ノッキングの達人! フグ鯨、実食の時!
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「な、なるほど……」
「ゆっくりね」
「はい……」
ゆっくりとはいえ、小松さんは迷いもなく10センチで止めた。スゴい……! ココさんも感心している。
(ピタリ10センチで止めたな)
(身が、ズッシリ重い……! これがフグ鯨本来の重量感か……!)
「次はエラから入れて、下顎の骨を切断しよう」
「はい……」
下顎に入れた包丁がパキッと骨を切断した音が聞こえた。
(うまい!)
(難しい……。1ミリでも包丁の入れ方を間違えられないなんて……。まるで爆弾を処理するようだ……!)
小松さんの手捌きは素晴らしいけど表情に焦りが出ている。精神を物凄く使うデリケートな作業だからこそ大変なんだ。
「ああっ!」
しかしコンマ一ミリズレてしまったせいで、フグ鯨は毒化してしまった。
「次は瑞貴ちゃんの番だね。小松くん、今の内に汗を拭いたほうがいいよ」
「は、はい!」
ついに来たか……でも女だって二言はない! やってやろうじゃないか!
「まず、ヒレの部分から斜めに5センチ包丁を入れて」
「はい……」
ココさんの指示通り私は包丁を入れる。
(迷いもない手捌き……瑞貴ちゃんもうまい!)
元の世界でもこの世界でも、いろんな魚を捌いたことはあったけど、こんな魚は初めて……!
「次は尾びれから頭に向かって三枚に卸す要領で10センチ入れる」
「はい……」
スーッと10センチで止めたけど、毒化してしまった。
「あっ!」
「惜しい。コンマ1ミリズレてしまった」
交代でやったので私と小松さんは五回ずつ失敗してしまった。私が捕った分があるとはいえ、小松さんの緊張がピークになるのを感じる。
「ゆっくり、慌てないで」
(なんとかしなきゃ……やっとの思いでここまで来たんだ! なんとかしなきゃ!)
ギュッ。
「えっ」
私は小松さんの左手を握る。その手は震えて冷たくなっていたから、炎の力で自らの体温を上げて小松さんの手を温める。
「み、瑞貴さん……」
「落ち着いて。それじゃあ捌けるモノも捌けないよ。私たちならできる、そうでしょう?」
微笑むと小松さんの震えが止まってきた。落ち着いたようだ。
「はい!」
「ココさん、次の指示をお願いします」
「わかった」
そして私たちは毒袋が見える段階に成功した。捌くやり方は違っても、毒袋の取り除き方は同じらしい。
「見えた、毒袋だ!」
「おおっ!」
「これが……!」
「フグ鯨の毒袋……!」
身の中にある紫色な小さな球体。集中できるように黙っていたトリコも初めて見て声を上げた。小松さんと私にとって第二段階は成功と言える。
「ゆっくりね」
「はい……」
ゆっくりとはいえ、小松さんは迷いもなく10センチで止めた。スゴい……! ココさんも感心している。
(ピタリ10センチで止めたな)
(身が、ズッシリ重い……! これがフグ鯨本来の重量感か……!)
「次はエラから入れて、下顎の骨を切断しよう」
「はい……」
下顎に入れた包丁がパキッと骨を切断した音が聞こえた。
(うまい!)
(難しい……。1ミリでも包丁の入れ方を間違えられないなんて……。まるで爆弾を処理するようだ……!)
小松さんの手捌きは素晴らしいけど表情に焦りが出ている。精神を物凄く使うデリケートな作業だからこそ大変なんだ。
「ああっ!」
しかしコンマ一ミリズレてしまったせいで、フグ鯨は毒化してしまった。
「次は瑞貴ちゃんの番だね。小松くん、今の内に汗を拭いたほうがいいよ」
「は、はい!」
ついに来たか……でも女だって二言はない! やってやろうじゃないか!
「まず、ヒレの部分から斜めに5センチ包丁を入れて」
「はい……」
ココさんの指示通り私は包丁を入れる。
(迷いもない手捌き……瑞貴ちゃんもうまい!)
元の世界でもこの世界でも、いろんな魚を捌いたことはあったけど、こんな魚は初めて……!
「次は尾びれから頭に向かって三枚に卸す要領で10センチ入れる」
「はい……」
スーッと10センチで止めたけど、毒化してしまった。
「あっ!」
「惜しい。コンマ1ミリズレてしまった」
交代でやったので私と小松さんは五回ずつ失敗してしまった。私が捕った分があるとはいえ、小松さんの緊張がピークになるのを感じる。
「ゆっくり、慌てないで」
(なんとかしなきゃ……やっとの思いでここまで来たんだ! なんとかしなきゃ!)
ギュッ。
「えっ」
私は小松さんの左手を握る。その手は震えて冷たくなっていたから、炎の力で自らの体温を上げて小松さんの手を温める。
「み、瑞貴さん……」
「落ち着いて。それじゃあ捌けるモノも捌けないよ。私たちならできる、そうでしょう?」
微笑むと小松さんの震えが止まってきた。落ち着いたようだ。
「はい!」
「ココさん、次の指示をお願いします」
「わかった」
そして私たちは毒袋が見える段階に成功した。捌くやり方は違っても、毒袋の取り除き方は同じらしい。
「見えた、毒袋だ!」
「おおっ!」
「これが……!」
「フグ鯨の毒袋……!」
身の中にある紫色な小さな球体。集中できるように黙っていたトリコも初めて見て声を上げた。小松さんと私にとって第二段階は成功と言える。