発見! 野菜の王様オゾン草!
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「あれ? そういえば、ここに着いてから酸素マスクがなくても全然平気です」
「ここだけ緑が茂ってるし、きっと光合成で酸素が作られてるんだよ」
「なるほど!」
「それに、成層圏に入って気流が安定して少し暖かく感じるな」
「過ごしやすくていいですね~。まさに――天空の楽園!」
――そしてさらに歩くと蔓のカーテンが見えてきた。猛獣の気配もないし安心して蔓をよけて中に進む。
「あっ! 見てください、ミミズがいますよ!」
「これって、ミネラルミミズ! 肥えた土地にしか生息しないという畑の小さな主!」
「こいつがいるってことは近いぜ!」
「「ベジタブルスカイ!」」
小松さんが見つけた捕獲レベル1以下の昆虫類・ミネラルミミズを全員で見る。おかげでトリコが確信すると私は小松さんと顔を見合わせて喜んだ。
「スン、スン……この匂いは! 向こうからだ!」
「トリコさん!? あっ、よっこいしょ」
「小松さん、すっかりおじいさんだね……」
蔓のカーテンを抜けたときも「よっこいしょ」とか言ってたし……。とにかく走って行ったトリコを私たちは慌てて追いかけた。
「うお~!」
「な、なんですかー!? これー!」
「ス、スゴい……!」
茂みを抜けた先には、一面中野菜で埋め尽くされていた。大きいのもあれば通常サイズもあり、遠目から見てもキラキラ輝いている。
「み、見渡す限り……野菜の絨毯! ここが、天空の野菜畑・ベジタブルスカイ!」
「想像より遥かに超える広大さ……そして野菜の種類! 私、感激だよ!」
「これが野菜の香りだと!? 焼いた肉や魚に負けないくらい強く、深く、濃い香り! それでいて決して青臭くない新鮮でみずみずしい爽やかな香りだ!」
トリコはリュックを降ろすと畑の中から大根を一つ抜いた。興味があって私も近づくと、土に埋まっていたからわからなかったけど、地上にある大根とは比べ物にならないくらいの大きさだ。
「なんて重みだ……こんなに繊維と水分がズッシリ詰まった大根は初めてだぜ! 持ってみるか?」
「う、うん。――わっ!」
今までいろんな大根を手にしたことがあったけど、この重みがトリコの言うように繊維と水分が通常のより何倍もあるからこその重みなのだと気づいて目を見開いた。
「これが雲の上で育った野菜……!」
「さっそく食べてみようぜ。切ってやるから貸してみな」
「うん!」
「ナイフ!」
トリコは器用に技のナイフで皮を剥くと、切り口からみずみずしさを表すかのように水分が出ている。ひと切れ切って私にくれると、自分の分も切った。
「「この世の全ての食材に感謝を込めて、いただきます」」
挨拶をしてひと口食べると……咀嚼する度に大根の水分が口いっぱいに広がってきた。
「うまい! 信じられねぇみずみずしさ! まるで清流の甘い水が口の中に溢れて、体に染み込んでいくようだ……!」
「あとからゆっくり追いかけて来る、おでんのダシのような深いうまみ……しかもいくら噛んでも食感がシャキシャキのまま……最高!」
生で食べているのにそんな感じがしないほどの食感と味がする。調理しなくてもここまでおいしいなんて初めてだ!
「ここだけ緑が茂ってるし、きっと光合成で酸素が作られてるんだよ」
「なるほど!」
「それに、成層圏に入って気流が安定して少し暖かく感じるな」
「過ごしやすくていいですね~。まさに――天空の楽園!」
――そしてさらに歩くと蔓のカーテンが見えてきた。猛獣の気配もないし安心して蔓をよけて中に進む。
「あっ! 見てください、ミミズがいますよ!」
「これって、ミネラルミミズ! 肥えた土地にしか生息しないという畑の小さな主!」
「こいつがいるってことは近いぜ!」
「「ベジタブルスカイ!」」
小松さんが見つけた捕獲レベル1以下の昆虫類・ミネラルミミズを全員で見る。おかげでトリコが確信すると私は小松さんと顔を見合わせて喜んだ。
「スン、スン……この匂いは! 向こうからだ!」
「トリコさん!? あっ、よっこいしょ」
「小松さん、すっかりおじいさんだね……」
蔓のカーテンを抜けたときも「よっこいしょ」とか言ってたし……。とにかく走って行ったトリコを私たちは慌てて追いかけた。
「うお~!」
「な、なんですかー!? これー!」
「ス、スゴい……!」
茂みを抜けた先には、一面中野菜で埋め尽くされていた。大きいのもあれば通常サイズもあり、遠目から見てもキラキラ輝いている。
「み、見渡す限り……野菜の絨毯! ここが、天空の野菜畑・ベジタブルスカイ!」
「想像より遥かに超える広大さ……そして野菜の種類! 私、感激だよ!」
「これが野菜の香りだと!? 焼いた肉や魚に負けないくらい強く、深く、濃い香り! それでいて決して青臭くない新鮮でみずみずしい爽やかな香りだ!」
トリコはリュックを降ろすと畑の中から大根を一つ抜いた。興味があって私も近づくと、土に埋まっていたからわからなかったけど、地上にある大根とは比べ物にならないくらいの大きさだ。
「なんて重みだ……こんなに繊維と水分がズッシリ詰まった大根は初めてだぜ! 持ってみるか?」
「う、うん。――わっ!」
今までいろんな大根を手にしたことがあったけど、この重みがトリコの言うように繊維と水分が通常のより何倍もあるからこその重みなのだと気づいて目を見開いた。
「これが雲の上で育った野菜……!」
「さっそく食べてみようぜ。切ってやるから貸してみな」
「うん!」
「ナイフ!」
トリコは器用に技のナイフで皮を剥くと、切り口からみずみずしさを表すかのように水分が出ている。ひと切れ切って私にくれると、自分の分も切った。
「「この世の全ての食材に感謝を込めて、いただきます」」
挨拶をしてひと口食べると……咀嚼する度に大根の水分が口いっぱいに広がってきた。
「うまい! 信じられねぇみずみずしさ! まるで清流の甘い水が口の中に溢れて、体に染み込んでいくようだ……!」
「あとからゆっくり追いかけて来る、おでんのダシのような深いうまみ……しかもいくら噛んでも食感がシャキシャキのまま……最高!」
生で食べているのにそんな感じがしないほどの食感と味がする。調理しなくてもここまでおいしいなんて初めてだ!