白熱! トリコ対IGO会長!
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「んじゃ、瑞貴ちゃん。わしらも行くか」
「は、はい!」
水面を跳ぶ一龍会長に私も守護結界を解いて続いて跳んだ。これがIGO会長でグルメ界のトップ……戦いを断って正解だったな。そして一龍会長も私もトリコがいる浮き島に到着する。
「フフン、どうじゃ、トリコ? 水の上を飛び跳ねた気分は?」
「ハァ…ハァ……あー! まだ勝てねぇか!!」
「いやいや、だいぶ強くなったのうトリコ。わしゃ嬉しいぞい」
「俺の技はほぼ全て見せた! 俺は…俺は……グルメ界で通用するか!?」
「ウム……瑞貴ちゃんはどう思う?」
「わ、私ですか!?」
なんでいきなり私に話を振って来るんだ!? トリコもジッと真剣に見ているし……ああ、テリーの食材を探すとき『ムリ』って断言したせいだろうな。でもさっきの戦いを見ると、トリコがグルメ界で通用するかは……。
「力や技は通用しないとは言いません」
「じゃな。わしもそう思う」
「っ、ホントか!?」
私だけじゃなく一龍会長のお墨付きももらって、トリコは嬉しそうに声わ上げたけど……アイスヘルの状況を見たらまだグルメ界へは行かせられない。
「じゃが……――グルメ界ではそれだけではクリアできん」
「えっ?」
「グルメ界の敵は強暴で強い猛獣だけじゃないの。特殊な気候や気象……それに対応できなければグルメ界では到底生きてはいけないってこと」
いくら環境適応能力がある私でも、その威力や異常は目にしたし肌で感じていた。だからこそ言えるのだ。
「トリコよ。お前、アイスヘルで息が白くなったか?」
「おいおい、氷の大陸だぜ? そりゃあ、寒かったし白くなったけど?」
「ああ、ムリじゃ。それじゃあムリムリ」
「ええっ!? なんで!? 普通出るだろ!? 寒かったら白い息!」
「それじゃあ聞くが、同行した瑞貴ちゃんの息は白かったか?」
「瑞貴?」
……トリコは瑞貴を見ながらアイスヘルのことを思い出した。確かにどの場面でも白い息は見たことがなかったが、環境適応能力のせいだと思ったから気に留めなかったのだ。
「そういや……白くなかったな」
「トリコ……グルメ界に行きたいのなら、お前はこれからもっと体を――いや、細胞を様々な環境に瞬時に適応できるようにせねばならん!」
グルメ界は私が過ごした場所より、もっと過酷な場所がたくさんある。適応してさらに強くなくちゃ生き延びることはできない。
「そう言われてもよ、俺は瑞貴みたいに環境適応能力を持ってないし、いったいどうすりゃいいんだ?」
「お前、彼女と一緒にいて気づかなかったのか? 瑞貴ちゃんはある意味お手本になっとるぞ」
「「えっ?」」
能力の違いを発言したけど、一龍会長の不思議な言葉に私はトリコとそろって声を上げた。
「ああ、そうじゃ。トリコよ、わしから一つ仕事を依頼しよう」
「何? 仕事だと?」
「ああ。お前の修業にもなる」
一龍会長の修業……絶対に一筋縄じゃいかないね。どんな食材だったっけ。
「修業って……どんな食材を捕獲するんだ?」
「フフフッ、うまーい食材だぞ。――天空に咲く草・『オゾン草』じゃ!」
「オゾン草?」
「ああ。その味はひと口で天にも昇る爽快さが得られることから、別名・天空草!」
「天空草か……」
「お前のフルコースのサラダにいかがじゃ?」
「へぇ、オゾン草……いいねぇ! ん~~食ってみてーぜー!」
さすがトリコ、さっきまで一龍会長との実力にショックを受けたり、環境を適応することに驚いたりしたのに、食欲は揺るがないんだよなぁ。
「なあ瑞貴! お前も行こうぜ!」
「え~~」
「あからさまにめんどくさそうな顔すんな! オゾン草、お前だって食ってみてぇだろ!?」
「じゃ、お土産よろしく。もちろんオゾン草で」
「だ・か・ら・お前も行くんだっつーの!」
……まるで漫才のようなトリコと瑞貴のやり取りを、一龍は笑いながら見守っていた。
「は、はい!」
水面を跳ぶ一龍会長に私も守護結界を解いて続いて跳んだ。これがIGO会長でグルメ界のトップ……戦いを断って正解だったな。そして一龍会長も私もトリコがいる浮き島に到着する。
「フフン、どうじゃ、トリコ? 水の上を飛び跳ねた気分は?」
「ハァ…ハァ……あー! まだ勝てねぇか!!」
「いやいや、だいぶ強くなったのうトリコ。わしゃ嬉しいぞい」
「俺の技はほぼ全て見せた! 俺は…俺は……グルメ界で通用するか!?」
「ウム……瑞貴ちゃんはどう思う?」
「わ、私ですか!?」
なんでいきなり私に話を振って来るんだ!? トリコもジッと真剣に見ているし……ああ、テリーの食材を探すとき『ムリ』って断言したせいだろうな。でもさっきの戦いを見ると、トリコがグルメ界で通用するかは……。
「力や技は通用しないとは言いません」
「じゃな。わしもそう思う」
「っ、ホントか!?」
私だけじゃなく一龍会長のお墨付きももらって、トリコは嬉しそうに声わ上げたけど……アイスヘルの状況を見たらまだグルメ界へは行かせられない。
「じゃが……――グルメ界ではそれだけではクリアできん」
「えっ?」
「グルメ界の敵は強暴で強い猛獣だけじゃないの。特殊な気候や気象……それに対応できなければグルメ界では到底生きてはいけないってこと」
いくら環境適応能力がある私でも、その威力や異常は目にしたし肌で感じていた。だからこそ言えるのだ。
「トリコよ。お前、アイスヘルで息が白くなったか?」
「おいおい、氷の大陸だぜ? そりゃあ、寒かったし白くなったけど?」
「ああ、ムリじゃ。それじゃあムリムリ」
「ええっ!? なんで!? 普通出るだろ!? 寒かったら白い息!」
「それじゃあ聞くが、同行した瑞貴ちゃんの息は白かったか?」
「瑞貴?」
……トリコは瑞貴を見ながらアイスヘルのことを思い出した。確かにどの場面でも白い息は見たことがなかったが、環境適応能力のせいだと思ったから気に留めなかったのだ。
「そういや……白くなかったな」
「トリコ……グルメ界に行きたいのなら、お前はこれからもっと体を――いや、細胞を様々な環境に瞬時に適応できるようにせねばならん!」
グルメ界は私が過ごした場所より、もっと過酷な場所がたくさんある。適応してさらに強くなくちゃ生き延びることはできない。
「そう言われてもよ、俺は瑞貴みたいに環境適応能力を持ってないし、いったいどうすりゃいいんだ?」
「お前、彼女と一緒にいて気づかなかったのか? 瑞貴ちゃんはある意味お手本になっとるぞ」
「「えっ?」」
能力の違いを発言したけど、一龍会長の不思議な言葉に私はトリコとそろって声を上げた。
「ああ、そうじゃ。トリコよ、わしから一つ仕事を依頼しよう」
「何? 仕事だと?」
「ああ。お前の修業にもなる」
一龍会長の修業……絶対に一筋縄じゃいかないね。どんな食材だったっけ。
「修業って……どんな食材を捕獲するんだ?」
「フフフッ、うまーい食材だぞ。――天空に咲く草・『オゾン草』じゃ!」
「オゾン草?」
「ああ。その味はひと口で天にも昇る爽快さが得られることから、別名・天空草!」
「天空草か……」
「お前のフルコースのサラダにいかがじゃ?」
「へぇ、オゾン草……いいねぇ! ん~~食ってみてーぜー!」
さすがトリコ、さっきまで一龍会長との実力にショックを受けたり、環境を適応することに驚いたりしたのに、食欲は揺るがないんだよなぁ。
「なあ瑞貴! お前も行こうぜ!」
「え~~」
「あからさまにめんどくさそうな顔すんな! オゾン草、お前だって食ってみてぇだろ!?」
「じゃ、お土産よろしく。もちろんオゾン草で」
「だ・か・ら・お前も行くんだっつーの!」
……まるで漫才のようなトリコと瑞貴のやり取りを、一龍は笑いながら見守っていた。