驚異の助っ人登場! パートナーの真の意味!
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……時は少し遡る。グルメ界に入った早々、何故か体が重く感じて仰向けに倒れたトリコ。力を振り絞ってやっと起き上がったトリコの前には、顔を三つ持つ捕獲レベル測定不能の哺乳獣類・阿修羅タイガーがいた。
〈カロロロロ……!〉
「ぐ…ぐうっ……体が…重い……!」
阿修羅タイガーはトリコを瞳に映してロックオンして舌舐めずりをしている。狙いが自分だとわかったトリコは、顔に血管が浮き上がるほど力を入れて飛び出す。
「ぐおおぉぉおおお!! ふっ!」
だが阿修羅タイガーのほうが早く、トリコの前の地面を舌で舐めたが砂煙が上がるほどだ。一気に力を抜けたトリコは再び倒れてしまう。
「いったい、なんなんだ!? まるで体重が何倍にもなったような……――グッ!」
〈カロオオオオ!〉
「うおおぉぉおおお! レッグナイフ!!」
踏み潰される前に足を上げてレッグナイフを放つと、阿修羅タイガーの足の裏に一筋の傷ができ、あまりの痛みに尻尾でトリコを弾いた。
幸い木にぶつかることはなかったが、これも運が悪いのかもしれない。トリコが衝突した反動で落下しながら見上げたのは、不思議な木のそばにいた捕獲レベル測定不能の哺乳獣類・キングレントラーだ。
「グッ! な…なんだ……? 前がよく見えねぇ……手足も…痺れてきた……!」
〈ビアアァァアアア!!〉
体を起こそうとしても視界がぼやけて体に異常が出てきたが、お構いナシにキングレントラーが拳を振るって来たので、トリコはなんとか体勢を取る。
「じゅ、15連……釘パンチ!!」
渾身の15連釘パンチを撃ってキングレントラーを吹き飛ばしたが、ムチャな体でしたのでトリコは再び倒れてしまう。しかもキングレントラーは起き上がったのだ。
〈カロオォォオオオ!!〉
〈ビアアァァアアア!!〉
「ウッ……?」
鉢合わせした阿修羅タイガーとキングレントラーは、トリコから互いをターゲットにして戦い始めた。目を開けたトリコは二頭の戦いを見ていると、キングレントラーが腕を地に付けた衝撃で吹き飛ばされた。
吹き飛ばされた先には巨大な針が側面に何本もあり、とっさに一つをつかんで刺されることを免れる。しかし――。
「なんだ…ここは……?」
空高くあるヒートプラネットを中心に、トリコがつかんだ針の正体のサボテンが他にもいくつかあった。すると砂漠のような暑さがジワジワと体感すると体から一気に滝のような汗が噴き出て、なんなく着地できたので不思議そうに両手を見る。
「体の重みがなくなった? 手の痺れも……目の具合も治った。だが……」
次に襲いかかったのはこの暑さだ。汗がやむことなく流れて地面に落ちるが、すぐに蒸発してしまう。
「っ、暑い…異常なほど…暑い……!」
その暑さは尋常じゃなく、水分も取れないのでトリコの肌が一気に乾燥してしまう。
「ヤベェ、なんて暑さだ……体が干からびちまう……! サボテンから…水をもらおう……。サボテンだよな……? これ……」
トリコは一応確認して針に手を取る。なんにせよ今は体中が水分を欲しているのだ。
「ナイフ……!」
ボッ!
「なんだ!? ぐわあぁぁあああ!」
一つの針を切って出てきた水を飲もうとした途端、サボテンが爆発して一気に森まで吹き飛ばされる。トリコが手に取ったのは捕獲レベル不明のミサイルサボテンだったのだ。