驚異の助っ人登場! パートナーの真の意味!
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「あれは、さっきの!」
「フッ。さっきの『アレ』を見たあとじゃと、まだ可愛く見えるわい」
「ハッ?」
ビュンッ!!
トリコは次郎の言葉に意味がわからないと呆気に取られたが、突如一陣の強い風が舞った。思わずトリコも目を閉じて腕でガードし、風がやんで恐る恐る目を開けると……自分と次郎の前に二匹よりも巨大で、足首にブレスレットを付ける白い虎が背を向けていた。
「なっ!?」
「安心せい。『彼女』……いや、『彼』は味方じゃ」
「性別どっちだよ!? いやそれより、この感じ……」
面識があるのか次郎は諭したが、トリコは目の前にいる虎から覚えのある感覚がした。
〈俺は白虎……。おい、お前ら〉
〈〈!〉〉
静かに名乗った虎――白虎は、阿修羅タイガーとキングレントラーの意識を自分に向けさせた。それを確認し、自分の体から風を舞って構える。
〈ケンカは別の所でやってくれ……。猿と……猫が……〉
〈カロロロロ!?〉
〈ビアアアア!?〉
〈うるせぇんだよ!!〉
白虎から放たれたのは風だけではなく凄まじいオーラだ。阿修羅タイガーもキングレントラーも、その迫力に恐れて森へ逃げて行った。
「『威嚇ノッキング』……ってとこかのう。なかなかやるじゃないか」
〈全然ビビってねぇ奴に言われてもなぁ。まあ本気じゃねぇし。それに比べて……そっちの男は情けねぇぜ〉
「俺までブルっちまったよ……」
得意気に笑う白虎は次郎を見たあと、次いでトリコを呆れた目で見ていた。しかしトリコ自身もそれほど恐ろしく強い証の光景を見せられたので反論することはなかった。
――マミューから離れた森の奥へ場所を移動した。安全を確認すると次郎とトリコは苔の生えた岩に腰を落とし、白虎はその隣で寝そべっていた。
二人の中心の切り株には熱した岩を乗せ、そばから生えている蔓の葉が切り株の上に屋根のように生えている。その上に次郎が捕獲したハム貝を乗せて壺焼きにしていた。
「伝説の美食屋に助けられるとは、なんと礼を言ったらいいのか……ノッキングマスター次郎」
「ハッハッハッハッ、礼には及ばんよ。お主にはいつかの列車で酒を譲ってもらった恩があるからのう」
以前トリコが小松と瑞貴と共にココに会いに行った列車で、次郎は酒を譲ってもらった。それだけで彼にとっては充分恩になるのだ。
「わしにとって酒は命……酒の恩は一生忘れんのじゃ」
「どんだけ酒好きなんだよ。てか、なんでンなに若くなってんだ? つーか、お前瑞貴だろ! 前に会った龍と同じ感じがするぞ!」
〈へぇ、俺の姿でもわかるんだ。青龍を見破っただけはあるね〉
「瑞貴が言っていた、青龍以外の四神か?」
〈そっ、俺は白虎。言っとくけど言葉遣いは勘弁してくれよ、青龍みたいに堅苦しいのはガラじゃないし、姫以外なやるなんてごめんだね。ましてや――今の姫は怒り心頭中だから〉
「えっ!」
トリコはビクッと肩を震わせた。青龍は瑞貴の体を借りて表に出ていた、すなわち白虎もそうだろう。当然白虎の中で眠っている瑞貴には外界を感知している。
「それよりトリコくん」
「ん?」
「グルメ界は初めてじゃな」
「何故、初めてだと?」
「注意力が散漫過ぎる」
「っ!」
「グルメ界に入る者として、心身共に丸腰過ぎるからじゃ」
「そんなことは……――っ!」
いきなり首元に斧と腹に槍を突きつけられた感覚がして、トリコは何回かバック転をした。斧の正体は次郎の手刀で、槍は白虎の尻尾だったのだ。
「フッ。さっきの『アレ』を見たあとじゃと、まだ可愛く見えるわい」
「ハッ?」
ビュンッ!!
トリコは次郎の言葉に意味がわからないと呆気に取られたが、突如一陣の強い風が舞った。思わずトリコも目を閉じて腕でガードし、風がやんで恐る恐る目を開けると……自分と次郎の前に二匹よりも巨大で、足首にブレスレットを付ける白い虎が背を向けていた。
「なっ!?」
「安心せい。『彼女』……いや、『彼』は味方じゃ」
「性別どっちだよ!? いやそれより、この感じ……」
面識があるのか次郎は諭したが、トリコは目の前にいる虎から覚えのある感覚がした。
〈俺は白虎……。おい、お前ら〉
〈〈!〉〉
静かに名乗った虎――白虎は、阿修羅タイガーとキングレントラーの意識を自分に向けさせた。それを確認し、自分の体から風を舞って構える。
〈ケンカは別の所でやってくれ……。猿と……猫が……〉
〈カロロロロ!?〉
〈ビアアアア!?〉
〈うるせぇんだよ!!〉
白虎から放たれたのは風だけではなく凄まじいオーラだ。阿修羅タイガーもキングレントラーも、その迫力に恐れて森へ逃げて行った。
「『威嚇ノッキング』……ってとこかのう。なかなかやるじゃないか」
〈全然ビビってねぇ奴に言われてもなぁ。まあ本気じゃねぇし。それに比べて……そっちの男は情けねぇぜ〉
「俺までブルっちまったよ……」
得意気に笑う白虎は次郎を見たあと、次いでトリコを呆れた目で見ていた。しかしトリコ自身もそれほど恐ろしく強い証の光景を見せられたので反論することはなかった。
――マミューから離れた森の奥へ場所を移動した。安全を確認すると次郎とトリコは苔の生えた岩に腰を落とし、白虎はその隣で寝そべっていた。
二人の中心の切り株には熱した岩を乗せ、そばから生えている蔓の葉が切り株の上に屋根のように生えている。その上に次郎が捕獲したハム貝を乗せて壺焼きにしていた。
「伝説の美食屋に助けられるとは、なんと礼を言ったらいいのか……ノッキングマスター次郎」
「ハッハッハッハッ、礼には及ばんよ。お主にはいつかの列車で酒を譲ってもらった恩があるからのう」
以前トリコが小松と瑞貴と共にココに会いに行った列車で、次郎は酒を譲ってもらった。それだけで彼にとっては充分恩になるのだ。
「わしにとって酒は命……酒の恩は一生忘れんのじゃ」
「どんだけ酒好きなんだよ。てか、なんでンなに若くなってんだ? つーか、お前瑞貴だろ! 前に会った龍と同じ感じがするぞ!」
〈へぇ、俺の姿でもわかるんだ。青龍を見破っただけはあるね〉
「瑞貴が言っていた、青龍以外の四神か?」
〈そっ、俺は白虎。言っとくけど言葉遣いは勘弁してくれよ、青龍みたいに堅苦しいのはガラじゃないし、姫以外なやるなんてごめんだね。ましてや――今の姫は怒り心頭中だから〉
「えっ!」
トリコはビクッと肩を震わせた。青龍は瑞貴の体を借りて表に出ていた、すなわち白虎もそうだろう。当然白虎の中で眠っている瑞貴には外界を感知している。
「それよりトリコくん」
「ん?」
「グルメ界は初めてじゃな」
「何故、初めてだと?」
「注意力が散漫過ぎる」
「っ!」
「グルメ界に入る者として、心身共に丸腰過ぎるからじゃ」
「そんなことは……――っ!」
いきなり首元に斧と腹に槍を突きつけられた感覚がして、トリコは何回かバック転をした。斧の正体は次郎の手刀で、槍は白虎の尻尾だったのだ。