緊迫! トリコのナイフ対メルク包丁!
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「無口な師匠が口にする数少ない友人の名だった」
「師匠!?」
「お前らが言う本物のメルクってのは、『先代』の師匠のことだ。俺は『二代目』! 先代の技を継いだ後継者――二代目の研ぎ師・メルクだ!」
「二代目!?」
「驚いたな、メルクに弟子がいたとは。いや――瑞貴はそんなに驚いてねぇな」
「「えっ!?」」
「俺は『偽者』だと思っていたが、お前は最後までこいつを『メルクさん』と呼んでただろ。ここには二代目がいるって知ってたのか?」
トリコは私に顔を向けてそう言った。そのせいで小松さんもメルクさんも驚いているから、原作の知識があるなんて言えないし、嘘を混ぜた種明かしをすることにした。
「最初からわかっていたわけじゃないよ。ただ、スケルイコングの鱗を傷一つなく捌き、トリコと戦った、包丁捌きと切れ味と研ぎ方……普通の研ぎ師じゃないよ。あそこまでメルク包丁を扱えるなんて、本当のメルクさんが違うなら二代目かなと思ったわけ」
「なるほど~」
「勘がいいんだな、君は」
小松さんはポンッと拳を手の平に置き、メルクさんは私を見て微笑んだ。私が記憶に会った大男が先代のメルクさんで、違うと思った人が二代目のメルクさんだった。
「先代は噂通り、人見知りで寡黙な職人。弟子も俺以外は一人もいないよ」
「奥義を一人の弟子以外には一切秘密にする……いわゆる、一子相伝ですよね! カッコいいな~!」
「それなら最初から二代目だって言やあいいのに。俺はてっきり偽者かと……」
「だいたい、トリコさんは失礼なんですよ。いきなりケンカ売ったり、二代目を偽者呼ばわりしたり!」
「瑞貴が教えてくれねぇからだ」
「責任転嫁するな!」
実力を試すためにやったのかと思ったんだよ! それに気づけなかったトリコの落ち度でしょ!
「四天王トリコと一緒にいる、君たちは?」
「あっ、申し遅れました! 僕、あの、ホテルグルメでシェフをさせてもらってます、小松と申します。どうも~」
「デレデレすんな。気持ち悪いぞ、小松!」
「ホテルグルメって……! あの、センチュリースープを作った小松シェフ!?」
「えっ? 僕のこと、知ってるんですかー!?」
「今やホテルグルメのセンチュリースープは有名だからねぇ」
「ハハッ。こんな山奥まで名が知れてて、スゲェじゃねぇか!」
「感激だ! メルクさんが僕のことを……!」
「ちなみに小松は、俺のパートナーでもある」
「っ、トリコさん……!」
トリコの口から『パートナー』と言ってもらって嬉しいのか、先ほどまでメルクさんに照れて顔を赤くしていた小松さんはトリコにも照れている。
「へぇ……! これはスゴい客だよ! で、君は?」
「私は瑞貴です。美食屋ってとこですね。またの名を舞獣姫といいます」
「こいつも俺と小松のパートナーであり、仲間だ」
人里離れた場所だから他の人に伝わることないし、メルクさんならバラしても大丈夫だろう。
「舞獣姫って、小松シェフと共にセンチュリースープを作った美食屋兼料理人だろ!? あの各地に食材を寄付するっていう!」
「そ、そこまで知られてましたか……」
「お前もすっかり有名になったな!」
「舞獣姫としてだけどね……」
センチュリースープは仕方なくても、寄付活動のことまで山奥にいるメルクさんに知られているとは思わなかった。
「せ、先代のメルクさんも、もしかしたら知ってますかねぇ? 僕らのこと」
「全く知らないと思うよ」
「あー……」
「小松さん、そこまで落ち込まなくても……」
メルクさんにアッサリ言われたので今度は肩を落とした小松さん。でも、二代目が知っているなら先代が知っててもおかしくないんじゃ……?
「師匠!?」
「お前らが言う本物のメルクってのは、『先代』の師匠のことだ。俺は『二代目』! 先代の技を継いだ後継者――二代目の研ぎ師・メルクだ!」
「二代目!?」
「驚いたな、メルクに弟子がいたとは。いや――瑞貴はそんなに驚いてねぇな」
「「えっ!?」」
「俺は『偽者』だと思っていたが、お前は最後までこいつを『メルクさん』と呼んでただろ。ここには二代目がいるって知ってたのか?」
トリコは私に顔を向けてそう言った。そのせいで小松さんもメルクさんも驚いているから、原作の知識があるなんて言えないし、嘘を混ぜた種明かしをすることにした。
「最初からわかっていたわけじゃないよ。ただ、スケルイコングの鱗を傷一つなく捌き、トリコと戦った、包丁捌きと切れ味と研ぎ方……普通の研ぎ師じゃないよ。あそこまでメルク包丁を扱えるなんて、本当のメルクさんが違うなら二代目かなと思ったわけ」
「なるほど~」
「勘がいいんだな、君は」
小松さんはポンッと拳を手の平に置き、メルクさんは私を見て微笑んだ。私が記憶に会った大男が先代のメルクさんで、違うと思った人が二代目のメルクさんだった。
「先代は噂通り、人見知りで寡黙な職人。弟子も俺以外は一人もいないよ」
「奥義を一人の弟子以外には一切秘密にする……いわゆる、一子相伝ですよね! カッコいいな~!」
「それなら最初から二代目だって言やあいいのに。俺はてっきり偽者かと……」
「だいたい、トリコさんは失礼なんですよ。いきなりケンカ売ったり、二代目を偽者呼ばわりしたり!」
「瑞貴が教えてくれねぇからだ」
「責任転嫁するな!」
実力を試すためにやったのかと思ったんだよ! それに気づけなかったトリコの落ち度でしょ!
「四天王トリコと一緒にいる、君たちは?」
「あっ、申し遅れました! 僕、あの、ホテルグルメでシェフをさせてもらってます、小松と申します。どうも~」
「デレデレすんな。気持ち悪いぞ、小松!」
「ホテルグルメって……! あの、センチュリースープを作った小松シェフ!?」
「えっ? 僕のこと、知ってるんですかー!?」
「今やホテルグルメのセンチュリースープは有名だからねぇ」
「ハハッ。こんな山奥まで名が知れてて、スゲェじゃねぇか!」
「感激だ! メルクさんが僕のことを……!」
「ちなみに小松は、俺のパートナーでもある」
「っ、トリコさん……!」
トリコの口から『パートナー』と言ってもらって嬉しいのか、先ほどまでメルクさんに照れて顔を赤くしていた小松さんはトリコにも照れている。
「へぇ……! これはスゴい客だよ! で、君は?」
「私は瑞貴です。美食屋ってとこですね。またの名を舞獣姫といいます」
「こいつも俺と小松のパートナーであり、仲間だ」
人里離れた場所だから他の人に伝わることないし、メルクさんならバラしても大丈夫だろう。
「舞獣姫って、小松シェフと共にセンチュリースープを作った美食屋兼料理人だろ!? あの各地に食材を寄付するっていう!」
「そ、そこまで知られてましたか……」
「お前もすっかり有名になったな!」
「舞獣姫としてだけどね……」
センチュリースープは仕方なくても、寄付活動のことまで山奥にいるメルクさんに知られているとは思わなかった。
「せ、先代のメルクさんも、もしかしたら知ってますかねぇ? 僕らのこと」
「全く知らないと思うよ」
「あー……」
「小松さん、そこまで落ち込まなくても……」
メルクさんにアッサリ言われたので今度は肩を落とした小松さん。でも、二代目が知っているなら先代が知っててもおかしくないんじゃ……?