新築祝! スウィーツハウスに全員集合!
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ガチャ。
「うっほー!」
トリコが扉を開けて中に入ると、全てお菓子でできているにも関わらず立派な内装ができていた。階段も壁も全部お菓子。しかもお菓子でできたトリコの肖像画まである!
私たちはそのスゴさに見惚れていた。マンサム所長はずっとお酒を飲んでばかりだけど。
「スゲー! 超ゴージャス! 見事だぜ!」
「フッフッフッ、ちょっとサービスし過ぎたかな。伝説のスープにつられちまったぜ」
「おっ、そうだ。小松、スマイルにセンチュリースープを飲ませてやってくれ。約束なんだ」
「はい! ちゃんと持ってきてます!」
「おおっ! これが! 飲みてぇ~! ジュル」
小松さんが持っているグルメケースの中にあるセンチュリースープを見て、スマイルさんはすぐにでも飲みたいという表情でいる。
「はい。すぐにご用意します。厨房はどこですか?」
「私も行く。この家の厨房も気になるし」
「はい。こっちですよ」
スマイルさんに案内された厨房も全てお菓子だ。それは内装だけにもかかわらず、調理道具もシンクも全てお菓子だった。
「うわ~! スゴい厨房だー!」
「何もかもがお菓子だね!」
〈ユユンユユン!〉
ユンちゃんもお菓子ばっかりでテンションが上がってる。この間のタルトはトリコに全部あげちゃったし、今度こそユンちゃんにも持って行ってあげよう。
「なんですか? この水道の蛇口は」
「水だけじゃなく、お茶、ジュース、チョコ、ミルク……いっぱいあるね」
「捻ってごらん」
スマイルさんにそう言われ、小松さんは『温ミルク』と書かれた蛇口の下に壺を置いて捻ると……。
「あっ! わあ~! あったかいミルクだ!」
〈ユユユユンユン!〉
「スゴい! もしかして、この他に書いてある蛇口にも出るんですか?」
「ああ。他にもホットチョコレートや、冷たいジュースなんかも出るようにしてある」
「スゴいですね!」
どんだけこの世界の建築技術は万能なんだろう。私の世界じゃお菓子を家にしたり調理道具にするなんて考えられないしできないよ。
「私、他の所も見学して来るね!」
「いってらっしゃい!」
〈ユーンユン!〉
「ん? 一緒に来る?」
〈ユン!〉
ユンちゃんは小松さんのパートナーになったから、私と会える時間はすっかり少なくなってしまった。だからこうして一緒に行こうとしてくれて嬉しいな。
他のみんなもそれぞれ思い思いに見学しているだろうし、ついでに会って来ようっと。まずは居間だ。
「おっ。このソファ、マシュマロでできてるじゃねぇか! あむっ。おおっ! マシュマロックだ! 座り心地も抜群だし、何よりうめー!」
「ホォ~。カーテンは蓮コンブか! つまみにピッタリだ! モグモグ」
トリコはソファに座りながらかぶりつき、マンサム所長はカーテンの一部を拝借して食べていた。
「できたばかりなのに、さっそく食べてどうすんの」
「だってうめーんだぜ! ほら、お前らも食べてみろよ」
「ムグ!?」
〈ユン!〉
ソファの一部を取ったマシュマロを私の口の中に投げ込みやがった! ユンちゃんには普通に渡してんのに、何この差は!
「なっ?」
「ん、そうだね。岩のようなサイズがまさかこんな綺麗なソファになるなんて思いもしなかったよ。おっ、座り心地も抜群!」
〈ユーン!〉
私はトリコとは反対側の端に座り、ユンちゃんは私たちの間で飛び跳ねている。フワフワな分、トランポリンみたいになってる。
「そういやお嬢ちゃん。この家ができるまでトリコがお嬢ちゃんの家に住んでたって本当か?」
「なんで知ってるんですか!?」
「リンが今日まで毎日といっていいほど騒いどったからな。バッハッハッ!」
やっぱりか。リンちゃんにも直接会いに行って何もなかったことをちゃんと伝えよう。
ユンちゃんと一緒に居間を出てリンちゃんを探そうとすると、廊下の壁を眺めながら一部を拝借して食べるサニーとココさんがいた。
「サニー! ココさん!」
〈ユンユーン!〉
「おおっ、瑞貴か」
「材料集めに協力したって聞いたけど、大変だったろ?」
「いえ。いつもと違ってお菓子ばかりだから、楽しいハントでした」
廊下はクッキーやスウィーツサンゴで主に出来てるみたい。
「廊下も綺麗だね」
「う~ん。美(ツク)しいしデリシャス! この壁の装飾のスウィーツサンゴってのは、ポキポキした食感がスゴくいいぞ」
〈ユンユン!〉
「ん? お前(マ)も食うか? ほらよ」
〈ユーン!〉
サニーから手渡されたスウィーツサンゴをおいしそうに食べる。可愛いな~。