御披露目! 二代目襲名とメルクの星屑!
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
☆☆☆☆☆
……近況報告はここまでにして、トリコは本来の目的のために在り処を知っている初代メルクに問いかける。
「んで、俺がここに来た理由だが……二代目もそいつを欲しがっている。それに、俺のほうも会長(オヤジ)からの依頼なんだよな」
「フフッ、龍さんからの依頼か。ついて来い、案内しよう。――メルクの星屑のある場所へ」
初代メルクが案内した場所は、金色の巨大な鉱石のような砥石――メルクの星屑があった。シャインロック層の岩とは比べ物にならないくらい輝いて、まるで光の中にいるようだ。
「おおっ!」
「これがメルクの星屑じゃ。好きなだけ持ってけい!」
「じゃあ、遠慮なくいただくぜ! ――15連釘パンチ!!」
「おおっ……!」
真正面にあるメルクの星屑にトリコは15連釘パンチを撃ち付けて巨大なメルクの星屑に亀裂ができた。その威力に初代メルクも感心するのだった。
☆☆☆☆☆
翌日の夕方。私たちはこれまでメルクさんに仕事の合間に包丁の研ぎ方を教わっていたので、今日も実践でやることになった。最初は小松さんだけどスゴい集中している。
シャッ――……キラッ!
「そう! 今の感じだ!」
「できた!」
「次は瑞貴の番だな」
「う、うん!」
「がんばってください!」
私の番だけど緊張する……。メルクさんに教わった通り、集中して……!
シャッ――……キラッ!
「フゥ……よかった、できた!」
緊張したけどなんとか成功してよかった。
「さすがは瑞貴と小松シェフ! 二人共、筋がいい! 普通の人は一年かかると言われる研ぎ方を、たった数日で覚えるなんて!」
「メルクさんの指導がいいからだよ」
「ちなみにメルクさんは、今の研ぎ方を何日で習得されたんですか?」
「俺は初めてやったらできたけど」
「「スッゲ。やっぱ天才だ、この人……」」
一年かかる研ぎ方を、私たちですら数日なのに自分は初めてって……よく自信喪失になっていたな。真面目だからか?
コツ、コツ――……。
「「「!」」」
足音が聞こえて私たちは顔を向けると、入口に大きな袋を担いだトリコがいた。
「おーい、今戻ったぞ! ワリィな、遅くなって!」
「トリコさん……!」
「トリコ!」
涙ぐむ小松さんはトリコに抱きつき、私はそばに立ってトリコを見上げる。
「心配してたんですよー!」
「でもよかった。無事に帰って来てくれて!」
トリコはポンポンと私の頭を優しく叩いたあと撫でてくれた。トリコにこうされるのは嫌いじゃない。むしろ好きなほうだ。