美食王決定戦! 究極のスイーツを探せ!
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……グルメ一級建築士・スマイルが新築したお菓子の家を食べ尽くしてしまったトリコたち。嘆くスマイルを遅れている美食王決定戦会場の設営作業へ急かすティナだった。
トリコや瑞貴たちはうまい食材が集まると聞くや、さっそくその会場へと乗り込んだ!
☆☆☆☆☆
あれから数日。私たちはスマイルさんが建てた美食王決定戦の会場の観客席に来ていた。開演時間はまだだから私はジュース、リンちゃんはパフェを買って座っている。
「さすがスマイルさん! あっという間にこれだけの会場を作っちゃうなんて!」
「それにしてもスッゴい熱気だし」
〈ユユ~ン……〉
「フフッ。ユンちゃんは熱気に圧されてないね」
私の膝の上でコックリコックリと船漕ぎして眠るユンちゃんは可愛い。抱き心地も最高だし、私も癒されまくり!
「あれ? ココさんは?」
「こんな人手じゃ、時期帰んじゃね?」
小松さんの問いにサニーが首をうしろに向けて立てた親指で示したので、私も一緒にうしろを向くと観客席の一番うしろでココさんがこちらに手を振っていた。私も笑顔で振り返すと、小松さんが立ち上がって大きく手を振り始めた。
「あっ! ココさーん!」
「小松さん! こんな所で大声を出したら――」
「トリコ!」
「サニーも!」
「美食四天王じゃねぇか!」
あ~あ……思った通り周りがトリコとサニーに気づいて騒ぎ始めたよ。でも慣れているのか二人は顔色一つ変えずにステージを見ていた。
♪パラパパ~、パラッパ~ラ~♪
音楽が鳴り始めて周りがざわつくと、ステージ袖からティナさんが出てきた。
「あっ、ティナさん!」
「司会を務めることになったんだね」
《お待たせしました。特別企画・美食王決定戦! いよいよスタートです!》
「「「「「ワアアァァアアア!!」」」」」
《というわけで、司会はわたくしグルメTVキャスター・ティナで、全国生中継でお送りします》
笑顔を出したティナさんを見ると、やっぱりプロだなぁって思うのと同時に、いつも危険区で奔走していた明るい姿がないのは少し寂しい気もする。
《まずはこの大会について、主催者の『レストランボーノ』代表・フォン=ド=ボーノさんからのお話をどうぞ!》
ステージに設置されたマイクに現れたボーノさんは、目を閉じて悩みの表情でいる。
「へぇ。こんだけの催しをやろうって奴にしちゃあ、若ぇな」
「レストランボーノといえば、世界各国に手広くチェーン展開しているお店で、経営者のボーノさんはグルメ長番付10位圏内にランクインしているほどの資産家です。あのグルメ大富豪のモッコイ氏にも迫る勢いで」
意外に若くてサニーも驚いたみたい。それにしてもカーネル会長か……アイスヘルで置き去りにした恨みは忘れんぞ!
「金持ちの道楽ってとこか。この大会は」
「そうでもないみたいだよ」
「ん?」
「うまく言えないけど……なんか、訳ありみたい」
ボーノさんがありあまるお金を使うためにこの大会を開いたってサニーは思っているけど、登場したときの様子を見て私はそう思わなかった。
《勝負のポイントは、ただ一つ! 最近めっきり食欲を無くした僕の家族・クリスのために、とびっきりおいしい食材を持って来ること! 優勝者にはレストランボーノが認めるナンバー1美食王の称号を与え、賞金10億円を進呈します!》
ステージの警備員がカバーを取り外すと、ショーケースの中には本物の10億円が現れた。そのせいで観客席はますます興奮し始め、あまりの圧倒さに冷や汗も流す人もいるほとだ。それは私たちも同じだけど。
「10億円!? クリスさんって人のことをホントに心配なんですね~!」
「さぞや、美(ツク)しいんだろうな」
「それ関係ある!?」
心配の基準が美しいって……思わずツッコミを入れてしまった。でも食材を持って来るだけで10億円だなんて、小松さんの言うようにクリスさんを思うからこそ、あれほどの金額も惜しまないんだろうな。
《そして本日、ボーノさんと一緒に食材を判定するクリスさんです。どうぞ!》
ティナさんが手を伸ばすと背後の幕が上がっていく。現れたのは……捕獲レベル34の翼竜獣類・七色ネッシーじゃん!
〈グオオォォオオオ!!〉
聞いてなかったのかティナさんも驚いて身を引いているし、観客もまさか猛獣とは思ってなかったからどよめいている。
トリコや瑞貴たちはうまい食材が集まると聞くや、さっそくその会場へと乗り込んだ!
☆☆☆☆☆
あれから数日。私たちはスマイルさんが建てた美食王決定戦の会場の観客席に来ていた。開演時間はまだだから私はジュース、リンちゃんはパフェを買って座っている。
「さすがスマイルさん! あっという間にこれだけの会場を作っちゃうなんて!」
「それにしてもスッゴい熱気だし」
〈ユユ~ン……〉
「フフッ。ユンちゃんは熱気に圧されてないね」
私の膝の上でコックリコックリと船漕ぎして眠るユンちゃんは可愛い。抱き心地も最高だし、私も癒されまくり!
「あれ? ココさんは?」
「こんな人手じゃ、時期帰んじゃね?」
小松さんの問いにサニーが首をうしろに向けて立てた親指で示したので、私も一緒にうしろを向くと観客席の一番うしろでココさんがこちらに手を振っていた。私も笑顔で振り返すと、小松さんが立ち上がって大きく手を振り始めた。
「あっ! ココさーん!」
「小松さん! こんな所で大声を出したら――」
「トリコ!」
「サニーも!」
「美食四天王じゃねぇか!」
あ~あ……思った通り周りがトリコとサニーに気づいて騒ぎ始めたよ。でも慣れているのか二人は顔色一つ変えずにステージを見ていた。
♪パラパパ~、パラッパ~ラ~♪
音楽が鳴り始めて周りがざわつくと、ステージ袖からティナさんが出てきた。
「あっ、ティナさん!」
「司会を務めることになったんだね」
《お待たせしました。特別企画・美食王決定戦! いよいよスタートです!》
「「「「「ワアアァァアアア!!」」」」」
《というわけで、司会はわたくしグルメTVキャスター・ティナで、全国生中継でお送りします》
笑顔を出したティナさんを見ると、やっぱりプロだなぁって思うのと同時に、いつも危険区で奔走していた明るい姿がないのは少し寂しい気もする。
《まずはこの大会について、主催者の『レストランボーノ』代表・フォン=ド=ボーノさんからのお話をどうぞ!》
ステージに設置されたマイクに現れたボーノさんは、目を閉じて悩みの表情でいる。
「へぇ。こんだけの催しをやろうって奴にしちゃあ、若ぇな」
「レストランボーノといえば、世界各国に手広くチェーン展開しているお店で、経営者のボーノさんはグルメ長番付10位圏内にランクインしているほどの資産家です。あのグルメ大富豪のモッコイ氏にも迫る勢いで」
意外に若くてサニーも驚いたみたい。それにしてもカーネル会長か……アイスヘルで置き去りにした恨みは忘れんぞ!
「金持ちの道楽ってとこか。この大会は」
「そうでもないみたいだよ」
「ん?」
「うまく言えないけど……なんか、訳ありみたい」
ボーノさんがありあまるお金を使うためにこの大会を開いたってサニーは思っているけど、登場したときの様子を見て私はそう思わなかった。
《勝負のポイントは、ただ一つ! 最近めっきり食欲を無くした僕の家族・クリスのために、とびっきりおいしい食材を持って来ること! 優勝者にはレストランボーノが認めるナンバー1美食王の称号を与え、賞金10億円を進呈します!》
ステージの警備員がカバーを取り外すと、ショーケースの中には本物の10億円が現れた。そのせいで観客席はますます興奮し始め、あまりの圧倒さに冷や汗も流す人もいるほとだ。それは私たちも同じだけど。
「10億円!? クリスさんって人のことをホントに心配なんですね~!」
「さぞや、美(ツク)しいんだろうな」
「それ関係ある!?」
心配の基準が美しいって……思わずツッコミを入れてしまった。でも食材を持って来るだけで10億円だなんて、小松さんの言うようにクリスさんを思うからこそ、あれほどの金額も惜しまないんだろうな。
《そして本日、ボーノさんと一緒に食材を判定するクリスさんです。どうぞ!》
ティナさんが手を伸ばすと背後の幕が上がっていく。現れたのは……捕獲レベル34の翼竜獣類・七色ネッシーじゃん!
〈グオオォォオオオ!!〉
聞いてなかったのかティナさんも驚いて身を引いているし、観客もまさか猛獣とは思ってなかったからどよめいている。