至福の世界へ! 実食センチュリースープ
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ひと目見たときからもしやと思っていたけど、トリコがポケットから出して挙げてくれた左腕は手まで見事に完治していた! その姿に小松さんも涙ぐみ、私も胸に手を当ててホッとする。
「う、腕治ったんですね……!」
「よかった…本当に……!」
感極まって小松さんと私は一目散にトリコの元へ駆けつけた。試しに腕を触ってみたけど、間違いなく本物だ!
「トリコさん! スープを飲む前の今の気持ち、お聞かせください!」
三人の他に鉄平もリンちゃんも来てくれたんだけど、我に返った報道陣に私たちは押し寄せられてしまう。それぞれ好き放題に言うから耳に響くんだけど……!
「なんだか騒がしいな……おい!」
「「「「「!」」」」」
あとから現れたマッチさんの声に報道陣は青ざめ、一気に去って行った。まるで大波が引いたような現象だよ。あっ、シンさんにラムさんにルイさんに滝丸くんもいる!
「プッ、ハハハハッ! 待たせたな、舞獣姫、小松」
「私たちのほうこそ遅くなったけど……」
「ついに完成しました! センチュリースープ!」
「ああ。俺は気づいてたぜ?」
「「えっ?」」
少し前に発表したとはいえ、トリコは『知ってた』じゃなくて『気づいてた』ってどういうこと? 鉄平に顔を向ければ目が合って説明してくれた。
「トリコのグルメ細胞はスープの完成に反応し、驚異的な超回復が起きた。恐るべき生命エネルギー……っていうか、食い意地ハンパねぇ」
「トリコの食い意地については、私も何度も思ったなぁ」
「…………」
「ん?」
なんか鉄平がジッと見てくる、それも真剣な表情で……。もしかして私だってわからないとか?
「小松さん、舞獣姫さん、やりましたね!」
「えへへっ」
「滝丸くん、愛丸さんの具合はどう?」
「ええ……。どうしても薬を飲んでくれなくて……」
「そうなんだ……」
グルメ教の教えに忠実とはいえ、滝丸くんが瀕死の状態になってまで手に入れた自然の薬なのに、愛丸さんは飲んでくれないなんて……。
「ハハッ、でも大丈夫です! 絶対飲んでもらいますから!」
滝丸くんなら有言実行してくれるだろう。トリコもやってくれると信じているのか笑っていた。
「フンッ、本当に完成したのか? 俺は飲むまで信じねぇぞ?」
「ああっ、マッチさん! 街の子供たちにも持って帰ってあげてください!」
マッチさんは小松さんの言葉に笑うと、次いで私に顔を向けて真剣な表情でいた。
「……あんたが、舞獣姫か。一応『初めまして』だな」
「はい。直接お会いしたことはなかったですね」
今まで一緒にいたせいもあるけど勘のいいマッチさんは確信を持っているだろう。今この場で追及して来ないのはありがたい。
「感謝するよ、小松くん、舞獣姫。俺が再生できなかった食材を調理で再生してくれて」
「いえ。最後の二滴を飲むことができたから、僕らはセンチュリースープを再現することができたんです」
「スープの完成は鉄平の……――いや、みんなのおかげだよ」
「――それと、食材のな」
「「はい!」」
節乃さんの声に私たちは元気よく答えた。そして節乃さんに私たちは伝えないといけないことがある。
「私たち、ようやくわかりました」
「節乃さんが言ってたことが」
「しょーかしょーか。食材がいろいろと話しかけてきたか。よかったのぅ、食材に選ばれて」
「「はい!」」
「早くスープ実食と行こうぜ!」
「――てんこ盛り賛成!」
また新たな声に顔を向けると、ドレス姿にカメラを持つティナさんと蝶ネクタイを付けたクルッポーがいた。
「ティナさん!」
「ドレス姿初めて見た! 綺麗~!」
「ありがとう! それとスクープ、てんこ盛りでいただくからね!」
「グルメTV!?」
「独占取材かよ!?」
この独占取材は危険地帯に自ら赴いたティナさんの行動力があったからこそ得たものだ。周りの報道陣はブーイングすれども同行の許可はしないぞ。
「み…じゃなかった、舞獣姫! ウチは? ドレスなんて久しぶりだからちょっと自信ないんだし……」
「とても似合ってるよ、可愛い。ねっ、トリコ」
「ん? ああ、似合ってるぜ」
「トリコにまで褒められて嬉しいし~!」
私の言葉だけじゃなく好きな人からのほうが一番嬉しいもんね。でも文句ナシにリンちゃんは可愛いぞ。ティナさんと二人で並んだら美女そろい踏みだ!
「う、腕治ったんですね……!」
「よかった…本当に……!」
感極まって小松さんと私は一目散にトリコの元へ駆けつけた。試しに腕を触ってみたけど、間違いなく本物だ!
「トリコさん! スープを飲む前の今の気持ち、お聞かせください!」
三人の他に鉄平もリンちゃんも来てくれたんだけど、我に返った報道陣に私たちは押し寄せられてしまう。それぞれ好き放題に言うから耳に響くんだけど……!
「なんだか騒がしいな……おい!」
「「「「「!」」」」」
あとから現れたマッチさんの声に報道陣は青ざめ、一気に去って行った。まるで大波が引いたような現象だよ。あっ、シンさんにラムさんにルイさんに滝丸くんもいる!
「プッ、ハハハハッ! 待たせたな、舞獣姫、小松」
「私たちのほうこそ遅くなったけど……」
「ついに完成しました! センチュリースープ!」
「ああ。俺は気づいてたぜ?」
「「えっ?」」
少し前に発表したとはいえ、トリコは『知ってた』じゃなくて『気づいてた』ってどういうこと? 鉄平に顔を向ければ目が合って説明してくれた。
「トリコのグルメ細胞はスープの完成に反応し、驚異的な超回復が起きた。恐るべき生命エネルギー……っていうか、食い意地ハンパねぇ」
「トリコの食い意地については、私も何度も思ったなぁ」
「…………」
「ん?」
なんか鉄平がジッと見てくる、それも真剣な表情で……。もしかして私だってわからないとか?
「小松さん、舞獣姫さん、やりましたね!」
「えへへっ」
「滝丸くん、愛丸さんの具合はどう?」
「ええ……。どうしても薬を飲んでくれなくて……」
「そうなんだ……」
グルメ教の教えに忠実とはいえ、滝丸くんが瀕死の状態になってまで手に入れた自然の薬なのに、愛丸さんは飲んでくれないなんて……。
「ハハッ、でも大丈夫です! 絶対飲んでもらいますから!」
滝丸くんなら有言実行してくれるだろう。トリコもやってくれると信じているのか笑っていた。
「フンッ、本当に完成したのか? 俺は飲むまで信じねぇぞ?」
「ああっ、マッチさん! 街の子供たちにも持って帰ってあげてください!」
マッチさんは小松さんの言葉に笑うと、次いで私に顔を向けて真剣な表情でいた。
「……あんたが、舞獣姫か。一応『初めまして』だな」
「はい。直接お会いしたことはなかったですね」
今まで一緒にいたせいもあるけど勘のいいマッチさんは確信を持っているだろう。今この場で追及して来ないのはありがたい。
「感謝するよ、小松くん、舞獣姫。俺が再生できなかった食材を調理で再生してくれて」
「いえ。最後の二滴を飲むことができたから、僕らはセンチュリースープを再現することができたんです」
「スープの完成は鉄平の……――いや、みんなのおかげだよ」
「――それと、食材のな」
「「はい!」」
節乃さんの声に私たちは元気よく答えた。そして節乃さんに私たちは伝えないといけないことがある。
「私たち、ようやくわかりました」
「節乃さんが言ってたことが」
「しょーかしょーか。食材がいろいろと話しかけてきたか。よかったのぅ、食材に選ばれて」
「「はい!」」
「早くスープ実食と行こうぜ!」
「――てんこ盛り賛成!」
また新たな声に顔を向けると、ドレス姿にカメラを持つティナさんと蝶ネクタイを付けたクルッポーがいた。
「ティナさん!」
「ドレス姿初めて見た! 綺麗~!」
「ありがとう! それとスクープ、てんこ盛りでいただくからね!」
「グルメTV!?」
「独占取材かよ!?」
この独占取材は危険地帯に自ら赴いたティナさんの行動力があったからこそ得たものだ。周りの報道陣はブーイングすれども同行の許可はしないぞ。
「み…じゃなかった、舞獣姫! ウチは? ドレスなんて久しぶりだからちょっと自信ないんだし……」
「とても似合ってるよ、可愛い。ねっ、トリコ」
「ん? ああ、似合ってるぜ」
「トリコにまで褒められて嬉しいし~!」
私の言葉だけじゃなく好きな人からのほうが一番嬉しいもんね。でも文句ナシにリンちゃんは可愛いぞ。ティナさんと二人で並んだら美女そろい踏みだ!