驚異の助っ人登場! パートナーの真の意味!
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「油断したじゃろ? 今死んでいたぞ?」
〈どこが丸腰じゃないんだか〉
「何を……!?」
「グルメ界では集中力を限界まで高めた状態を常に維持せねばならん。一瞬たりとも油断は禁物じゃ常に周りを観察し、警戒し続けるのが基本……警戒を一瞬でも怠った時点で、お主がグルメ界ビギナーだとわかる」
「警戒はしているさ……ただ、体が重いんだ。ずっと!」
「当然じゃ。ここは海抜2万メートルの場所、その名も――アングラの森」
地上よりも地球の核に近い分、重力がより強い。現在この場にいる者の体重は恐らく地上の数倍もあるだろう。
「命の滝壺から地下2万メートルまで落下してたのか……どうりで体が重いはずだ」
「心配はいらん。トリコくんなら、この重力もきっとすぐ対応する」
「目が充血して、手足が痺れる場所があったんだが……それは?」
〈お前、『エアツリー』に近づいただろ?〉
「エアツリー?」
〈実から空気を生産する不思議な木だよ〉
キングレントラーと出くわしたとき、そばにあった不思議な木がエアツリーだったのだ。
〈ただし、空気中に含まれる酸素や炭酸ガスなどをバラバラに生産するから、たまにその体積比がズレることがある。目の具合が悪くなったり手足が痺れたのは、恐らく酸素が通常より多く生産されてたんだ。酸素濃度が高くなると、体内組織が破壊されるからねぇ〉
「むしろ酸素で助かったってところか。炭酸ガスや一酸化炭素だったら即死してたかもしれねぇ……」
「ちなみに、エアツリーの実は食材でもあるんじゃ。『超特殊調理食材』じゃがのう」
「食材……食えんのかよ!?」
もちろん特殊調理食材なので簡単には調理できない。しかもフグ鯨やオゾン草以上のレベルを持つ超特殊調理食材なら尚更だ。
〈お前、砂漠以上の暑い場所に行っただろ?〉
「あ、ああ」
〈他にもこの森には『ヒートプラネット』という不思議な食材もある。そこは強い引力を持っていて、地球の重力とピッタリ釣り合っている。そのため、ヒートプラネット付近では体が重くなれずに楽に動けるんだ。ただし近づけるほどの熱波を放出しているけどな〉
「それで体が干からびそうなくらい、異常な暑さを感じたのか……!」
ミサイルサボテンに吹き飛ばされなかったら、脱出するのが遅くなって本当に干からびてしまったかもしれない。
「トリコくんが見事にハマっとった滝は、『フォールツリー』から流れ出たモノなんじゃ。獲物が木の下に入ると、たちまち葉から水のミサイルをぶつけて倒し、根から吸収してしまうのじゃ」
「これが……グルメ界か!」
人間界とは違う未知の領域にトリコは驚きながらもワクワクしているのか、少し笑みを浮かべている。それを見た白虎はニヤリと笑った。
〈じゃあ、俺はもう交代するね~。そろそろ姫が限界のようだし〉
「ハッ?」
〈ああ、安心して。命の滝壺を登るのは訳ないから姫がそのときまた呼び出すだろうし、まったね~〉
パアアァァアアア――……!!
……トリコが止めるのも甲斐なく、白虎の体が眩しいくらい光ると宙に浮いて瑞貴へと姿を変えていった。光が治まると同時に瑞貴はゆっくり着地して目を開いた。
〈どこが丸腰じゃないんだか〉
「何を……!?」
「グルメ界では集中力を限界まで高めた状態を常に維持せねばならん。一瞬たりとも油断は禁物じゃ常に周りを観察し、警戒し続けるのが基本……警戒を一瞬でも怠った時点で、お主がグルメ界ビギナーだとわかる」
「警戒はしているさ……ただ、体が重いんだ。ずっと!」
「当然じゃ。ここは海抜2万メートルの場所、その名も――アングラの森」
地上よりも地球の核に近い分、重力がより強い。現在この場にいる者の体重は恐らく地上の数倍もあるだろう。
「命の滝壺から地下2万メートルまで落下してたのか……どうりで体が重いはずだ」
「心配はいらん。トリコくんなら、この重力もきっとすぐ対応する」
「目が充血して、手足が痺れる場所があったんだが……それは?」
〈お前、『エアツリー』に近づいただろ?〉
「エアツリー?」
〈実から空気を生産する不思議な木だよ〉
キングレントラーと出くわしたとき、そばにあった不思議な木がエアツリーだったのだ。
〈ただし、空気中に含まれる酸素や炭酸ガスなどをバラバラに生産するから、たまにその体積比がズレることがある。目の具合が悪くなったり手足が痺れたのは、恐らく酸素が通常より多く生産されてたんだ。酸素濃度が高くなると、体内組織が破壊されるからねぇ〉
「むしろ酸素で助かったってところか。炭酸ガスや一酸化炭素だったら即死してたかもしれねぇ……」
「ちなみに、エアツリーの実は食材でもあるんじゃ。『超特殊調理食材』じゃがのう」
「食材……食えんのかよ!?」
もちろん特殊調理食材なので簡単には調理できない。しかもフグ鯨やオゾン草以上のレベルを持つ超特殊調理食材なら尚更だ。
〈お前、砂漠以上の暑い場所に行っただろ?〉
「あ、ああ」
〈他にもこの森には『ヒートプラネット』という不思議な食材もある。そこは強い引力を持っていて、地球の重力とピッタリ釣り合っている。そのため、ヒートプラネット付近では体が重くなれずに楽に動けるんだ。ただし近づけるほどの熱波を放出しているけどな〉
「それで体が干からびそうなくらい、異常な暑さを感じたのか……!」
ミサイルサボテンに吹き飛ばされなかったら、脱出するのが遅くなって本当に干からびてしまったかもしれない。
「トリコくんが見事にハマっとった滝は、『フォールツリー』から流れ出たモノなんじゃ。獲物が木の下に入ると、たちまち葉から水のミサイルをぶつけて倒し、根から吸収してしまうのじゃ」
「これが……グルメ界か!」
人間界とは違う未知の領域にトリコは驚きながらもワクワクしているのか、少し笑みを浮かべている。それを見た白虎はニヤリと笑った。
〈じゃあ、俺はもう交代するね~。そろそろ姫が限界のようだし〉
「ハッ?」
〈ああ、安心して。命の滝壺を登るのは訳ないから姫がそのときまた呼び出すだろうし、まったね~〉
パアアァァアアア――……!!
……トリコが止めるのも甲斐なく、白虎の体が眩しいくらい光ると宙に浮いて瑞貴へと姿を変えていった。光が治まると同時に瑞貴はゆっくり着地して目を開いた。