御披露目! 二代目襲名とメルクの星屑!
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「俺は今までずっと、自分の力を疑い続けてきた。ホントに自信を持って包丁を作ったことは、ただの一度もなかったんだ……。小松シェフと瑞貴がくれた勇気と自信は、これまでずっと俺の心にへばりついていた不安を一気に拭い去ってくれた。本当に…本当に感謝している!」
私たちが料理で伝えたかったことを、メルクさんにはしっかり伝わっていたんだ。
「金はいらない。でも、全身全霊で作るよ! これが――真の二代目としての、初めての仕事だ!」
まるでメルクさんの気合いと思いに応えるように、竜王デロウスの牙も光っていた。
「あ、ありがとうございます!」
「ただし、素材はもう一つ――これも使わせてもらうけど、いいかな?」
「あっ、それは!」
「小松の折れた包丁じゃねぇか!」
「包丁が言ってるんだ……『まだ働ける』って」
「えっ……?」
「『死にたくない』って、『離れたくない』って叫んでいるんだよ……!」
小松さんの折れた包丁をメルクさんは何度も眺めていた。私たちに食材の声が聞こえるように、メルクさんも包丁の声を聞くことができる人だったんだ。
「何年も包丁を見続けてきたが、俺はこんな包丁を見たことがない。ここまで包丁に愛情を注げる小松シェフだから、迷わずこの素材を選んだ。このデロウスの牙もきっと大切にしてもらえると思ったし。それに――この折れた包丁の気持ちも汲んであげられるかと」
「メ、メルクさん……!」
「いいよね、小松シェフ?」
「もちろんです……もちろんですよ! ありがとうございます……!」
「よかったね、小松さん」
新しい包丁を貴重な牙で作ってくれて、さらに元の包丁の意をくんでくれて、小松さんは感謝と嬉しさが入り交じって涙を流す。なんだか私も嬉しくなって小松さんの背中を撫でて宥めていく。
「そういや、初代のおっさんも小松と瑞貴の包丁を褒めてたな」
「私まで!?」
「ああ」
――トリコはヘビーホールで初代メルクさんとの会話を話してくれた。
『ん? その包丁は?』
『ああ。それは俺とコンビを組んでいる料理人と、仲間の包丁さ。正直そいつらがなきゃ、俺はここまで辿り着けなかった』
『どれ……』
……初代メルクは初めに小松の包丁に巻いていた布を少し取ると、その輝きに目を見開いた。
『これは……!』
……続いて瑞貴の包丁に巻いていた布を取れば、同じように目を見開くのだった。
『こっちも……! うーん……なるほど。どちらもいい包丁じゃ。いつぶりじゃろうな、私が包丁を見て持ち主に興味を持ったのは。トリコよ、お主最高のパートナーと仲間を見つけたのう!』
『ああ!』
――まさか初代メルクさんが、小松さんならともかく、私の包丁も見て褒めてくれるとは思わなった。
私たちが料理で伝えたかったことを、メルクさんにはしっかり伝わっていたんだ。
「金はいらない。でも、全身全霊で作るよ! これが――真の二代目としての、初めての仕事だ!」
まるでメルクさんの気合いと思いに応えるように、竜王デロウスの牙も光っていた。
「あ、ありがとうございます!」
「ただし、素材はもう一つ――これも使わせてもらうけど、いいかな?」
「あっ、それは!」
「小松の折れた包丁じゃねぇか!」
「包丁が言ってるんだ……『まだ働ける』って」
「えっ……?」
「『死にたくない』って、『離れたくない』って叫んでいるんだよ……!」
小松さんの折れた包丁をメルクさんは何度も眺めていた。私たちに食材の声が聞こえるように、メルクさんも包丁の声を聞くことができる人だったんだ。
「何年も包丁を見続けてきたが、俺はこんな包丁を見たことがない。ここまで包丁に愛情を注げる小松シェフだから、迷わずこの素材を選んだ。このデロウスの牙もきっと大切にしてもらえると思ったし。それに――この折れた包丁の気持ちも汲んであげられるかと」
「メ、メルクさん……!」
「いいよね、小松シェフ?」
「もちろんです……もちろんですよ! ありがとうございます……!」
「よかったね、小松さん」
新しい包丁を貴重な牙で作ってくれて、さらに元の包丁の意をくんでくれて、小松さんは感謝と嬉しさが入り交じって涙を流す。なんだか私も嬉しくなって小松さんの背中を撫でて宥めていく。
「そういや、初代のおっさんも小松と瑞貴の包丁を褒めてたな」
「私まで!?」
「ああ」
――トリコはヘビーホールで初代メルクさんとの会話を話してくれた。
『ん? その包丁は?』
『ああ。それは俺とコンビを組んでいる料理人と、仲間の包丁さ。正直そいつらがなきゃ、俺はここまで辿り着けなかった』
『どれ……』
……初代メルクは初めに小松の包丁に巻いていた布を少し取ると、その輝きに目を見開いた。
『これは……!』
……続いて瑞貴の包丁に巻いていた布を取れば、同じように目を見開くのだった。
『こっちも……! うーん……なるほど。どちらもいい包丁じゃ。いつぶりじゃろうな、私が包丁を見て持ち主に興味を持ったのは。トリコよ、お主最高のパートナーと仲間を見つけたのう!』
『ああ!』
――まさか初代メルクさんが、小松さんならともかく、私の包丁も見て褒めてくれるとは思わなった。