トリコ突入! グルメ界の真実!
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……トリコがサニーにグルメ界へ行く方法を尋ねたのは、彼が一度グルメ界へ行ったと情報があったからだ。
「サニー。もう入ったんだろ、グルメ界に。お前確か、グルメ界の食材を狙ってたもんな」
「アース……アカシアのデザートだ」
「アース……!」
「……ああ」
――サニーはグルメ界に入ったことを思い出していた。人間界ではありえない気候…猛獣…何もかもが脅威となってサニーは大怪我を負ったが、与作に助けられたのだ。
『バカモンが――っ!! 今の実力じゃグルメ界は早いって何度も言っただろうが! ったく、俺が助けに行かなかったら死んでたぞ!』
『死なねーし……。それに俺は……なんでも自分で確かめなきゃ…気が済まねー質(タチ)なモンで……』
――サニーはおかげでグルメ界の脅威が身に沁みた。それをトリコに口頭で伝えるのは簡単だが……。
「ああ、入ったよ。思ったよりも大したことなかったし、グルメ界」
「やっぱりか! なあ、どっから入ったんだ? 場所を教えてくれよ!」
(トリコ……お前も俺と同じだろ。俺なんかが止めたとこで、すんなり『わかりました』ってタマじゃねぇしな。それだと、美(ツク)しくねぇもんな)
実際、瑞貴と一龍が止めた上でサニーに訊いているのだ。二人が止められないのにサニーが止められるわけがない。ヘタすれば自力で見つけて向かうに違いない。
「トリコ」
「ん?」
「グルメ界へは陸から入れる三つのルートがある。『ザーベル島・命の滝壺』、『ユトウ島・悪霊たちの港』、『ワック大陸・三途の道』……その中で最も邪魔が少なく、グルメ界へ入りやすいと言われているルート。それが――ザーベル島・命の滝壺」
「命の滝壺だな。ありがとよ、サニー!」
名前がわかれば場所も割り出せるので、立ち上がったトリコにサニーは声をかける。
「一人で行く気か?」
「当然だ。今はまだ小松もテリーも連れて行けねぇし、瑞貴は絶対止めるだろう。これは俺自身の腕試しだからな。ってことで、くれぐれも会長(オヤジ)と瑞貴には内密にしててくれよ。じゃあな」
「あっ! おい、トリコ!」
「あっ、そうだ。この店うまかったぜ、ごちそうさまでした!」
「支払い俺かよ!? 呼び出したの、おめーだろ! ったく!」
サニーの叫びも甲斐なくトリコはレストランから出て行った。しかもサニーはまだ完食してないくりうにのパスタだけだが、トリコはいくつも食べていた。もちろん完食済みである。
「一人か……ムチャするなよ、トリコ」
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……ティナにグルメ界の恐ろしさを改めて聞いて不安が出たのか、小松はセンチュリースープの鍋を見つめて浮かない顔をしている。
「グルメ界……」
「小松シェフ。お知り合いの方が見えてますけど……」
「ああ、はい。今日はお客さんが多いな」
先ほどもティナが来たのに、次に現れたのは誰かと思って迎えると……よく知る人物に小松は笑顔になった。