洞窟の死闘! 打て、5連釘パンチ!
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ガラガラガラ――……!
遠くから何かが崩れる音が聞こえた。きっと入口が閉じてしまったに違いない。
するとデビル大蛇の胴体から腕が生えて私とココさんはよけたものの、トリコはマトモにつかまれて壁に叩きつけられてしまう。
「な、なんて力だ……! う、動けねぇ!」
「トリコォ!」
「ココさん! うしろ!」
「っ!」
デビル大蛇がココさんをめがけて消化液を吐き出した。ココさんはよけたけど当たった地面はドロドロに溶けてしまう。通常の人間が当たったら一溜まりもない。
次にデビル大蛇が狙いを定めたのはトリコ。ココさんのときと同じように口の奥から消化液を構えている。
「まさか! 自分の腕ごと消化液をかけるつもりか!?」
「トリコ!」
「うおおぉぉおおお!!」
トリコの両腕の筋肉が膨れ上がり、デビル大蛇が手を離すと同時に脱出したおかげで消化液を受けずにすんだ。
「食われてたまるか! ナーイフ!!」
トリコのナイフがデビル大蛇の腕を切り落としたものの、また新しく再生した。
「イモリの足のように再生するとは! しかも、ハンパじゃないスピードで!」
「きっと他の部分も同じ。これは再生する間もなく片をつけないと!」
〈ギュアアア!〉
「グッ! うおおぉぉおおお!!」
デビル大蛇の伸びた手をくらってトリコはまた壁に叩き込まれる。その衝撃で瓦礫に埋もれたけど、弾き飛ばすように脱出した。
「お前の肉がうまいのはよーく知ってるんだぜ! 食ってやろうか!!」
こんなときまで食欲旺盛だな、こいつは!
「……この暗闇の中ではトリコは視覚に頼れない分、不利と言わざるを得ない」
「ココの目にはこの暗闇も、真っ昼間みたいに見えてるんだったな!」
「僕の目にはデビル大蛇の電磁波が見える。だから奴のどんな素早い動きも、的確に捉えられる。瑞貴ちゃん、君も見えているよね」
「はい。もう私の目も暗闇に完全適応したので、デビル大蛇の姿がハッキリ見えます」
「僕らがやる。奴は、僕らが引き受ける」
ココさんが頭のターバンを取ると、毒化の証である紫色の肌に変わった。こんなときに不謹慎だけど、やっぱりターバンを取って毒化した姿もカッコいい!
「トリコはその間に小松くんを探しに行ってくれ」
「バカ言うな!」
「「えっ!?」」
「小松は俺が無理矢理ここへ連れて来たわけじゃねぇ。自分の意思で付いて来たんだ!」
「トリコ……!」
「ここが危険区域だと理解しているし、万が一の状況も覚悟している」
「ちょっと待てい。私は無理矢理拉致されたんだけど!?」
「お前は俺が一緒に行きたかったから連れて来た。それに充分戦えるしな」
「あっ、そう……」
信頼されているんだろうけど、やり方がやり方だから複雑だぞ。