発見! 野菜の王様オゾン草!
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「信じてます……トリコさん……!」
『二人共、必ず来てね! 信じてるから!』
小松の言葉と瑞貴の言葉……トリコの勢いを奮い立たせるには充分だった。
「任せな小松……! この気流の荒波の中、お前は安心して大船に乗ったつもりでいろ! 瑞貴! もう少しだけ待ってろ……必ず行く!」
自分には今守るべき存在が背にいる、そして上には待ってくれる愛しい存在がいる、その二人が信じているのに応えないわけにはいかなかった。
(普通の呼吸じゃダメだ……!)
この低酸素の中、取り込んだ酸素を逃さぬよう気管の上部で息を吐き出さず止め、口から冷気が入り含まれる最も凍りやすい成分――二酸化炭素が凍る。二酸化炭素だけを排出……酸素はまた飲み込む。
(これだ! この呼吸法! 会長(オヤジ)の言っていた、寒くても白くない息!)
トリコはこんな状況の中で、白くない息を吐く方法を見つけたのだ。おかげで体が動きやすい。
(まだスムーズにはいかねぇが、これで体が楽に動くぜ!)
気流の波に身を任せてスカイプラントの葉をつかみ、蔓に着地することができた。
パアアァァアアア――!
すると今まで自分たちを襲っていた強風がやみ、目の前に暗闇でもまばゆく輝く光がある。
「風がやんだ?」
「な、なんですか?」
するとトリコと小松の目の前に巨大な光る鳥が横切った。その鳥はトリコと小松の前を横切る際、目配りをしたが二人はその輝きと大きさに圧倒されて気づいていない。
〈アオオォォオオオ!!〉
「こいつは……雷雲の中に住むと言われる伝説の雷鳥・ライトニングフェニックス!」
「わあ……!」
一枚一枚の羽が全て輝いている。それを見たトリコは閃いて手を伸ばした。
「悪いが、一枚分けてもらうぜ」
〈アオオォォオオオ!!〉
「スゴい……! 不思議です、風を全く寄せつけないんですね!」
積乱雲の奥に去って行くライトニングフェニックスを、小松はしばし見惚れていた。
そしてライトニングフェニックスが去ったあとは再び強風や雷が訪れる。無差別に降り注ぐ雷もトリコはライトニングフェニックスの羽根でガードした。先ほどの葉とは違い傷一つない。
「フゥ~。さすがライトニングフェニックスの羽根だぜ」
しかし雷は防げても強風は別だ。ますます強くなっていく風にトリコは葉をつかんで吹き飛ばされないようにし、小松はトリコにしがみついた。
――様々な困難があったが、積乱雲の中より周りが明るくなっていた。
「空が明るくなってきた。雲のてっぺんは近いぞ!」
「!」
ラストスパートというように、トリコは光が差す上に向かって一気に駆け出す。
「もう少しだ! もう少し!」
トリコは雲の出口が見えたとき、高く飛び上がった。
『二人共、必ず来てね! 信じてるから!』
小松の言葉と瑞貴の言葉……トリコの勢いを奮い立たせるには充分だった。
「任せな小松……! この気流の荒波の中、お前は安心して大船に乗ったつもりでいろ! 瑞貴! もう少しだけ待ってろ……必ず行く!」
自分には今守るべき存在が背にいる、そして上には待ってくれる愛しい存在がいる、その二人が信じているのに応えないわけにはいかなかった。
(普通の呼吸じゃダメだ……!)
この低酸素の中、取り込んだ酸素を逃さぬよう気管の上部で息を吐き出さず止め、口から冷気が入り含まれる最も凍りやすい成分――二酸化炭素が凍る。二酸化炭素だけを排出……酸素はまた飲み込む。
(これだ! この呼吸法! 会長(オヤジ)の言っていた、寒くても白くない息!)
トリコはこんな状況の中で、白くない息を吐く方法を見つけたのだ。おかげで体が動きやすい。
(まだスムーズにはいかねぇが、これで体が楽に動くぜ!)
気流の波に身を任せてスカイプラントの葉をつかみ、蔓に着地することができた。
パアアァァアアア――!
すると今まで自分たちを襲っていた強風がやみ、目の前に暗闇でもまばゆく輝く光がある。
「風がやんだ?」
「な、なんですか?」
するとトリコと小松の目の前に巨大な光る鳥が横切った。その鳥はトリコと小松の前を横切る際、目配りをしたが二人はその輝きと大きさに圧倒されて気づいていない。
〈アオオォォオオオ!!〉
「こいつは……雷雲の中に住むと言われる伝説の雷鳥・ライトニングフェニックス!」
「わあ……!」
一枚一枚の羽が全て輝いている。それを見たトリコは閃いて手を伸ばした。
「悪いが、一枚分けてもらうぜ」
〈アオオォォオオオ!!〉
「スゴい……! 不思議です、風を全く寄せつけないんですね!」
積乱雲の奥に去って行くライトニングフェニックスを、小松はしばし見惚れていた。
そしてライトニングフェニックスが去ったあとは再び強風や雷が訪れる。無差別に降り注ぐ雷もトリコはライトニングフェニックスの羽根でガードした。先ほどの葉とは違い傷一つない。
「フゥ~。さすがライトニングフェニックスの羽根だぜ」
しかし雷は防げても強風は別だ。ますます強くなっていく風にトリコは葉をつかんで吹き飛ばされないようにし、小松はトリコにしがみついた。
――様々な困難があったが、積乱雲の中より周りが明るくなっていた。
「空が明るくなってきた。雲のてっぺんは近いぞ!」
「!」
ラストスパートというように、トリコは光が差す上に向かって一気に駆け出す。
「もう少しだ! もう少し!」
トリコは雲の出口が見えたとき、高く飛び上がった。