御披露目! 二代目襲名とメルクの星屑!
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「トリコ」
「ん?」
「お帰り」
(ホォ……迷いがなくなってるな。一流の職人としての自信に満ち溢れている。瑞貴、小松、お前らはしっかり役目を果たしてくれたようだな)
……自分がメルクの星屑を捕獲できたように、瑞貴と小松も『メルクに自信を持ってもらう』という仕事をちゃんと完遂できたと、トリコはメルクの瞳を見て実感した。
「何から話そうか。伝えることが山ほどあるぜ」
――トリコが全てを話し終えたのは夜になっていた。
しかし初代メルクさんが帰ってこなかった理由とすでに二代目を託していたのに気づかなかったのが……全て声が小さかったからって。おかげでメルクさんがいろいろショックを受けて顔をうつむけているし、小松さんも私も呆れているよ。
「声小さかっただけって、そんなのアリ……?」
「それマジですか?」
「なんつーオチだよ……」
声が小さいから言ったことも伝わらず、無口で人見知りという噂が立っていたのか……。
「確かに、いつも何かゴニョゴニョ言ってたような気はしてたけど……。でも、今はとにかく――何よりも師匠が無事で、よかった……! ホントに……!」
六年も気がかりだった初代メルクさんの安否がわかって、メルクさんも嬉しそうに涙を流した。しかしまさか、一龍会長の依頼だったとはね……。
「さて本題だ。これを見な!」
「なんですか!? この綺麗な石!」
「綺麗! まるで本物の金みたい!」
トリコが袋から出したのは、金色に輝く石がいくつもあった。トリコが持ち帰る石と言えばただ一つ。メルクさんもわかったようだ。
「も、もしかしてこれが……!」
「ああ。メルクの星屑だ」
「この世のあらゆる物質を砥ぐことができる、幻の砥石! これがメルクの星屑……なんて美しい!」
「約束だぜ? これで小松の包丁を作ってやってくれ」
「もちろん! 任せてくれ!」
メルクさんは下に降りて行ったと思ったら、変わった石を持って戻って来たけど……普通の石じゃない。
「それは何? なんか神々しいというか、存在感があるっていうか……」
「竜王デロウスの牙……。一万年は生きたと言われる伝説の竜。デロウスは生涯たった一本しか生えない牙のみで、この世の王となった。これはその竜王の牙の一部。その昔、師匠が発見したデロウスの化石から採取した物だが、あまりの強度に加工が難しく、長年眠っていた。メルクの星屑なら、これを削り、研ぐことができる!」
「ま、まさか……! そんな貴重なモノで、僕の包丁を……!?」
「おいおい、ホントにいいのか? それ、注文したら数十億はきかねぇだろ。小松、そんな金持ってねぇぞ」
「むしろ、一生稼いで払えるかどうかも怪しいね……」
「お金はいらないよ」
「「「!」」」
それってつまり、タダで作ってくれるってこと!? 超が付くほど貴重な竜王の歯を使っちゃうのに!?
「ん?」
「お帰り」
(ホォ……迷いがなくなってるな。一流の職人としての自信に満ち溢れている。瑞貴、小松、お前らはしっかり役目を果たしてくれたようだな)
……自分がメルクの星屑を捕獲できたように、瑞貴と小松も『メルクに自信を持ってもらう』という仕事をちゃんと完遂できたと、トリコはメルクの瞳を見て実感した。
「何から話そうか。伝えることが山ほどあるぜ」
――トリコが全てを話し終えたのは夜になっていた。
しかし初代メルクさんが帰ってこなかった理由とすでに二代目を託していたのに気づかなかったのが……全て声が小さかったからって。おかげでメルクさんがいろいろショックを受けて顔をうつむけているし、小松さんも私も呆れているよ。
「声小さかっただけって、そんなのアリ……?」
「それマジですか?」
「なんつーオチだよ……」
声が小さいから言ったことも伝わらず、無口で人見知りという噂が立っていたのか……。
「確かに、いつも何かゴニョゴニョ言ってたような気はしてたけど……。でも、今はとにかく――何よりも師匠が無事で、よかった……! ホントに……!」
六年も気がかりだった初代メルクさんの安否がわかって、メルクさんも嬉しそうに涙を流した。しかしまさか、一龍会長の依頼だったとはね……。
「さて本題だ。これを見な!」
「なんですか!? この綺麗な石!」
「綺麗! まるで本物の金みたい!」
トリコが袋から出したのは、金色に輝く石がいくつもあった。トリコが持ち帰る石と言えばただ一つ。メルクさんもわかったようだ。
「も、もしかしてこれが……!」
「ああ。メルクの星屑だ」
「この世のあらゆる物質を砥ぐことができる、幻の砥石! これがメルクの星屑……なんて美しい!」
「約束だぜ? これで小松の包丁を作ってやってくれ」
「もちろん! 任せてくれ!」
メルクさんは下に降りて行ったと思ったら、変わった石を持って戻って来たけど……普通の石じゃない。
「それは何? なんか神々しいというか、存在感があるっていうか……」
「竜王デロウスの牙……。一万年は生きたと言われる伝説の竜。デロウスは生涯たった一本しか生えない牙のみで、この世の王となった。これはその竜王の牙の一部。その昔、師匠が発見したデロウスの化石から採取した物だが、あまりの強度に加工が難しく、長年眠っていた。メルクの星屑なら、これを削り、研ぐことができる!」
「ま、まさか……! そんな貴重なモノで、僕の包丁を……!?」
「おいおい、ホントにいいのか? それ、注文したら数十億はきかねぇだろ。小松、そんな金持ってねぇぞ」
「むしろ、一生稼いで払えるかどうかも怪しいね……」
「お金はいらないよ」
「「「!」」」
それってつまり、タダで作ってくれるってこと!? 超が付くほど貴重な竜王の歯を使っちゃうのに!?