発見! 野菜の王様オゾン草!
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IGO会長・一龍に修業を兼ねた依頼を受けたトリコは、瑞貴と小松と共に野菜の王様・オゾン草の捕獲へと向かう。旅に向かうトリコは一龍のある言葉が心に残っていた。
『自分の食材のレベルに見合った調理をこなす料理人とコンビを組み、常に一緒に旅をする』
それは瑞貴も同じく、一龍だけでなくトリコも誓ったことがある。
『お主はグルメ界で過ごせる実力を持つだけじゃなく、環境適応能力も持っている。じゃからこそ、能力を持たないトリコが過酷な環境に順応するために瑞貴ちゃんが助けると修業にならん』
『俺が小松を守る。お前はお前自身を守れ。会長(オヤジ)の言う通り、俺の修業のためにも協力してほしい』
スカイプラントの蔓に到着したトリコと瑞貴と小松。行く手に様々な猛獣が立ちはだかるが見事乗り越えていく。しかし、途中で瑞貴はトリコと小松と別れてしまい、約束を守るために先に向かうとある者と出会う。
一方、トリコと小松の頭上に稲妻が走る雲の化け物・積乱雲が現れた!
☆☆☆☆☆
「あれは、空の立ち入り禁止区域――積乱雲だ! 別名・入道雲……その大きさは最大で1万メートル、雹や落雷を起こす。まさに雲の怪物!」
……ここからが本番だというように、トリコはリュックの中を物色する。小松もライタースーツを着て身支度を整えていると下にいたエアゴリラの群れが吹き飛ばされる姿を見て顔を青ざめた。
「えー!」
「雲の近くは乱気流の嵐だ。気合い入れていかねぇと吹き飛ばされちまう」
「さっきまで晴れていたのに、どうして急にこんな……?」
「地上付近の大気が不安定になって、一気に上昇気流となり積乱雲を生んだんだ。早い場合は数分で完成する。おっ、あった! 酸素の葉!」
トリコはリュックから一枚の葉を取り出し、マスクの中に入れると小松に手渡す。
「小松、これを付けとけ」
「なんですか?」
「酸素マスクだ。こっから先は呼吸もままならんからな」
「こんなモノが……?」
「希少な酸素の木に生える葉だ。微量な光さえあれば酸素を作ってくれる。息に含まれる二酸化炭素と光合成を行うんだ。摘んだ葉でも約一ヶ月は酸素を作り続ける代物だ」
「でも微量な光って、こんな暗くてどこに?」
「雲の中は稲妻が走る。光合成には充分さ」
「い、稲妻ですか!?」
今でも雲の隙間から光っている稲妻を見て、小松は腰が引けてしまう。中に入れば当たる可能性はあるのだから。
しかし、自分たちより先に行った瑞貴は間違いなく先にいる。それは当然積乱雲を突破しないといけない訳で――。
「瑞貴さんは、もう積乱雲の中に?」
「だろうな。あいつは実力もあるし、環境適応能力があれば落ちること以外は平気だ。むしろ、俺たちが追いつかなくちゃな」
「トリコさんは、瑞貴さんのことを信じているんですね」
「お前は信じてないのか?」
「とんでもない! 僕は上で瑞貴さんに必ず会えるって信じてます!」
「ああ。俺らが瑞貴を信じているからこそ、瑞貴も俺らを信じてるはずだ」
小松はヘルメットとゴーグルとマスクを付けたが、トリコは何も用意せず小松を背負って自身と共に紐でしっかり縛った。
『自分の食材のレベルに見合った調理をこなす料理人とコンビを組み、常に一緒に旅をする』
それは瑞貴も同じく、一龍だけでなくトリコも誓ったことがある。
『お主はグルメ界で過ごせる実力を持つだけじゃなく、環境適応能力も持っている。じゃからこそ、能力を持たないトリコが過酷な環境に順応するために瑞貴ちゃんが助けると修業にならん』
『俺が小松を守る。お前はお前自身を守れ。会長(オヤジ)の言う通り、俺の修業のためにも協力してほしい』
スカイプラントの蔓に到着したトリコと瑞貴と小松。行く手に様々な猛獣が立ちはだかるが見事乗り越えていく。しかし、途中で瑞貴はトリコと小松と別れてしまい、約束を守るために先に向かうとある者と出会う。
一方、トリコと小松の頭上に稲妻が走る雲の化け物・積乱雲が現れた!
☆☆☆☆☆
「あれは、空の立ち入り禁止区域――積乱雲だ! 別名・入道雲……その大きさは最大で1万メートル、雹や落雷を起こす。まさに雲の怪物!」
……ここからが本番だというように、トリコはリュックの中を物色する。小松もライタースーツを着て身支度を整えていると下にいたエアゴリラの群れが吹き飛ばされる姿を見て顔を青ざめた。
「えー!」
「雲の近くは乱気流の嵐だ。気合い入れていかねぇと吹き飛ばされちまう」
「さっきまで晴れていたのに、どうして急にこんな……?」
「地上付近の大気が不安定になって、一気に上昇気流となり積乱雲を生んだんだ。早い場合は数分で完成する。おっ、あった! 酸素の葉!」
トリコはリュックから一枚の葉を取り出し、マスクの中に入れると小松に手渡す。
「小松、これを付けとけ」
「なんですか?」
「酸素マスクだ。こっから先は呼吸もままならんからな」
「こんなモノが……?」
「希少な酸素の木に生える葉だ。微量な光さえあれば酸素を作ってくれる。息に含まれる二酸化炭素と光合成を行うんだ。摘んだ葉でも約一ヶ月は酸素を作り続ける代物だ」
「でも微量な光って、こんな暗くてどこに?」
「雲の中は稲妻が走る。光合成には充分さ」
「い、稲妻ですか!?」
今でも雲の隙間から光っている稲妻を見て、小松は腰が引けてしまう。中に入れば当たる可能性はあるのだから。
しかし、自分たちより先に行った瑞貴は間違いなく先にいる。それは当然積乱雲を突破しないといけない訳で――。
「瑞貴さんは、もう積乱雲の中に?」
「だろうな。あいつは実力もあるし、環境適応能力があれば落ちること以外は平気だ。むしろ、俺たちが追いつかなくちゃな」
「トリコさんは、瑞貴さんのことを信じているんですね」
「お前は信じてないのか?」
「とんでもない! 僕は上で瑞貴さんに必ず会えるって信じてます!」
「ああ。俺らが瑞貴を信じているからこそ、瑞貴も俺らを信じてるはずだ」
小松はヘルメットとゴーグルとマスクを付けたが、トリコは何も用意せず小松を背負って自身と共に紐でしっかり縛った。