大空の告白! 不滅のコンビとチーム結成!
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「トリコ! 待って!」
「ダメです! その葉は!」
「えっ?」
プシュ――……!
「なんだぁ!?」
煙を吹き出しながらだんだん小さくなっていき、トリコは慌てて雲の上にある小さな芝生に乗った。そして煙が引いたとき、オゾン草は小さな茶色い塊に変化した。
「なん、だ? 種……か?」
「あの感覚だった……センチュリースープを作ったときと同じ!」
「はい……。何度も味わった仕込みや調理がうまくいかない、あの感じ……!」
私と小松さんは全く同じことを感じたんだろう。顔を見合わせて頷き、私は両手に風をまとった。
「風舞!!」
「トリコさーん!」
「えっ!?」
風舞を使って私たちはトリコの元へ着地し、オゾン草の種を調べる。と言っても雲の上にあるから触れずに見るだけなんだけど。
「種に還ったみたいですね……」
「ああ」
「もしかしてオゾン草は――特殊調理食材かもしれないよ」
「何!?」
特殊調理食材――それは調理するのに特殊な工程や技術がいる食材のことだ。前にも私たちは体験したことがある。
「フグ鯨と同じようなタイプだと思うんです。客や料理人に対し、人見知りするような繊細な食材……それが特殊調理食材」
「今トリコが葉を握ったとき、なんとなく『その葉じゃない』って食材が嫌がったような気がしたの。もしかしたら葉を剥く順序があるかもしれない」
「それを間違えると、たちまち種に還っちゃうみたいな……」
「瑞貴……小松……。お前ら、すでに食材の声を……! 食材に対する感覚をここまで鋭く研ぎ澄ませているとは……センチュリースープを完成させた経験によるものか……?」
……節乃が完成できなかったセンチュリースープを、二人でとはいえ完成させた実力は伊達じゃないとトリコは感じる。
「なるほどな! オゾン草――さすがに簡単には食わせてもらえねぇってわけか」
「探しましょう! まだ、他にもあるはずです! 大丈夫ですよ、きっと食べられます! そんな気がするんです!」
「私も、なんとなくそんな感じがする!」
「そんな気がするやなんとなくってお前ら、それも食材の声か?」
「「!」」
そうか、嫌がっているや違うって感覚がしたのは食材の――オゾン草の声だったんだ。特殊調理食材は食材の声を聞くことで調理できるんだろう。
――オゾン草はどこにあるかわからないけど、最初みたいに呼び寄せられる感覚を頼りに歩いて行く。
「ベジタブルスカイの野菜を食べてるときに感じたんです。僕たち、『野菜に選ばれてる』って! 食材に受け入れられてる感じが伝わってきたんです」
「きっとオゾン草も、また私たちの前に現れてくれるよ。今度は向こうから感じる!」
私が先導する方向は小松さんも異論はなかった。ベジタブルスカイにある他の野菜は食べられたんだもん、きっとオゾン草も食べられるんだ!
「フッ、『僕たちの』……か」
……二人の様子を見てトリコがそう呟くと、背後で何かの影がいたのは誰も気づかなかった。第六感が強い瑞貴までもだ。
「「「おっ!」」」
丘の先に見覚えのある先端を見つけて乗り越えると、オゾン草がたくさん生えていた!
「わあっ! ほら、現れました!」
「しかもこんなにたくさん!」
「マジか、これ!」
見渡す限り全てオゾン草。遠くにもたくさん生えているのが見えるよ!
「これだけあれば!」
「ああ、俺はオゾン草の中身を取り出してやる!」
「うん! やろう!」
私の風舞で一つのオゾン草に全員で乗ると、まずは何か調理するための法則性がないかと調べるため、トリコに全ての葉の匂いを確認してもらう。
「トリコ、どう?」
「わからん!」
「メチャクチャ涙目ですよー!」
最初のときもそうだったけど、オゾン草には殺虫剤のような匂いがあるし、全ての葉を嗅いだせいかトリコの顔が若干変わって涙目になっていた。
「ダメです! その葉は!」
「えっ?」
プシュ――……!
「なんだぁ!?」
煙を吹き出しながらだんだん小さくなっていき、トリコは慌てて雲の上にある小さな芝生に乗った。そして煙が引いたとき、オゾン草は小さな茶色い塊に変化した。
「なん、だ? 種……か?」
「あの感覚だった……センチュリースープを作ったときと同じ!」
「はい……。何度も味わった仕込みや調理がうまくいかない、あの感じ……!」
私と小松さんは全く同じことを感じたんだろう。顔を見合わせて頷き、私は両手に風をまとった。
「風舞!!」
「トリコさーん!」
「えっ!?」
風舞を使って私たちはトリコの元へ着地し、オゾン草の種を調べる。と言っても雲の上にあるから触れずに見るだけなんだけど。
「種に還ったみたいですね……」
「ああ」
「もしかしてオゾン草は――特殊調理食材かもしれないよ」
「何!?」
特殊調理食材――それは調理するのに特殊な工程や技術がいる食材のことだ。前にも私たちは体験したことがある。
「フグ鯨と同じようなタイプだと思うんです。客や料理人に対し、人見知りするような繊細な食材……それが特殊調理食材」
「今トリコが葉を握ったとき、なんとなく『その葉じゃない』って食材が嫌がったような気がしたの。もしかしたら葉を剥く順序があるかもしれない」
「それを間違えると、たちまち種に還っちゃうみたいな……」
「瑞貴……小松……。お前ら、すでに食材の声を……! 食材に対する感覚をここまで鋭く研ぎ澄ませているとは……センチュリースープを完成させた経験によるものか……?」
……節乃が完成できなかったセンチュリースープを、二人でとはいえ完成させた実力は伊達じゃないとトリコは感じる。
「なるほどな! オゾン草――さすがに簡単には食わせてもらえねぇってわけか」
「探しましょう! まだ、他にもあるはずです! 大丈夫ですよ、きっと食べられます! そんな気がするんです!」
「私も、なんとなくそんな感じがする!」
「そんな気がするやなんとなくってお前ら、それも食材の声か?」
「「!」」
そうか、嫌がっているや違うって感覚がしたのは食材の――オゾン草の声だったんだ。特殊調理食材は食材の声を聞くことで調理できるんだろう。
――オゾン草はどこにあるかわからないけど、最初みたいに呼び寄せられる感覚を頼りに歩いて行く。
「ベジタブルスカイの野菜を食べてるときに感じたんです。僕たち、『野菜に選ばれてる』って! 食材に受け入れられてる感じが伝わってきたんです」
「きっとオゾン草も、また私たちの前に現れてくれるよ。今度は向こうから感じる!」
私が先導する方向は小松さんも異論はなかった。ベジタブルスカイにある他の野菜は食べられたんだもん、きっとオゾン草も食べられるんだ!
「フッ、『僕たちの』……か」
……二人の様子を見てトリコがそう呟くと、背後で何かの影がいたのは誰も気づかなかった。第六感が強い瑞貴までもだ。
「「「おっ!」」」
丘の先に見覚えのある先端を見つけて乗り越えると、オゾン草がたくさん生えていた!
「わあっ! ほら、現れました!」
「しかもこんなにたくさん!」
「マジか、これ!」
見渡す限り全てオゾン草。遠くにもたくさん生えているのが見えるよ!
「これだけあれば!」
「ああ、俺はオゾン草の中身を取り出してやる!」
「うん! やろう!」
私の風舞で一つのオゾン草に全員で乗ると、まずは何か調理するための法則性がないかと調べるため、トリコに全ての葉の匂いを確認してもらう。
「トリコ、どう?」
「わからん!」
「メチャクチャ涙目ですよー!」
最初のときもそうだったけど、オゾン草には殺虫剤のような匂いがあるし、全ての葉を嗅いだせいかトリコの顔が若干変わって涙目になっていた。