衝撃! 折れた包丁と研ぎ師メルク!
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「小松さん、それはロースバナナだね」
「大好物だ!」
「この、キャラメルキャビアをそこに乗せます」
フライパンで焼いたロースバナナを、ソースをかけた皿に乗せ、さらにキャラメルキャビアが乗っていた。ん~! 香りも最高!
「あむっ……うめー!」
「このキャラメルキャビアが、いいアクセントになってるね!」
「すぐにセンチュリースープもできますからね!」
「「〈お~/ユ~ン!〉」」
「どれもこれも、メチャクチャ、最高にうまい!」
〈ユユユユン!〉
次々とできあがる料理をトリコとユンちゃんはとてもおいしそうに食べている。かく言う私もそうなんだけどね。
「ハァ~……お前とコンビ組んでよかったぜ」
「あの~トリコさん?」
「ん?」
「グルメ界の食材って……どんな味でした?」
「…………」
小松さんが恐る恐る尋ねると、トリコはワイングラスに入っているワインを数回揺らして一気に飲み、テーブルに置いた。
「グルメ界では何も食わなかった」
「えー! そうなんですか!?」
「ホントだよ。次郎さんが差し出してくれた食材も断ったくらいなんだから」
あのとき次郎さんが焼いていたハム貝はグルメ界にしかない。もちろん快く分けてくれたんだけどトリコはそれを拒否した。次郎さんには理由もわかっているみたいだけどね。
「ど、どうして? 誰よりも食いしん坊なトリコさんが、どうして何も食べなかったんですか?」
「お前らと食べようと思ってな」
「「えっ?」」
「すまなかったな……俺一人でグルメ界に入っちまって。心配かけた」
「そんな! 何も謝ることなんか――」
「グルメ界は、俺が考えていた以上に複雑で奥が深い世界だった。俺一人での力では全てを把握して攻略するのは難しい。瑞貴、小松、お前らの力が必要だ」
「トリコ……」
「トリコさん……」
「グルメ界のメシは――瑞貴! 小松! 三人で力を合わせて、一緒に食べようぜ!」
満面の笑みでそう言ったトリコ。頼りにされて一緒に食べたいと思ってくれて嬉しいのか小松さんは涙を浮かべた。
「はい! トリコさん!」
「私は数年前に向こうで暮らしていたから食べてたけど、いいの?」
「俺たちで食べたことはないだろ? 同じ物でもきっと何倍もうまいぜ!」
「フフッ、そうだね!」
ハントには美食屋として何回も言って調理して食べたけど、トリコたちと出会って以来、一緒に食べるご飯は今までよりも最高だった。これからも楽しくなるに違いない。
小松さんは包丁を手に取り、持ってない手の腕で反対の腕をまくった。
「よーし! 今日はまだまだ作りますよー!」
「オウッ! 頼むぜ小松!」
「すぐに作りますからねー! 待っててくださいよー!」
次々と段ボールから食材を取ってリズミカルに包丁で切っていくけど……いくらなんでも多くない?
「こ、小松さん。少し落ち着いたら?」
「って、ちょっと張り切り過ぎじゃ――」
パリィンッ!
「あ?」
「えっ?」
「ん?」
〈ユン?〉
何かが割れる音がして、トリコも私も小松さんもユンちゃんも見ると……小松さんの包丁が折れてしまった。その光景はまるでスローモーションのように床に落ちた。
「大好物だ!」
「この、キャラメルキャビアをそこに乗せます」
フライパンで焼いたロースバナナを、ソースをかけた皿に乗せ、さらにキャラメルキャビアが乗っていた。ん~! 香りも最高!
「あむっ……うめー!」
「このキャラメルキャビアが、いいアクセントになってるね!」
「すぐにセンチュリースープもできますからね!」
「「〈お~/ユ~ン!〉」」
「どれもこれも、メチャクチャ、最高にうまい!」
〈ユユユユン!〉
次々とできあがる料理をトリコとユンちゃんはとてもおいしそうに食べている。かく言う私もそうなんだけどね。
「ハァ~……お前とコンビ組んでよかったぜ」
「あの~トリコさん?」
「ん?」
「グルメ界の食材って……どんな味でした?」
「…………」
小松さんが恐る恐る尋ねると、トリコはワイングラスに入っているワインを数回揺らして一気に飲み、テーブルに置いた。
「グルメ界では何も食わなかった」
「えー! そうなんですか!?」
「ホントだよ。次郎さんが差し出してくれた食材も断ったくらいなんだから」
あのとき次郎さんが焼いていたハム貝はグルメ界にしかない。もちろん快く分けてくれたんだけどトリコはそれを拒否した。次郎さんには理由もわかっているみたいだけどね。
「ど、どうして? 誰よりも食いしん坊なトリコさんが、どうして何も食べなかったんですか?」
「お前らと食べようと思ってな」
「「えっ?」」
「すまなかったな……俺一人でグルメ界に入っちまって。心配かけた」
「そんな! 何も謝ることなんか――」
「グルメ界は、俺が考えていた以上に複雑で奥が深い世界だった。俺一人での力では全てを把握して攻略するのは難しい。瑞貴、小松、お前らの力が必要だ」
「トリコ……」
「トリコさん……」
「グルメ界のメシは――瑞貴! 小松! 三人で力を合わせて、一緒に食べようぜ!」
満面の笑みでそう言ったトリコ。頼りにされて一緒に食べたいと思ってくれて嬉しいのか小松さんは涙を浮かべた。
「はい! トリコさん!」
「私は数年前に向こうで暮らしていたから食べてたけど、いいの?」
「俺たちで食べたことはないだろ? 同じ物でもきっと何倍もうまいぜ!」
「フフッ、そうだね!」
ハントには美食屋として何回も言って調理して食べたけど、トリコたちと出会って以来、一緒に食べるご飯は今までよりも最高だった。これからも楽しくなるに違いない。
小松さんは包丁を手に取り、持ってない手の腕で反対の腕をまくった。
「よーし! 今日はまだまだ作りますよー!」
「オウッ! 頼むぜ小松!」
「すぐに作りますからねー! 待っててくださいよー!」
次々と段ボールから食材を取ってリズミカルに包丁で切っていくけど……いくらなんでも多くない?
「こ、小松さん。少し落ち着いたら?」
「って、ちょっと張り切り過ぎじゃ――」
パリィンッ!
「あ?」
「えっ?」
「ん?」
〈ユン?〉
何かが割れる音がして、トリコも私も小松さんもユンちゃんも見ると……小松さんの包丁が折れてしまった。その光景はまるでスローモーションのように床に落ちた。