いたトリコは、無事メルクの星屑の捕獲に成功する。瑞貴と小松は、二代目メルクの包丁で素晴らしい料理を作った。メルクはようやく砥ぎ師としての自信を持てるようになるのだった。
メルクはトリコが持ち帰ったメルクの星屑を砥石に使って、小松ために新しい包丁の完成を目指し、瑞貴の薙刀をパワーアップさせるために砥ぐ!
☆☆☆☆☆
小松さんの包丁ができるまで私たちはメルクさんの家に泊まることなり、使ったメルクの星屑から出る粉をしっかり集めていた。それにしてもメルクさんの作業には毎度小松さんも私も見惚れてしまう。
「うわ~スゴい!」
「だんだんできてきたね、メルクさん!」
「フゥ……さすがデロウスの牙。ここまで硬いとは……! 数千度で熱しても、決して変形することがないから、ハンマーで叩いて形を形成する鍛造という作業ができない。少しずつ、メルクの星屑で削っていくしか……」
「確かに、もう何日も削り続けてますもんね……」
「それでやっとこの形……かなりの強度だね……」
「――ウッヒョー!」
「「「?」」」
喜びの声が聞こえて顔を向ければ、溜まったメルクの星屑の粉の前に目尻に涙を溜め、ヨダレを垂らして感動しているトリコがいた……って、おい!
「う、うまい……! 何これ……!」
「「な――っ!?」」
「ちょ、ちょっとトリコさん、まさか! メルクの星屑の調味料、食べちゃったんですか!? どうして先に食べちゃうんですかー!」
「小松さんの包丁が完成したら四人で一緒に食べようって約束したじゃない! だから結界もかけずにそのままにしてるんでしょ!」
「「この食いしん坊ー!」」
「食ってねぇよ」
「え……えっ?」
食べていないのに、あんなリアクションしていたの?
「いや、包丁作りにあんまり時間がかかるもんだから、メルクの星屑を食べたときのリアクションをちょっと練習してたんだ。ヒヒッ」
「なんですかーそれ!」
「てか、練習する必要あるの?」
「香りがスゲェんだよ、これ! 凄まじい勢いで食欲に直撃して来るこのスパイス! 嗅いだこともねぇ新種のうまみ成分か~! きっとうめーぞ!」
「ハァ……」
「本気で結界かけておこうかな……」
こりゃもしかしなくても絶対いつか食うぞ、こいつ……。
シュリィン!
「「「!」」」
鋭い音に顔を向ければ、メルクさんが牙をメルクの星屑で砥いでいた。その際に放たれる輝きが牙に反射して牙自身も輝いている。
「すぐ完成させるよ。もう少し待ってて」
「「「うん!」」」
今までメルクさんの仕事を見学していたけど、今のメルクさんは全然違う。自分の腕に疑いを持つことなく、トリコからも二代目を託していたと聞かされたから、さらに自信が付いているんだ。きっと、いい包丁になるよ。
メルクはトリコが持ち帰ったメルクの星屑を砥石に使って、小松ために新しい包丁の完成を目指し、瑞貴の薙刀をパワーアップさせるために砥ぐ!
☆☆☆☆☆
小松さんの包丁ができるまで私たちはメルクさんの家に泊まることなり、使ったメルクの星屑から出る粉をしっかり集めていた。それにしてもメルクさんの作業には毎度小松さんも私も見惚れてしまう。
「うわ~スゴい!」
「だんだんできてきたね、メルクさん!」
「フゥ……さすがデロウスの牙。ここまで硬いとは……! 数千度で熱しても、決して変形することがないから、ハンマーで叩いて形を形成する鍛造という作業ができない。少しずつ、メルクの星屑で削っていくしか……」
「確かに、もう何日も削り続けてますもんね……」
「それでやっとこの形……かなりの強度だね……」
「――ウッヒョー!」
「「「?」」」
喜びの声が聞こえて顔を向ければ、溜まったメルクの星屑の粉の前に目尻に涙を溜め、ヨダレを垂らして感動しているトリコがいた……って、おい!
「う、うまい……! 何これ……!」
「「な――っ!?」」
「ちょ、ちょっとトリコさん、まさか! メルクの星屑の調味料、食べちゃったんですか!? どうして先に食べちゃうんですかー!」
「小松さんの包丁が完成したら四人で一緒に食べようって約束したじゃない! だから結界もかけずにそのままにしてるんでしょ!」
「「この食いしん坊ー!」」
「食ってねぇよ」
「え……えっ?」
食べていないのに、あんなリアクションしていたの?
「いや、包丁作りにあんまり時間がかかるもんだから、メルクの星屑を食べたときのリアクションをちょっと練習してたんだ。ヒヒッ」
「なんですかーそれ!」
「てか、練習する必要あるの?」
「香りがスゲェんだよ、これ! 凄まじい勢いで食欲に直撃して来るこのスパイス! 嗅いだこともねぇ新種のうまみ成分か~! きっとうめーぞ!」
「ハァ……」
「本気で結界かけておこうかな……」
こりゃもしかしなくても絶対いつか食うぞ、こいつ……。
シュリィン!
「「「!」」」
鋭い音に顔を向ければ、メルクさんが牙をメルクの星屑で砥いでいた。その際に放たれる輝きが牙に反射して牙自身も輝いている。
「すぐ完成させるよ。もう少し待ってて」
「「「うん!」」」
今までメルクさんの仕事を見学していたけど、今のメルクさんは全然違う。自分の腕に疑いを持つことなく、トリコからも二代目を託していたと聞かされたから、さらに自信が付いているんだ。きっと、いい包丁になるよ。